現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 【角田裕毅F1第16戦分析】スタート直後の接触でラジエターを損傷、水漏れでストップ。2戦続けて走れずもペースには手応え

ここから本文です

【角田裕毅F1第16戦分析】スタート直後の接触でラジエターを損傷、水漏れでストップ。2戦続けて走れずもペースには手応え

掲載 3
【角田裕毅F1第16戦分析】スタート直後の接触でラジエターを損傷、水漏れでストップ。2戦続けて走れずもペースには手応え

 15番手からフォーメーションラップに出ていく角田裕毅(アルファタウリ)のマシンにはソフトタイヤが装着されていた。ピレリによれば、このレースの最適なピットストップ戦略はミディアムタイヤでスタートしてハードタイヤに交換して走り切る1ストップだが、ソフトでスタートしてハードに履き替える戦略も有効で、角田以外にもシャルル・ルクレール(フェラーリ)、周冠宇(アルファロメオ)がソフトでスタートしていた。

 ソフトはミディアムよりも早めにピットインしなければならず、その分、履き替えたハードタイヤの周回数が増え、レース終盤が厳しくなる。多くのドライバーがミディアムタイヤでスタートしたのは、そのためだった。

角田裕毅、ペレスとの接触で無念のリタイア「入賞を狙えたはずだった」チームは“もらい事故”に落胆/F1第16戦

 しかし、角田はアルファタウリがF1第16戦シンガポールGPで投入したアップデートにより、ロングランのペースが上がったことから、敢えてソフトでスタートするという攻めの戦略を採った。

 その作戦はスタート直後の1コーナーで13番手スタートのセルジオ・ペレス(レッドブル)を抜いたことで成功したかに思えた。ところが3コーナーを立ち上がって、4コーナーを通過して、右コーナーの5コーナーで、角田の狙いは無惨に砕け散った。

 5コーナーでステアリングを右に切ったところで、一度抜いたはずのペレスが、イン側にノーズをねじ込んできたのだ。すでにコーナーに向けてターンインを開始していた角田とノーズをねじ込んできたペレスの2台は接触してしまった。

 しかし、角田はそのままレースを続けた。異変を感じたのは、13コーナーを立ち上がったあたり。リヤが滑り出した角田は無線で「パンクしたかも」と伝えた。

「クルマの右側が損傷したんですが、そこにはラジエターがあり、ラジエターから水が漏れていたんです」と言う角田は、漏れた水でリヤタイヤが滑り出したのを、パンクしたと勘違いしたのだった。

 しかし、実際にはパンクではなく、ラジエターから水が漏れていたため、レースエンジニアのマティア・スピニは「マシンを安全なところで止めてくれ」と強い口調で指示を出した。

 14コーナーを直進して待避場所にマシンを止めた角田は、「ペレスにやられたよ、まったく」と怒りを無線にぶつけていた。

 レースディレクターはスタート直後のレーシングアクシデントとして、この接触を不問に付した。しかし、映像を見ると、5コーナーでターンインしていた角田にペレスが突っ込んでいったように見える。角田は言う。

「そうですね。あそこでノーズを入れてくる意味がわからないです」

 「スタートはよかったですし、クルマにペースがあっただけに本当に残念です」

 これで角田は前戦イタリアGPのフォーメーションラップのトラブルに続いて、またもスタート後、1周もできずにレースを終えてしまった。

「この2戦、1周も走れずに終わっているので、次の日本GPこそ、普通に走りたいですね」(角田)

 鈴鹿では戦えそうかと尋ねると、角田はこう続けた。

「クルマのペースはいいので、楽しみです。気持ちを切り替えて、鈴鹿ではしっかりとまとめあげたい」

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

GT500はNAKAJIMA RACINGが久々ポール獲得! GT300はapr LC500hが初PP|スーパーGT第8戦もてぎ:公式予選タイム結果
GT500はNAKAJIMA RACINGが久々ポール獲得! GT300はapr LC500hが初PP|スーパーGT第8戦もてぎ:公式予選タイム結果
motorsport.com 日本版
ランボルギーニの信頼性に不満の女性チーム、来季はポルシェに鞍替えか。テストが“マンタイの秘密”を知る機会に?
ランボルギーニの信頼性に不満の女性チーム、来季はポルシェに鞍替えか。テストが“マンタイの秘密”を知る機会に?
AUTOSPORT web
【新型BMW 1シリーズ日本導入】 第4世代はF70型! アイがなくてもモデル構成は万全
【新型BMW 1シリーズ日本導入】 第4世代はF70型! アイがなくてもモデル構成は万全
AUTOCAR JAPAN
名古屋‐飯田の難所「伊勢神峠」 新トンネル工事の進捗は? 山中ズバっとヘアピン解消
名古屋‐飯田の難所「伊勢神峠」 新トンネル工事の進捗は? 山中ズバっとヘアピン解消
乗りものニュース
データ通信で交通事故をゼロに!! トヨタとNTTがタッグを組んで「モビリティAI基盤」を整備へ
データ通信で交通事故をゼロに!! トヨタとNTTがタッグを組んで「モビリティAI基盤」を整備へ
ベストカーWeb
“約172万円”のホンダ新型「フィット」登場! 大人気「コンパクトカー」がやっぱりスゴイ! 全長4m級の「4代目モデル」の魅力とは
“約172万円”のホンダ新型「フィット」登場! 大人気「コンパクトカー」がやっぱりスゴイ! 全長4m級の「4代目モデル」の魅力とは
くるまのニュース
ホンダ、『スーパーカブ50』を生産終了。Final Editionは受注期間限定で12月12日に発売へ
ホンダ、『スーパーカブ50』を生産終了。Final Editionは受注期間限定で12月12日に発売へ
AUTOSPORT web
5000万円まであと少し…メルセデス・ベンツ「190E エボII」はライバルのBMW「M3スポエボ」をはるかに凌駕する高値をキープ
5000万円まであと少し…メルセデス・ベンツ「190E エボII」はライバルのBMW「M3スポエボ」をはるかに凌駕する高値をキープ
Auto Messe Web
新型「シトロエンC5エアクロス」ハイブリッドを全方位からチェック&レポート!フランス製コンパクトSUVの性能やいかに?
新型「シトロエンC5エアクロス」ハイブリッドを全方位からチェック&レポート!フランス製コンパクトSUVの性能やいかに?
AutoBild Japan
Moto2マレーシア予選|ナヴァッロが代役参戦でポールポジション獲得。新王者の小椋藍は7番手
Moto2マレーシア予選|ナヴァッロが代役参戦でポールポジション獲得。新王者の小椋藍は7番手
motorsport.com 日本版
【アジア初披露!】ランボルギーニ・テメラリオ 実車展示を各ディーラーにて開催
【アジア初披露!】ランボルギーニ・テメラリオ 実車展示を各ディーラーにて開催
AUTOCAR JAPAN
250ccクラスのメグロが復活、ファン待望の『メグロS1』11月20日発売 価格は72万0500円
250ccクラスのメグロが復活、ファン待望の『メグロS1』11月20日発売 価格は72万0500円
レスポンス
お台場キャンピングカーフェア2024…首都圏最大級、130台を展示 11月2・3日
お台場キャンピングカーフェア2024…首都圏最大級、130台を展示 11月2・3日
レスポンス
【トヨタとNTTが共同取り組みに合意】 『モビリティ×AI・通信』で交通事故ゼロ社会の実現を
【トヨタとNTTが共同取り組みに合意】 『モビリティ×AI・通信』で交通事故ゼロ社会の実現を
AUTOCAR JAPAN
ノリス、改めてフェルスタッペンへのリスペクトを語る「彼だって、心の底では悪いと思っているはず」
ノリス、改めてフェルスタッペンへのリスペクトを語る「彼だって、心の底では悪いと思っているはず」
motorsport.com 日本版
高速SA・PA初 “ちょっと未来”の無人販売店舗がオープン! 「有名駅弁」も販売
高速SA・PA初 “ちょっと未来”の無人販売店舗がオープン! 「有名駅弁」も販売
乗りものニュース
66年の歴史に幕! ホンダ“最後の”「スーパーカブ50」発表! 超レトロデザイン&「専用ブルー」がカッコイイ! 特別な「ファイナルED」12月発売 「カブ110」は存続へ
66年の歴史に幕! ホンダ“最後の”「スーパーカブ50」発表! 超レトロデザイン&「専用ブルー」がカッコイイ! 特別な「ファイナルED」12月発売 「カブ110」は存続へ
くるまのニュース
KONAとして初の特別仕様車! Hyundai Mobility Japanが「KONA Mauna Loa」を30台限定で発売
KONAとして初の特別仕様車! Hyundai Mobility Japanが「KONA Mauna Loa」を30台限定で発売
バイクのニュース

みんなのコメント

3件
  • 接触相手がレッドブルだから大人の対応しましたね。
    そこも含め成長してるんですが流れが良くないので日本GPで思いっきり走ってもらいたいです。
    速さはあると思うので出来れば違うチームでも良いので来季もレギュラーシートを確保して欲しい。
  • ペレスは昔からああいったことをするドライバーなので、ちょっとした角田の油断がペレスの侵入を許してしまったのだろうと思う。少し前ではノリスなんかもペレスの被害に遭っているし、同じシンガポールGPでもアルボンも同じ状況でペレスに被害を遭わされている。
    こういったことを強引にしてる様子を考えるに、恐らくペレスに出ている放出の噂が完全なデマではないという事を意味していると思う。裏ではマルコやレッドブルの新しい経営陣からかなりプレッシャーを掛けられているのだろうなって思う。
    しかも、シンガポールはペレスが得意と言われてきた「ストリートサーキット」だからね、ここで待てなきゃ彼が勝てる場所はほぼ無い。

    次戦の鈴鹿から、もう一度気を引き締めて角田には頑張って走ってもらいたいですね。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村