現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ホンダ「スーパーカブC100」マフラーからの白煙対策再確認 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ VOL.21

ここから本文です

ホンダ「スーパーカブC100」マフラーからの白煙対策再確認 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ VOL.21

掲載 1
ホンダ「スーパーカブC100」マフラーからの白煙対策再確認 同い年のバイク=スーパーカブと生きるバイクライフ VOL.21

旧車だからこそカッコ良く「白煙無し」で走りたい!

 マフラーから煙が出る=白煙が出る4ストロークエンジンは、明らかにオイル上がりやオイル下がりを起こしています。金属部品が繰り返し摺動=すり合わされることよって、いくら金属とは言え「摩耗」が発生してしまうのがエンジン部品です。すり減った部品の隙間から、燃焼室内にエンジンオイルが侵入し、そのオイルが燃焼することでマフラーから白煙を吹き出してしまいます。

【画像】旧車カブの内部を現代的に!! 「C100」白煙対策の詳細を画像で見る(10枚)

 白煙やオイルか焼ける臭い、また、室内でエンジン始動したときに、目がチクチク痛くなってしまうことがありますが、それは燃えたエンジンオイルが原因のことが多いです(キャブ不調やセッティングが原因でガソリンが濃いと目がチクチクします)。

 旧車ミーティングに出掛けると、往年の名車が元気良く走る姿を観ることができます。しかし、中には白煙を吹き出している4スト旧車もあります。ガソリンにエンジンオイルを混ぜて、エンジン部品を潤滑しながら爆発燃焼させる2ストロークエンジンが白煙を吹き出すのは必然的なものです。しかし、4ストロークエンジンの場合は、エンジン内部に何らかの原因があるから白煙を吹き出してしまうのです。

 ホンダスーパーカブC100シリーズは、登場から60年以上が経過し(発売当時の1958年モデルなら66歳!!)、快調に走るものだからも、そのまま走らせ続けてしまっているオーナーさんが多いのも理解できます。しかし、白煙や臭いが気になるようになったら、ピストンリングと旧排気バルブ周りは、内燃機修理を行い最善を求めたいものです。

過剰対策かも知れませんが……

 エンジン始動すると、おびただしい白煙をマフラーから吹き出していたのが、わがスーパーカブC100でした。セオリー通りに、オーバーサイズピストンにボーリングしました。

 純正新品ピストン+純正ピストンリングを組み込み、吸排気バルブは、シートカットと擦り合わせを行い組み込みました。そんな腰上オーバーホールの作業中に気が付いたのが、「旧排気バルブガイドの摩耗」でした。

 バルブガイドにガタがあると、エンジンオイルが隙間から吸い込まれてしまい、白煙発生の原因になります。C100のバルブガイド×バルブステムのガタとしては、許容範囲と考えられる程度でした。しかし、C100のシリンダーヘッドはバルブステムシールが無い設計なので、より一層、エンジンオイルを吸い込みやすい構造となっています。

 セオリーにあてはめオーバーホールは完了しました。早速、エンジン始動すると、残念ながら白煙が消えません。以前に吹き出していた白煙の影響もあると考え、マフラーを外して、マフラー内部に残っていたオイルやカーボン汚れをクリーナー液で洗い流しました。さらにダメ押しで、脱脂洗浄力が高いパーツクリーナースプレーで、マフラー内部を洗浄。再度エンジン始動すると、今度は白煙が目立ちませんでした。実走行テストして目立つ白煙は出ませんでしたので、オーバーホールの効果はありました。

 しかし、意地悪な確認で、暖機運転後に空吹かしを繰り返すと、薄っすら白煙が出ることに気が付きました。現代のバイクのように、オイル下がりしにくい「バルブステムシール」を組み込めるように改造し、さらにピストンリングには旧式の鋳鉄一体型ではなく、現代のエンジンと同じ「ハガネリングとエキスパンダースプリングを組み合わせた3ピースオイルリング仕様」に交換できれば、さらに白煙が出にくくなるはず!? だと考えました。

純正流用で「モダナイズ」実践

 OHVエンジンのC100系と、その後のC50系OHCエンジンは、吸排気バルブステムのφ径が同じでした。だったら使えるはずだと思い、C50系OHCエンジンの排気バルブに採用されているステムシール周りの部品(ステムシール・シールキャップ・スプリングシート)を流用してみました(C50系エンジンのステムシールは排気バルブにだけ装備されています)。

 それら部品を組み込める吸排気バルブガイドの製作と内燃機加工一式は、iB井上ボーリングさんへ依頼しました。

 ピストンリング問題は、偶然使えそうな=流用可能なピストンとピストンリングを見つけない限り不可能です。実は、諦めてかけていた(ワンオフできる予算などありません)矢先に、偶然の成り行き出逢ったのがスズキGF250用のピストンでした。

 上下に丈が長いC100ピストン以上に丈が長かったのが幸いし、ピストンピン径もφ12と細い仕様でしたが、φ13へと加工拡大しました。最終的には、C100用シリンダーヘッドの燃焼室形状に合わせて、ピストントップの外周付近=スキッシュエリアを追加工することで圧縮比を下げることなく、3ピースオイルリングのピストンを流用できました。

 そんな仕様のエンジンで、今現在はマフラーから白煙が吹くことなく、気持ち良く走ることができています。自己責任に於ける改造なので、お勧めはしませんが、執念で何とか白煙対策することができました。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

ドライバー不足、路線廃止、自動運転! 崖っぷち「バス業界」は本当に変われるのか? 2024年を総括する
ドライバー不足、路線廃止、自動運転! 崖っぷち「バス業界」は本当に変われるのか? 2024年を総括する
Merkmal
伊藤忠エネクス・ウィーカーズ、外国人整備士採用で人材紹介会社と提携
伊藤忠エネクス・ウィーカーズ、外国人整備士採用で人材紹介会社と提携
日刊自動車新聞
「覆面パトカーだ!」 道行く「“隠れ”パトカー」すぐわかる「見分ける方法」は? ひっそり走る「地味ぃな“国産セダン”」がポイント?
「覆面パトカーだ!」 道行く「“隠れ”パトカー」すぐわかる「見分ける方法」は? ひっそり走る「地味ぃな“国産セダン”」がポイント?
くるまのニュース
【さすがはMスポーツ】BMW M135xドライブは永く付き合いたいホットハッチ!
【さすがはMスポーツ】BMW M135xドライブは永く付き合いたいホットハッチ!
AUTOCAR JAPAN
フェラーリの2025年型マシンは「完全に新しいものになる」と代表。ハミルトンは1月に旧型車でのテストを予定
フェラーリの2025年型マシンは「完全に新しいものになる」と代表。ハミルトンは1月に旧型車でのテストを予定
AUTOSPORT web
最後の優勝は90年前。多摩川スピードウェイでの優勝歴を持つレーシングカー『インヴィクタ4 1/2』が富士で実走行
最後の優勝は90年前。多摩川スピードウェイでの優勝歴を持つレーシングカー『インヴィクタ4 1/2』が富士で実走行
AUTOSPORT web
いま[現行SUV]が欲しい方は新型[センチュリー]なんていかが??
いま[現行SUV]が欲しい方は新型[センチュリー]なんていかが??
ベストカーWeb
レクサス「LC」が床下ブレースで乗り味を深化! 内装にはアルカンターラを採用して上質感たっぷりで1405万円から
レクサス「LC」が床下ブレースで乗り味を深化! 内装にはアルカンターラを採用して上質感たっぷりで1405万円から
Auto Messe Web
自転車だって厳しく取り締まられて当然! 「ながら運転」と「酒気帯び運転」の罰則強化には最近事故が増加している背景があった
自転車だって厳しく取り締まられて当然! 「ながら運転」と「酒気帯び運転」の罰則強化には最近事故が増加している背景があった
WEB CARTOP
「箱根駅伝2025」交通規制情報まとめ!  1月2日~3日は周辺道路で渋滞。クルマの移動控えて【道路のニュース】
「箱根駅伝2025」交通規制情報まとめ!  1月2日~3日は周辺道路で渋滞。クルマの移動控えて【道路のニュース】
くるくら
【カワサキ】「カワサキ プラザ富山」がリニューアルオープン!
【カワサキ】「カワサキ プラザ富山」がリニューアルオープン!
バイクブロス
トムスがレースとクルマ、ふたつの軸で開発した車両を東京オートサロン2025で展示。ブースイベントも多数
トムスがレースとクルマ、ふたつの軸で開発した車両を東京オートサロン2025で展示。ブースイベントも多数
AUTOSPORT web
楽しいんじゃない? スバル「ソルテラ」で海釣り&デイキャンプ! 電気自動車なら快適か? 房総半島で楽しむEVライフとは
楽しいんじゃない? スバル「ソルテラ」で海釣り&デイキャンプ! 電気自動車なら快適か? 房総半島で楽しむEVライフとは
くるまのニュース
【三度目の正直!】BMW M5に正規輸入初のツーリングが設定 先代を踏襲の価格設定も
【三度目の正直!】BMW M5に正規輸入初のツーリングが設定 先代を踏襲の価格設定も
AUTOCAR JAPAN
ADVAN V61を発売 ヨコハマタイヤは高級SUV向けフラッグシップタイヤ
ADVAN V61を発売 ヨコハマタイヤは高級SUV向けフラッグシップタイヤ
Auto Prove
ジェイテクトが描く持続可能な未来、2030年のビジョン発表…統合報告書を発行
ジェイテクトが描く持続可能な未来、2030年のビジョン発表…統合報告書を発行
レスポンス
トヨタ「クラウン クロスオーバー&スポーツ」“ツヤ無しブラック塗装”採用の特別仕様車がスゴい!「ザ リミテッドマットメタル」とは?
トヨタ「クラウン クロスオーバー&スポーツ」“ツヤ無しブラック塗装”採用の特別仕様車がスゴい!「ザ リミテッドマットメタル」とは?
くるまのニュース
【35周年記念】計画台数は計1000台 マツダ・ロードスター/ロードスターRF 誕生35周年を記念した特別仕様車
【35周年記念】計画台数は計1000台 マツダ・ロードスター/ロードスターRF 誕生35周年を記念した特別仕様車
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

1件
  • ga.
    故障とか問題がない程度なら、白煙が少し出てるほうが雰囲気あって良い。

    意識高い系には怒られそうだけどw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村