現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > プジョー9X8でストフェル・バンドーンが初走行。チームは信頼性を焦点にオフテストを継続

ここから本文です

プジョー9X8でストフェル・バンドーンが初走行。チームは信頼性を焦点にオフテストを継続

掲載
プジョー9X8でストフェル・バンドーンが初走行。チームは信頼性を焦点にオフテストを継続

 プジョーのLMH(ル・マン・ハイパーカー)テクニカルディレクターによれば、WEC世界耐久選手権への初のフルシーズン参戦を前にしたこの冬の間、プジョー9X8の開発の焦点は信頼性に置かれているという。

 プジョー9X8は2022年、WECの後半3レースに参戦したが、それぞれのレースで異なるトラブルに見舞われ、2台いずれのエントリーもリードラップでフィニッシュすることはできなかった。

プジョー9X8に初のカスタマーが誕生へ。“新生”ペスカローロ・スポールが2024年WEC参戦の意向

■テストにおける“アプローチ”を変更
 プジョーは3月の開幕戦セブリング1000マイルに向け、クリスマス前にフランスのポール・リカールで耐久テストを行い、いくつかの問題を解決した。

 テクニカルチーフのオリビエ・ジャンソニーはSportscar365とのビデオ取材の中で、チームは信頼性向上のための解決策に取り組んできたと語ったが、具体的な変更点については明らかにしなかった。

「最も重要なことは、クルマの信頼性に関するすべての問題を解決しようとしたことだ」とジャンソニーは述べている。

「昨年、モンツァ、富士、バーレーンで見つかった弱点、すべてについてだ。我々はこれらについての作業に挑み、いくつかの解決策がもたらされたことは確かだ」

「車の性能面について取り組むよりも前に、それが一番重要なことだと考えている」

 ジャンソニーは、プジョーがプライベートテストのアプローチを調整し、セッションをWECのラウンドのシミュレーションに変え、より多くのものを得られるようにしたと説明した。

「マシンとチームのオペレーションから発見したことがあるんだ」と、彼は昨シーズンのレースに言及した。

「これらすべてをテストで改善するため、可能な限りレースの状態を模倣しようとしている。 昨年のレースで我々が発見したことは、単にテストをするだけでなく、きちんとしたイベント(レース)の状況でクルマを走らせることが重要、ということだ」

「(プログラムを始めた)当初は、テストでは技術的なことに時間を割きがちだ」

「だが、イベントでは主にタイミングという制約があり、適切なタイミングでパフォーマンスを発揮しなければならない。それが、昨年の3レースでは我々には難しかったのだ」

「そこから多くを学び、セブリングに向けてより良い準備ができることを期待している」

 プジョーがLMHマシンの走りを改善するためにマシンのアップデートを行ったかどうか尋ねると、ジャンソニーは、作業のほとんどはさまざまなサーキットでのテスト経験に基づくセットアップ調整に関連していると示唆した。

「これは、走行距離を重ねることで得られるものだ」とジャンソニー。

「冬の間は信頼性にフォーカスしてきた。これは我々にとって非常に重要なことであり、その部分についてはよい進歩ができた」

「問題を解決し始めると、新しい問題が見つかる。それが我々がやっていることの目的だ。クルマの信頼性のリミットを押し上げる、ということだ」

「我々はまだ問題を見つけ出している最中だが、それはある意味では良いことだ。セブリングで初めて、我々の準備がどれだけ良かったのかが分かるだろう」

■バンドーンのレース参戦について判断するのは「時期尚早」
 プジョーは先日、ジェームズ・ロシターがフォーミュラEのチームマネジメントに転向したのに続き、2021/22シーズンのフォーミュラE世界チャンピオンであるストフェル・バンドーンをLMHのリザーブドライバーとして迎え入れた。

 バンドーンは先週、スペインのモーターランド・アラゴンでプジョー9X8で初の走行を行った。彼は当初、昨年11月のWEC最終戦後のルーキーテストに参加する予定だったが、虫垂炎のために参加を取りやめていた。

 ジャンソニーは、「フィードバックという意味で非常に価値があるから、我々は彼をテストに参加させた」と説明した。

「彼は多くの経験を積んでいるから、彼がマシンを走らせることは我々にとって非常に興味深いのだ」

「それに加えて、彼は僕らのリザーブドライバーだ。だから、彼にはある程度の走行距離を与えなければならない。彼とはまだ仕事を始めたばかりだ」

 リザーブドライバーとして採用されたことが、バンドーンを今後のレースラインアップに加える計画の一部であるかどうかを読み取るのは「時期尚早」であると、ジャンソニーは釘を刺す。

 バンドーンは、DSペンスキーでフォーミュラEに参戦したことをきっかけに、プジョーを傘下に持つステランティス・グループとつながりができた。

「彼にこのポジションを依頼するのは、ごく自然なことだった」とジャンソニー。

「我々は、運営しているすべてのプログラムにおいて、ドライバーを信頼できることを知っている。(将来的に)それ以上のことがあるかどうかは、まだ判断できない」

「まず、彼の現在のスケジュールとどう折り合いをつけるかを確認する必要がある。彼は非常に忙しく、それはレースドライバーとして非常にポジティブな兆候だ。それをどう扱っていくか、今年確認しなければならない」

こんな記事も読まれています

HKSの車高調「HIPERMAX S/R」を箱根で試乗! 一般ユーザーも参加した「体感試乗会」でアフターサスペンションのイメージが変わった!
HKSの車高調「HIPERMAX S/R」を箱根で試乗! 一般ユーザーも参加した「体感試乗会」でアフターサスペンションのイメージが変わった!
くるまのニュース
ラリー生まれの純血種としてさらに進化! トヨタが欧州市場で「GRヤリス」の2024年モデルを発表
ラリー生まれの純血種としてさらに進化! トヨタが欧州市場で「GRヤリス」の2024年モデルを発表
バイクのニュース
EU、バスの運転支援システムが義務化 メルセデスが安全性能を引き上げ
EU、バスの運転支援システムが義務化 メルセデスが安全性能を引き上げ
レスポンス
えーー1000万弱もすんの!? 空冷最後のポルシェ911に最新PDK載せ替え魅力的だけど高いぜ
えーー1000万弱もすんの!? 空冷最後のポルシェ911に最新PDK載せ替え魅力的だけど高いぜ
ベストカーWeb
ブガッティ新型「トゥールビヨン」はおよそ6億5000万円から! 100年先を見据えたデジタル要素を排除したコクピットに注目です
ブガッティ新型「トゥールビヨン」はおよそ6億5000万円から! 100年先を見据えたデジタル要素を排除したコクピットに注目です
Auto Messe Web
ホンダ「新型シティ“ハッチバック”」実車公開! ド迫力「スポーツエアロ仕様」がカッコいい! めちゃ精悍な「モデューロ」タイでお披露目
ホンダ「新型シティ“ハッチバック”」実車公開! ド迫力「スポーツエアロ仕様」がカッコいい! めちゃ精悍な「モデューロ」タイでお披露目
くるまのニュース
オジエ欠場の急展開から1-2制覇。豊田章男会長「嬉しい想定外をありがとう!」/WRCポーランド後コメント全文
オジエ欠場の急展開から1-2制覇。豊田章男会長「嬉しい想定外をありがとう!」/WRCポーランド後コメント全文
AUTOSPORT web
「知らないなら免許返納してほしい」の声!?「登坂車線」の正しい使い方…覚えてる?「高速道路」では特に注意! うっかり「交通違反」に該当することも
「知らないなら免許返納してほしい」の声!?「登坂車線」の正しい使い方…覚えてる?「高速道路」では特に注意! うっかり「交通違反」に該当することも
くるまのニュース
【MotoGP第8戦オランダGP】Moto2小椋藍選手が今季初フロントロウから2勝目を飾る。ランキング2番手に浮上
【MotoGP第8戦オランダGP】Moto2小椋藍選手が今季初フロントロウから2勝目を飾る。ランキング2番手に浮上
バイクのニュース
BMWグループ、次世代バッテリー生産へ…新工場の建設を開始
BMWグループ、次世代バッテリー生産へ…新工場の建設を開始
レスポンス
巨匠が秘話を交えて”ランボルギーニとフェラーリ”について激白!! 【復刻・徳大寺有恒「俺と疾れ!!」】
巨匠が秘話を交えて”ランボルギーニとフェラーリ”について激白!! 【復刻・徳大寺有恒「俺と疾れ!!」】
ベストカーWeb
ルームミラーになにも写らないってナゼ!? 30年の運転歴で経験した「ヒヤリ」な出来事3つ
ルームミラーになにも写らないってナゼ!? 30年の運転歴で経験した「ヒヤリ」な出来事3つ
WEB CARTOP
フェラーリ、「グッドウッド2024」で新型車を一挙に6モデル初公開へ
フェラーリ、「グッドウッド2024」で新型車を一挙に6モデル初公開へ
レスポンス
【カワサキ】Ninja ZX-4RR が当たる! カワサキ × ファミリーマートのコラボキャンペーンを開始
【カワサキ】Ninja ZX-4RR が当たる! カワサキ × ファミリーマートのコラボキャンペーンを開始
バイクブロス
「ガソリン配達サービス」が米国で人気! 日本に今後導入できる? スマホで注文、きたる車社会の新潮流とは
「ガソリン配達サービス」が米国で人気! 日本に今後導入できる? スマホで注文、きたる車社会の新潮流とは
Merkmal
接触リタイアにノリス「あれ以上どうしようもできない」ピアストリは2位にがっかり/オーストリアGP決勝
接触リタイアにノリス「あれ以上どうしようもできない」ピアストリは2位にがっかり/オーストリアGP決勝
AUTOSPORT web
アルピーヌ育成ツォロフとウイリアムズ育成ブラウニングが優勝分ける【正式結果/FIA F3第6戦シュピールベルク】
アルピーヌ育成ツォロフとウイリアムズ育成ブラウニングが優勝分ける【正式結果/FIA F3第6戦シュピールベルク】
AUTOSPORT web
クーペもアリ!? ダイハツ「新型コンパクトスポーツ」!? 鮮烈レッドボディのダイハツ「次期型コペン」を大胆予想! “めちゃ現実的なCG”公開に反響の声も
クーペもアリ!? ダイハツ「新型コンパクトスポーツ」!? 鮮烈レッドボディのダイハツ「次期型コペン」を大胆予想! “めちゃ現実的なCG”公開に反響の声も
くるまのニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村