はじめに
BMWのMディビジョン曰く、これまでパフォーマンスラグジュアリーと呼ばれるセグメントに参戦したことはないとか。M6やX5 Mの存在に鑑みれば、その主張はすんなり腑に落ちるものではないが、今回のM8を造ることになった理由は理解できるだろう。
今まで、BMW Mはハードコアなスーパーセダンやスポーツクーペのブランドという色合いが濃かった。メルセデスAMGやポルシェ、アウディスポーツが、より大型で高級かつ高価な、速くてラグジュアリーなクルマを送り出しているのとは異なる立ち位置を明確に打ち出していたわけだ。
それだけに、M7やX7 Mを生み出すことはなかった。それよりも注力したのは、M2であり、M3やM4であり、そしてM5だったのだ。
であるからして、2代目となる8シリーズのMモデルであるM8の発売は、ちょっとしたランドマークだといえる。まずはクーペとコンバーティブルが発売され、そして年内には4ドアのグランクーペも追加される予定のM8は、BMWにとってはじめての現代的な本格スーパーGTだ。
価格は、最低でも12万3000ポンド(約1722万円)を超える。それを踏まえれば、ベントレーやアストンマーティン、マセラティのハイエンドモデルとフェラーリのローエンドモデルに対抗しうる、初のBMWが誕生したと考えることもできる。
最近になってi8の生産終了が決定したこともあって、新型M8は正真正銘、BMWのパフォーマンスカーのフラッグシップとなった。しかしそこには、既存のMモデルと違う、モータースポーツディビジョンの新時代を象徴するような技術や走りを見出だせるのだろうか。
意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆
BMW Mがはじめて高級スーパーGT市場へ参戦したことを、彼らが突如としてソフトな路線に転じたのだとは、これっぽっちも考えないほうがいい。
M8コンペティションの第一印象は、シャープなプレスラインやくっきりしたエッジ、大口を開けたインテークなどは、これまでのMモデルと変わらぬアグレッシブさをみせる。たとえルーフを取り去ったとしても、だ。
テクニカルな面においても、手加減は一切ない。グロスブラックの大きなキドニーグリルの背後には、M5コンペティションと同じ4.4LツインターボV8が鎮座。このパワフルなガソリンユニットは、最高出力が626ps/6000rpm、最大トルクが76.5kg-m/1800~5800rpmをマークする。
そのアウトプットを受け止めるのは、トランスミッションが8速AT、デフがアクティブ制御のMディファレンシャル。4WDシステムのxドライブは完全調整可能だが、デフォルトではリア優勢のセッティング。M5がそうだったように、望めば後輪のみを駆動することも可能だ。
CLARプラットフォームはM仕様の強化版で、ねじり剛性がアップ。方向転換の動きは、スタンダードな8シリーズよりもダイレクトになっている。
コンペティション仕様はエンジンマウントを強化し、前輪のキャンバー角を拡大することで、ハンドリングのレスポンスが鋭くなっている。英国市場へは、この仕様のみが導入される。
しかしこのシャシー、難題を残している。それがウェイトの問題だ。1885kgというクーペの公称重量は、4ドアのM5より5kg重い。コンバーティブルはソフトトップながら、2010kgもあるという。テスト車の実測値は2020kgで、前後重量配分は53:47だった。
これだけ重ければ、それなりに強力なブレーキが必要だ。そこで、Mコンパウンドを標準装備し、カーボンセラミックディスクをオプション設定。BMW初のバイワイア作動システムは、アダプティブダンパーや電動機械式ステアリング、4WDシステム、トランスミッションとスロットルのマッピングと同様に、ボタンひとつでレスポンスや作動ぶりを調整できる。
理論上、新型の電動機械式ブレーキブースターは、サーキットユースで温度が上昇してもペダルレスポンスの変化を低減できるはず。それは追い追い検証していこう。
スティールのコイルスプリングを用いるサスペンションは、フロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク。このクラスではエアサスペンションの採用例も多いが、M8コンペティションには設定されていない。
内装 ★★★★★★★☆☆☆
スタンダードな8シリーズに対する、M8コンペティションのマテリアルとヴィジュアルの向上を図ろうというBMWの努力は、それなりに成功したといえる。
標準仕様となるキルト仕上げのメリノレザーはソフトなタッチで、見目麗しく、このクルマにふさわしい。ブラシ仕上げのメタルやグロスブラックのトリムに組み合わせられたカーボンパネルは、このクルマの秘めたパフォーマンスカー的性格を思い出させてくれる。
キャビンの構造はまさしくBMWのそれだが、着座位置は前方視界を妨げるほど寝てはいない。調整範囲は広く、シートは低く、高いウインドウのラインやトランスミッショントンネル、ドライバーに向けられたダッシュボードに包まれる。
ステアリングコラムはわずかながら右へオフセットしているが、不満を感じるほどではない。ほぼ全面的に、エルゴノミクスやドライビングポジションは期待通りの秀逸さだ。
結果的に、近年のBMWでおなじみの環境が、このパフォーマンスモデルのフラッグシップにも備わっている。しかし、問題がないわけではない。
メルセデスAMGやベントレー、アストンマーティンといったライバルたちは、リッチなマテリアルや華美なヴィジュアルで豪華絢爛に飾られている。それらに比べると、このM8でさえ、BMWらしく控えめで身近なクルマに思えてしまう。
つまり、S63クーペやコンチネンタルGT、DB11などと見比べたら、ちょっとばかり興が醒めるのだ。エキゾティックなヴィジュアルや、驚きを覚えるような手触りに欠けるのである。
とはいえ、実用面に目を向けると、M8コンペティション・コンバーティブルは名誉を挽回する。キャビンのあちこちに収納スペースが用意され、後席は子どもやふたり分の旅行カバンなら問題なく収まる広さを備える。ただし、大人がリアシートで快適に過ごせるとしたら、小柄なひとだけだろう。
ただし、トランクルームはソフトトップの収納部に容量を割かれてしまう。クーペでは420Lあるが、コンバーティブルでは350Lに目減りするのだ。
走り ★★★★★★★★☆☆
M8コンペティションのローンチコントロールを作動させるのは、どちらかというと複雑な操作が求められる。しかしその成果は、環境さえ許せば、一見の価値がある。
比較的ドライなコースであっても、このM8の発進はそれほどクリーンではない。だが、いったん走り出せば、速度の上がり方はたいしたものだ。
まず、その強大なパワーとトルクを、トラクションを途切れさせずに路面へ伝えるため、シフトチェンジを繰り返しているのが感じ取れる。しかし、ほぼ即座に踏ん張り、ロケットのように飛び出していく。
腰のあたりには、シフトアップのショックがややアグレッシブに伝わる。トランスミッションは次のギアを選ぶまでに、エンジンを7200rpmのレッドゾーン近くまで回す。
サウンドは、AMGのV8のベストなものほど大きく個性的ではないが、動力性能のデータは、BMW M最強ユニットの効力を証明するものだ。
ソフトトップを格納した状態で計測した加速タイムは、0-97km/hが3.3秒、0-161km/hが7.4秒。3.6秒/8.1秒だったコンチネンタルGTや、4.0秒/8.4秒のDB11より速い。スーパーカーの領域にさえ近づいているといっていいほどだ。
固定ギアでのパフォーマンスもまた、見劣りすることはない。4速での48-113km/h加速は4.1秒だ。
これだけすばらしい直線加速を見せるM8コンペティションだが、そのパワートレインに欠点がないわけではない。もっと穏やかに走っていても、攻撃的な性格は根底から消えないのだ。それが、ゆったり走らせる、リラックスしたGTカーという側面を損なうほどに。
トランスミッションは、ときとして変速が過剰と思える。シフトダウンは、必要以上に頻繁で、しかも急ぎすぎる。
カーボンブレーキは、かなり強力なストッピングパワーを発揮し、この重たいオープンカーを113km/hから完全静止させるまでに要する距離は44mジャストだ。
ところが、新採用のバイワイアブレーキシステムは、期待したほど直観的に作動してはくれなかった。コンフォートモードでは、踏みはじめで唐突な効きを見せる。スポーツモードではそれがさらに増幅され、コーナーでのブレーキングが早く急すぎてしまうこともしばしば。
タイトな制動力のコントロールもあって、楽に扱えるブレーキとはまったく感じられなかった。テスター陣は、もっと踏み具合に対して自然な効き方をするブレーキに変えてほしいという意見で一致した。
使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
インフォテインメント
M8コンペティションのインフォテインメントシステムは、10.25インチのディスプレイを備える最新版のライブコクピット・プロフェッショナルがスタンダードとなる。
これは実に好ましいシステムだ。もっと安価なBMWと同じく、M8でもグラフィックの滑らかさや使いやすさがありがたい。
標準装備される機能も充実。デジタルラジオをはじめ、ナビゲーション、Bluetooth接続機能やApple CarPlay、Wi-fiホットスポットも含まれるのだ。
六角形のデジタル計器盤は、BMWが最新ラインナップへ順次採用していくとみられるそれ。いつもながら鮮明で読み取りやすいのだが、やはりテスター陣はそのデザインに違和感を禁じえない。
バウワース&ウィルキンスのダイヤモンド・サラウンドサウンドシステムは、2万ポンド(約280万円)のアルティメットパッケージにも含まれるアイテム。この上なくすばらしい音質は、ルーフをオープンにしていてさえ堪能できる。
燈火類
オプションのレーザーライトヘッドライトは、明るさよりも照射する距離と範囲が印象的。しかし、全体的にはエクセレント。
ステアリングとペダル
ステアリングコラムはやや右にオフセットしている。だが、その他の部分が考え抜かれ、リラックスできる快適なドライビングポジションは損なわれていない。
操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆
もし、このM8コンペティションの走りが2ドアオープンにしたM5のようなものだと思っているなら、その違いに驚かされるだろう。それは強烈なペースよりも、乗り味やハンドリングによるものだ。
M5もセダンとしてはかなり乗り心地が硬く俊敏なフィーリングだが、M8はそれより間違いなく低く、ややワイドで、多少ながらもよりスプリングがハードな印象だ。
ステアリングもややダイレクト。切りはじめのレスポンスも、このサイズのクルマではあまりないくらい鋭い。
よりコンフォート寄りのモードでは、その驚くほど曲がりたがる性質は角が落とされ、馴染みある程度になる。そのため、時を経ればどうにかして、ラウンドアバウトやジャンクションを走るのにも慣れることができるだろう。
それでもこのM8は、大型GTにおけるナチュラルで直観的なハンドリングの限界を引き上げたといえる。
そのため、路上で思い通りの位置を正確に通せるようになるまでは少々時間を要する。飛ばしながらこのクルマのハンドリングを探るに足る自信も、すぐに得ることはできない。
ステアリングにはわずかながら弾力性があり、コーナリングで負荷が高まるのを期待するほどクリアに伝えてはくれない。また、プロセスを早めてもくれない。
それでも、ハンドリングスタビリティと運動性の落ち着きぶりは十分すぎるほど。それに気づけるくらいのゆとりができれば、よくわかるはずだ。
M5と同じく、xドライブには4WD/4WDスポーツ/2WDの各モードが設定されている。その順番で、スロットルオンでのコーナリングバランスや後輪駆動的なハンドリングのアジャスタビリティは高まっていく。
ただし、最初の4WDモードでは、ハンドリングマナーはニュートラルで、パワーオンでのアンダーステアには頑ななまでに抗う。
グリップと沈着なハンドリング、切れ味のブレンドは、たしかに有無をいわせぬものがある。ただしそれは、不整路面よりスムースで広い道でこそ納得できる。
舗装が悪いと、大きな突き上げを受け、車重を抑えるのに苦戦することもある。速いGTカーでもとくに優れたものであれば、しなやかでプログレッシブに受け止めるところなのだが。
快適性/静粛性 ★★★★★★★☆☆☆
2020年に至っても、大きく重い豪華なオープンカーにとって、このカテゴリーはかなり大きなハードルだ。
M8コンペティションは、かなり優れたツーリングマナーを備える。ルーフを開けても、ウインドウとウインドディフレクターを上げれば、ほかのいかなるソフトトップよりも乗員を外的要因から保護してくれる。
とはいえ、その状態で、高速道路を飛ばして遠出したいかといわれたら、そうでもない。たとえ、きわめて温暖で穏やかな天候の日であってもだ。
ルーフを閉じれば、風切り音をみごとに遮断し、周囲のクルマが発するノイズがキャビンへ侵入することもあまりない。それでも、出来のいい折り畳み式ハードトップなら状況はさらに改善され、オープン時との差がより大きくなったはずだ。
ただし、折り畳み式ハードトップを採用した場合に妥協を強いられるほかの点を考えれば、欠点を差し引いてもソフトトップでよかったと思うはずだ。
ルーフを閉じた場合の快適性はなかなかのものだ。113km/h巡航時の騒音レベルは67dBで、クーペと比べても1~2dB上回る程度だ。
ボディ構造の組み付け剛性も大したもので、かなり荒れた道を走ってもAピラーが震えるようなことすらない。ただし、乗り心地の硬さゆえに、路面のきつい突起や窪みを乗り越える際には、奇妙な突き上げやかすかな振動を打ち消しきれない。
総合的に見ると、乗り心地における外的要因の遮断ぶりは、大型GTスポーツカーの基準にはわずかに及ばなかったといえる。
購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆
13万ポンド級のBMWは、これがはじめてというわけではない。M760Liのようなモデルを見れば、BMWに高級サルーンを生み出す力があることはわかる。だが、M8が挑むのは、もっとエクスクルーシブなクラスだ。
コンチネンタルGTC V8やDB11ヴォランテに並ぶと、比較的手頃な価格といえるM8コンペティション・コンバーチブルは、超高級ブランドへ清水の舞台から飛び降りる勇気を持てないひとびとの支持を集めそうだ。
しかし、その逆のこともいえる。いかにたくさんのオプションが用意されていても、BMWのブランド力ではプレステージ性が足りないと思うユーザーは、価格の低さがその埋め合わせになるとは考えないはずだ。
それはともかく、主なオプションを軒並み装着しようとするなら、2万ポンド(約280万円)のアルティメットパッケージを選べばほぼ事足りる。
エクステリアのカーボンパーツにはじまり、カーボンブレーキ、通気式シート、アップグレード版オーディオなど、その内容は多岐にわたる。ただでさえ充実したM8コンペティションの装備内容を、さらにゴージャスなものにすることが可能だ。
スペック
レイアウト
CLARプラットフォームを採用する8シリーズをベースに、M8コンペティション・コンバーティブルはハードなM仕様に仕立てられる。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク。
フロントに縦置きされるV8は、シリンダーバンクにタービンを配置するホットVレイアウトを採用する。xドライブこと4WDシステムは後輪バイアスの駆動力配分で、センターデフにより前輪への伝達をカットすることもできる。
エンジン
駆動方式:フロント縦置き四輪駆動
形式:V型8気筒4395cc、ツインターボ、ガソリン
ブロック/ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ89.0×88.3mm
圧縮比:10.0:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:626ps/6000rpm
最大トルク:76.5kg-m/1800~5800rpm
許容回転数:7200rpm
馬力荷重比:311ps/t
トルク荷重比:38.0kg-m/t
エンジン比出力:142ps/L
ボディ/シャシー
全長:4867mm
ホイールベース:2827mm
オーバーハング(前):950mm
オーバーハング(後):1090mm
全幅(ミラー含む):2140mm
全幅(両ドア開き):4140mm
全高:1353mm
全高:(トランクリッド開き):1560mm
足元長さ(前):最大1110mm
足元長さ(後):最大570mm
座面~天井(前):最大990mm
座面~天井(後):最大870mm
積載容量:350L
構造:アルミニウム/スティール、モノコック
車両重量:2010kg(公称値)/2020kg(実測値)
抗力係数:0.33
ホイール前/後:9.5Jx20/10.5Jx20
タイヤ前/後:275/35ZR20 102Y/285/35ZR20 104Y
ミシュラン・パイロットスポーツ4S
スペアタイヤ:車載ポンプキット
変速機
形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.00/8.4
2速:3.20/13.2
3速:2.14/19.6
4速:1.72/24.5
5速:1.31/32.0
6速:1.00/42.0
7速:0.82/51.0
8速:0.64/65.7
最終減速比:3.145:1
燃料消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:6.7km/L
ツーリング:11.2km/L
動力性能計測時:3.4km/L
メーカー公表値:消費率
低速(市街地):5.7~5.8km/L
中速(郊外):8.8~8.9km/L
高速(高速道路):10.7km/L
超高速:9.6km/L
混合:8.9km/L
燃料タンク容量:68L
現実的な航続距離:457km
CO2排出量:246g/km
サスペンション
前:ダブルウィッシュボーン/コイルスプリング、アダプティブダンパー
後:マルチリンク/コイルスプリング、アダプティブダンパー
ステアリング
形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.25回転
最小回転直径:12.2m
ブレーキ
前:400mmカーボンセラミックディスク
後:380mmカーボンセラミックディスク
静粛性
アイドリング:48dB
全開時:77dB(4速)
48km/h走行時:62dB
80km/h走行時:65dB
113km/h走行時:67dB
安全装備
ABS/DSC/DTC/PDC/LKAS/横転時保護機構
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%
発進加速
テスト条件:湿潤路面/気温6℃
0-30マイル/時(48km/h):1.4秒
0-40(64):1.9秒
0-50(80):2.6秒
0-60(97):3.3秒
0-70(113):4.1秒
0-80(129):5.0秒
0-90(145):6.2秒
0-100(161):7.4秒
0-110(177):8.9秒
0-120(193):10.6秒
0-130(209):12.5秒
0-402m発進加速:11.5秒(到達速度:201.3km/h)
0-1000m発進加速:-秒(到達速度:-km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ベントレー・コンチネンタルGT W12(2018年)
テスト条件:乾燥路面/気温12℃
0-30マイル/時(48km/h):1.6秒
0-40(64):2.2秒
0-50(80):2.8秒
0-60(97):3.6秒
0-70(113):4.5秒
0-80(129):5.5秒
0-90(145):6.7秒
0-100(161):8.1秒
0-110(177):9.6秒
0-120(193):11.2秒
0-130(209):13.3秒
0-402m発進加速:11.8秒(到達速度:197.6km/h)
0-1000m発進加速:21.2秒(到達速度:255.7km/h)
中間加速
20-40mph(32-64km/h):1.2秒(2速)/2.0秒(3速)/2.7秒(4速)
30-50(48-80):1.3秒(2速)/1.7秒(3速)/2.1秒(4速)/2.9秒(5速)/4.9秒(6速)
40-60(64-97):1.7秒(3速)/2.0秒(4速)/2.6秒(5速)/3.8秒(6速)/5.3秒(7速)
50-70(80-113):1.7秒(3速)/2.0秒(4速)/2.6秒(5速)/3.6秒(6速)/4.5秒(7速)/8.2秒(8速)
60-80(97-129):1.8秒(3速)/2.1秒(4速)/2.7秒(5速)/3.7秒(6速)/4.6秒(7速)/6.6秒(8速)
70-90(113-145):2.2秒(4速)/2.7秒(5速)/3.7秒(6速)/4.7秒(7速)/6.6秒(8速)
80-100(129-161):2.3秒(4速)/2.9秒(5速)/3.8秒(6速)/5.0秒(7速)/7.1秒(8速)
90-110(145-177):3.0秒(5速)/3.9秒(6速)/5.2秒(7速)/7.6秒(8速)
100-120(161-193):3.0秒(5速)/4.1秒(6速)/5.4秒(7速)/8.2秒(8速)
120-140(193-225):4.3秒(5速)
各ギアの最高速
1速:61.2km/h(7200rpm)
2速:95.0km/h(7200rpm)
3速:141.6km/h(7200rpm)
4速:175.4km/h(7200rpm)
5速:230.1km/h(7200rpm)
6速:249.4km/h(5982rpm)
7速:249.4km/h(4923rpm)
8速(公称値):250.0km/h(3828rpm)
6速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1718rpm/1963rpm
制動距離
テスト条件:湿潤路面/気温6℃
30-0マイル/時(48km/h):8.1m
50-0マイル/時(64km/h):22.4m
70-0マイル/時(80km/h):44.0m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.71秒
ライバルの制動距離ベントレー・コンチネンタルGT W12(2018年)
テスト条件:乾燥路面/気温12℃
30-0マイル/時(48km/h):8.3m
50-0マイル/時(64km/h):22.7m
70-0マイル/時(80km/h):43.7m
結論 ★★★★★★★☆☆☆
BMWは、このクルマがMディビジョンにとってはじめての速くてモダンなパフォーマンスGTだという。それを言葉通りに受け取るなら、はじめてとしてはみごとだと認めざるを得ない。
M8コンペティションは、絶対的な速さやハンドリング、もしくはスリルを味わえる能力に欠けるクルマではない。たとえパワフルな本格スポーツカーから乗り換えても、多くの点で明らかな見劣りを感じることはないだろう。
とはいえ、高級パフォーマンスGTの傑作というものは、当然ながらスポーツカーより懐の広いものであるべきだ。
しかも、GTと呼ばれるにふさわしいリッチさが求められる。インテリアのマテリアル、洗練性、磨かれた質感、そしてドライバーへの主観的なアピール。そうした点で、M8コンペティションはわずかながら要求されるレベルに達していない。
BMWは、商品力に関して、ベントレーやアストンマーティン、そしてメルセデスAMGのハイエンドへ挑む術を十分に持ち合わせていることを重々承知していたはずだ。
また、より広いケースで際立たせるには、それ以外の部分を完璧に仕上げる必要があるということも。その点は達成できなかったが、強みのないクルマだというわけではない。
大柄で速いGTとしては、極端な性格を持った一台だといえるだろう。賛否両論ありそうで、どちらも軽視できるものではない。
担当テスターのアドバイス
マット・ソーンダースドライバーズエイドに関して、BMWがそのアラートを聴覚ではなく視覚に訴えるものとしたのは評価できる。それなら同乗者を不安にさせずに済む。また、システムはオフにすることも含めて設定の選択肢が豊富。バッチリだ。
サイモン・デイヴィスM8コンペティションにおけるBMWのトライには敬意を表する。だが、常に敏感でアグレッシブすぎる性質は、個人的には速いGTカーとして正しいと思えない。もう少しリラックスできるクルマでないと。
オプション追加のアドバイス
2万ポンド(約280万円)のアルティメットパッケージではなく、必要なものを選びたい。カーボンブレーキやカーボンエクステリアは不要。4675ポンド(約65.5万円)のバウワース&ウィルキンス製オーディオと、1650ポンド(約23.1万円)のドライビングアシスタント・プロフェッショナルは残したい。
改善してほしいポイント
・路面の悪い英国向けには、サスペンションを柔らかくするか、コンペティションでない通常のM8を設定するかしたほうがいい。
・インテリアにもっとリッチでラグジュアリーなフィールがほしい。
・ステアリングのフィールをもう少し消さず、ナチュラルにしてくれればうれしいのだが。
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みんなのコメント
大型ハイパワーになるとメーカー間で特徴だしずらく似通ってくるけど
一応宣伝とフラッグシップという存在感、意義で作っただけでしょう
ℹ︎シリーズコケてしまった事もあるから
新たな車種出さないと始末悪いもんね