マセラティに新たな「風」を
text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
【画像】次期マセラティ・グレカーレ【プロトタイプをステルヴィオやレヴァンテと比較】 全100枚
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)
マセラティは、第2のSUVとしてグレカーレの発売を控えている。今回、イタリアの同社施設の外で、これまでで最も鮮明なプロトタイプが目撃された。
グレカーレは、アルファ・ロメオのステルヴィオとサイズが近いことは明らかだ。また、カモフラージュを施してデザインを隠しているが、大型のレヴァンテの影響も見られる。
大型のレヴァンテに続く同社のSUV第2弾は、「地中海に吹く強い北東の風」にちなんで「グレカーレ」と名付けられた。
イタリアのカッシーノにあるフィアット・クライスラー・オートモービル(FCA)の工場で、アルファ・ロメオ・ステルヴィオと並び生産される予定だ。マセラティは、この工場に約8億ユーロ(約1050億円)の投資を計画している。
ステルヴィオとはアンダーパーツの多くを共有し、2022年までには完全EVバージョンも登場する見込みだ。エンジンは、ギブリやレヴァンテに搭載されているマイルド・ハイブリッドの2.0Lターボや、MC20に搭載されている新開発のV6エンジン「ネットゥーノ」をダウンチューンしたものなどが考えられる。
マセラティのグローバル戦略責任者であるフランチェスコ・トノンは、AUTOCARに対し、グレカーレは「このクラスで最も実用的でありながら、ラグジュアリーでもある」と述べた。
「クラス最高のデザインと機能を備えています。もちろん、マセラティであることに変わりはなく、クラス最高のパフォーマンスとハンドリングも提供します」
電動化進むトライデント
2025年には、マセラティの販売台数の70%をSUVが占め、セダンは15%に減り、MC20などのスポーツカーは5%になると予想されている。
グレカーレの存在は、FCAの前CEOであるセルジオ・マルキオンネが2018年に初めて明かしたもので、製品ラインナップの全面的な見直しの一環として発表された。
また、クーペ、コンバーチブル、完全EVの3つのバリエーションを持つMC20に加えて、新型グラントゥーリズモとグランカブリオも計画されている。
また、2023年および2024年には、新世代のレヴァンテとクアトロポルテにも電動パワートレインが搭載される予定だ。最上級仕様では、800Vの電気システムと3基のモーターを使用する。
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