EVに特化した新部門も設立
執筆:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
【画像】新時代を迎えたロータス【エミーラとエヴァイヤを写真でじっくり見る】 全104枚
翻訳:Takuya Hayashi(林 汰久也)
ロータスは、中国の武漢に新工場を建設している。2022年からSUVの「タイプ132」をはじめとする新型車の製造を行う予定だ。
総額約9億ポンド(約1360億円)を投じたこの工場には、EVの製造に特化した新部門であるロータス・テクノロジーが設置される。
ロータスは、今後5年間に中国製の電動モデルを2車種発表する計画だ。SUVのタイプ132に続き、2023年には4ドア・クーペの「タイプ133」、2024年にはDセグメントのSUV「タイプ134」が登場する。アルピーヌとの共同開発による待望のスポーツカー「タイプ135」は、2026年に英国のヘテルで製造される予定。
また、ロータスと中国のEVメーカーであるニーオ(Nio)との新たな提携も明らかになった。ニーオの創業者兼CEOである李斌(英名:ウィリアム・リー)は、ロータス・テクノロジーに投資(金額不明)を行っており、ロータスは「相互に有益な産業協力の機会を探る」可能性があると期待している。
ヘテル工場の15倍の生産能力
武漢工場は今年末にオープンし、ロータス・テクノロジーの社屋は2024年に完成する予定だ。武漢工場の敷地面積は100万平方メートルを超え、最終的な生産能力は年間15万台に上る。これは、英ノーフォーク州ヘテルにある既存の生産ラインの15倍にあたる規模だ。
特筆すべきは、「統合されたインテリジェント・テストコース」を備えた世界初の工場になるということだ。この工場では、人の手を煩わせることなく、クルマが自動的にワークショップに入り、16のコーナーからなるサーキットを最高225km/hで走行することができる。
ヘテルでは、新型スポーツカーのエミーラとEVスーパーカーのエヴァイヤが製造される予定で、ロータスは「グローバルな販売を調整する」責任を負う英国の組織を維持すると強調している。
ロータス初のSUVも
まもなく披露される新型EVは、今年初めに発表された4つのEVプラットフォームのうちの1つである「プレミアム」をベースにしている。このプラットフォームは、2889mmから3100mmまでのホイールベースを持つクルマに対応しており、将来的にはこれを拡張することも可能だという。
また、92~120kWhのバッテリーを搭載可能で、800Vの充電機能も備えているため、世界各地の急速充電を利用できるようになる。
各モデルの具体的な性能についてはまだ公表されていないが、0~100km/h加速を3.0秒以下で達成できるという。
ロータス初のSUVとなるタイプ132は、2016年から開発が進められている。発売時には、600psまたは750psの出力を持つモデルを展開するが、4輪駆動が採用されるものと考えられている。
航続距離は不明だが、2.5トンのアウディeトロン・スポーツバックが95kWhのバッテリーで388kmを実現していることを考えると、ロータスの軽量化の理念に忠実であれば、480km近い数字を得られるかもしれない。
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