SMPレーシングのミカエル・アレシンは、今シーズンのWECにおけるトヨタのアドバンテージは、唯一”V12ツインターボエンジン”の使用を許されたF1チームのようだと語る。
先日ポール・リカールで行われたWECの公式合同テスト”プロローグ”。ここで、ハイブリッド非搭載車の中でベストタイムを記録したのは、SMPレーシングのヴィタリー・ペトロフだった。しかしこのタイムは、唯一のハイブリッドシステム搭載車であるトヨタTS050Hybridの4.327秒遅れだった。
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WECの主催者は、今シーズンに向けてトヨタとその他のプライベーターチームの差を削減することを目指してきており、燃料タンクの容量が縮小されることなどが決まっている。しかしその一方で、非ハイブリッド車両の方が大幅に速くなってしまった場合には、EoTが不完全であるとして、ペナルティが科せられると定められている。
トヨタ有利と考えられる今シーズンについて、元インディカーのドライバーであり、今季WECでペトロフのチームメイトを務めるミカエル・アレシンは、現時点でのLMP1クラスが置かれている状況は、すべての関係者に対してほとんど意味をなさないと感じているという。
「F1の中で1チームだけが、年間のエンジン使用基数に制限なく、V12ツインターボエンジンと使えるとしたら、その状況をイメージできるだろうか? そして、その結果はどうなるだろうか?」
アレシンはそうmotorsport.comに対して語った。
「もしそれ(唯一V12ツインターボエンジンを使えるチーム)がフェラーリだったとする。彼らは、F1にずっと参戦し続けているんだ。そしてその時、他の1.6リットル(V6ターボ直噴)エンジンを走らせているチームに、どう考えているのか訊いてみるとする。それと同じことだ」
「トヨタの状況は理解している。しかし我々は皆、良い結果を得たいと考えている。彼らは、たった3周で勝ちたいとは思っていないだろう。なぜなら、それは彼らにとっても魅力がないものだからだ」
「それは我々にとっても面白くないし、ショーとしても適していない。でも、僕らは同じ”船”に乗っているのだから、共に働く方法を見つける必要がある」
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