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トヨタGRカローラを「マニア待望、本気の4シータースポーツ」と判断するこれだけの理由

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トヨタGRカローラを「マニア待望、本気の4シータースポーツ」と判断するこれだけの理由

カローラはトヨタの「もっといいクルマづくり」の代表、GRはその象徴である!

GRカローラ Good Point

2022 J'sスポーツ特集】トヨタの過去/現在/未来。「象徴」と「身近」、そして「4WDスポーツ」でファンを魅了

1:ドライバーを魅了する「野生味」を追求
2:最高出力304ps! 5ドア+4WDスポーツ

 現行モデルの12‌thカローラは「ロングセラーだからこそ変わらなければならない」をテーマに「誰もが気負いなく乗れる」歴代モデルのDNAを受け継いで、トヨタの「もっといいクルマづくり」を実践した意欲作である。その実力はVWゴルフとガチンコ勝負できる世界トップレベルに仕上げられている。

 ラインアップは全方位。ハッチバック(スポーツ)を皮切りに、セダン、ワゴン(ツーリング)、クロスオーバーSUV(クロス)が揃う。そしていま、さらに走りに振った魅力的なモデルが加わる。GRカローラだ。4月に北米仕様が公開されたが、今回は右ハンドル・日本仕様の魅力を紹介しよう。

 GRカローラは、カローラ・スポーツにGRヤリスのパワートレイン/AWDシステムを移植したモデルだ。とはいえメカニズムに関するすべての部位はGRカローラ用に最適化。モータースポーツを通じて鍛えられた進化版を採用する。サーキットでも一級のパフォーマンスを発揮することを目標に開発された本気モデルといっていい。しかもボディは5ドアHB。3ドアのGRヤリスは、前席優先設計だったが、GRカローラはフル4シーターモデルだ。1台でオールマイティに使える希少なリアルスポーツである。発売は今秋だ。

GRヤリス比32psパワーUP! 304ps/370Nm+6速MTのスーパー4WD

 エンジンは1.6リッターの直3DOHC12Vターボ、G16E―GTSを積む。GRカローラ用は、吸気ポートの進化、大型排気バルブ/マルチオイル・ジェットピストンの採用、エキゾーストのリファインにより、GRヤリスの272ps/370Nmから304ps/370Nmに出力アップ。6速MTはギア比の変更はないがファイナルがローギアード化された。車両重量はGRヤリス比200kg増の1470kg。それを相殺するハイパフォーマンスの持ち主である。AWDシステムは電子制御油圧多板クラッチを採用したGR-FOUR。もちろん、GRカローラのパッケージングやディメンションに合わせた専用制御を組み込む。

 ボディは超強靭仕様。カローラ・スポーツと同じTNGA・GA―Cプラットフォームをベースに、スポット溶接の追加(394点増)や構造用接着剤(2.7m)、ブレースを用いて高剛性化された専用設計となる。軽量化も抜かりなく、ルーフはCFRP製、ドアとボンネットはアルミ製。サスペンション回りは専用のスプリング/ショックアブソーバーに加えて、専用サスメンバー(5kg軽量化&ロアアーム取り付けポイント15mmアップ)、ブッシュのピロボール化、トルセンLSD(前後)、前後対向キャリパー(フロント:4ポット/リア:2ポット)などを実施。変更部位は多岐にわたる。タイヤは235/40R18サイズでアドバン・アペックスV601をセレクト。アルミホイールはBBS製鍛造だ。

 エクステリアは専用のワイドボディで全幅はノーマル+60mmの1850mm。これは見た目の迫力アップだけでなく、ワイドトレッド化(フロント+60mm/リア+80mm)による運動性能向上のためのリファインだ。高性能モデルでは必須となるクーリング面も完璧で、フロントバンパーには冷却用の大型インテーク、フェンダーには空気を逃がすアウトレットを装着。リアには独特な形状の3本出しマフラーが覗く。これは排圧を下げつつ騒音規制に対応するためのアイデアという。

 インテリアはカローラ・スポーツと共通部分が多いが、スポーツ走行時の視認性を高めた専用デザインのTFTメーターとスポーツシート(GRヤリスと同形状)の採用で、スポーツイメージをアップ。AWDの前後駆動配分の切り替えを行うダイヤルはシフトレバー後方にレイアウト。加えてアクセル応答性/ステアリングの特性が変更可能なドライブモードスイッチも用意した。サイドブレーキは電子式(EPB)からレバー式に変更された。その目的は、ドリフト走行など限界域での車両コントロール用途のため。これまでのトヨタでは考えられない配慮だ。
 居住性はベースのカローラ・スポーツとほぼ同じと考えていいだろう。GRヤリスは空力を優先した3ドアボディの採用で前席優先のパッケージだったが、GRカローラは優れた実用性も大きなアピールポイントである。

 気になるのは、GRヤリスとの乗り味の違いだ。開発を担当したレーシングドライバーの石浦宏明選手は、「GRヤリスに対してロングホイールベース&ワイドトレッドの基本特性を活かした『懐が深く』、『ストライクゾーンが広い』走りに仕上がっています。おそらく、高速コーナーが多いコースで走らせるとGRヤリスより速いと思いますよ」と語っていた。

さらにホットな2シーター仕様、モリゾウエディションもスタンバイ!

 GRカローラをベースにいっそう走りに特化したモリゾウエディションも公開された。パワートレーンはトルクアップ(370Nmから400Nm)と専用ギアレシオ、フットワークはボディ補強を引き上げて専用サス&専用タイヤ、そして2シーター化による軽量化(約30kg)などで一段とスパイシーに変身。ナンバー付きのレーシングカーといってもいいスペックだ。

 豊田社長はGRカローラについて「多くのお客様に愛していただけるクルマだからこそ、絶対にコモディディといわれる存在にしたくない。お客様を虜にするカローラを取り戻したい」と語っている。GRカローラは、クルマ好きなら誰もが憧れる「カローラ史上最強モデル」。従来のカローラのイメージを変えるスーパーな実力の持ち主である。

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