■メーカーは積極的にレーサーモデルを開発し発売した
ヤマハ「FZR400R(1987)」は、デルタボックス(アルミフレーム)に4ストロークエンジンの排気システム「EXUP(エグザップ)」を初採用し、さらに、この車両は当時参加者が急増していたSPレース出場用の車両として発売された限定モデル(2500台)です。
当時レーサーレプリカの最高峰とも言える「FZR400R」は、新車価格89万円と他社のバイクとの価格差も広く、豪華モデルと位置付けられていました。
69万8000円の通常モデル(FZR400)とは、シングルシートやアルミ製タンクカバーが装備され、エンジンは強化クラッチ、クロスミッションなどを採用しています。そのほかサスペンションやブレーキにも手が加えられ、当時人気を呼んでいた鈴鹿4時間耐久レースや全日本F3選手権にも出場が可能なスペックを誇っていました。
ハンドリングに拘るヤマハは、本格的にラジアルタイヤをFZR400Rに採用し、今の時代を作ったといっても過言ではないでしょう。
FZR400のSP仕様は、1994年にカラーリングを変更したFZR400RRを最後に発売、その後レーサーレプリカブーム終焉とともにFZRは姿を消します。
XJ 400ZSから続いた400cc水冷 4気筒エンジンは、フルカウルモデルのFZR 400からFZ400に引き継がれネイキッドモデルの時代へと移行します。
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