日本が世界に誇るキング・オブ・オフロード、トヨタのランドクルーザー。現行ランドクルーザー200は2007年9月のデビューだから、丸13年を経過した。そろそろ次期型デビューの噂が流れてくる時期だ。
そんななか、流通ジャーナリストの遠藤徹氏が、新型ランドクルーザー300の新情報を入手した。
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さて、新型ランドクルーザー300の中身はどうなのか? 発売時期はいつなのか? 今わかっている情報すべてお伝えしていこう。またランドクルーザープラドの情報も併せてお届けする。
文/遠藤徹
写真/トヨタ
CGイラスト/ベストカー編集部
【画像ギャラリー】世界のファンを虜にさせるランクルの魅力とは? 約66年の歴史を写真で振り返る
新型ランクル300は2021年9月登場!
2015年8月17日に行われたマイナーチェンジで、前後を中心にデザインを一新した現行ランドクルーザー200。エンジンフードからフロントグリルまで凸形状を保ちながらフードセンター部をえぐり、3本のグリルバーの上下にメッキを施したフロントマスクを採用
ランクル300のデザイン(予想CGイラストはベストカーが製作したもの)は、ランクル200のフロントマスクのボリューム感が強調された印象。太い3本のフロントグリルは高さもありバンパーに食い込むデザイン
トヨタの最高峰オフロードSUV、ランドクルーザーが2021年9月にも14年ぶりにフルモデルチェンジすることが確定的となった。
新型ランドクルーザー300は、ラダーフレーム構造を継承しながら、トヨタの新しいクルマ作りの考え方である「TNGA」を採用したプラットフォームやパワーユニット、フルタイム4WDシステム、足回りの大半を刷新して世代交代する。
エクステリアデザインは基本的にキープコンセプトだが、よりワイルドなオフロード色を強調するため、現行よりやや塊感を強めたデザインとなる。
具体的にはウェストラインを引き下げることで後方視界がよく大サイズながら運転のしやすさを盛り込んでいる。
フロントグリルは横長のU字型デザインで横桟グリルを配置。その下はバンパーまで切れ込んだアンダーグリルで押し出しの強さを強調。ヘッドランプは横長2灯のLEDヘッドランプとなる。
予想されるボディサイズは全長4970×全幅1985×全高1870mmで、現行の4950×1980×1880mmに比べると全長、全幅は若干拡大するが、全高は10mm程度引き下げ、オフロード走破性の向上に寄与するようなレイアウトとする。
ホイールベースは50mm程度延長し、2900mmとすることで、走行安定性と室内の居住空間の拡大を図る。
室内は2列シート5人乗りと3列シート8人乗りの両仕様を引き継ぐ。シート表皮、内張りは硬質な材質を採用し、大幅なクオリティアップを図る。
現行の4.6L、V8エンジンは3.5L、V6ハイブリッドに置き換えられる
パワーユニットは現行の4.6L、V8ガソリンNAに代え、ダウンサイズした新開発の3.5L、V6ターボのハイブリッドに加え、3.3Lディーゼルターボを搭載する見込み。
3.5Lハイブリッドは4WDやターボユニットとの組み合わせとなるため、ほかのハイブリッドユニットの2モーター方式ではなく1モーターとなる可能性が強い。
3.3Lディーゼルターボも、ハイブリッドとの組み合わせも考えられており、近い将来発売することも予想される。
従来の4.6L、V8エンジン車は国内向けが廃止となるが、海外向けはヨーロッパ、アメリカ、中近東、アジア地域にニーズがあるため継続される。
4WD機構はフルタイム方式で新開発となるが、詳細はまだ明らかになっていない。
装備面ではディスプレイオーディオが標準装備となり、ナビ画面は従来の8インチから大型の12.3インチを採用する。
安心パッケージの「トヨタセーフティセンス」は最新のデバイスを採用。検知機能、高速道路での追随機能や自動運転支援機能も標準装備となる。
価格は50万円以上アップし、530万円から
現行モデルのランドクルーザー200
ランクル300のリアデザイン(予想CGイラストはベストカーが製作したもの)はボリューム感のあるフロントマスクに対して、リアコンビランプの面積もそれほど大きくはなく、あっさりとしたデザインとなっている
車両本体価格は新開発のTNGAによるプラットフォーム、新型パワーユニット、安心パッケージの最新バージョンへの進化、クオリティアップなどによって、現行の482万6800~697万4000円から50万円以上アップし、530万~650万円程度の設定となるだろう。
価格は50万円アップしても進化度は価格以上となることは確実だから、がっかりすることはないだろう。
ランクルプラドはどうなっている?
2020年8月の一部改良が行われたランドクルーザープラド。エクステリア、インテリアの変更はなし。2.8L、直4のクリーンディーゼルエンジンは27ps/5.1kgmアップし204ps/51.0kgmとなった
弟分のランドクルーザープラドは2022年以降の投入と聞いている。キープコンセプトでの世代交代だが、中身はガラリと変わる。
ラダーフレーム構造でTNGAによるプラットフォームで仕立てられるのはランクルと同様である。ランドクルーザー300よりもワイルド感を後退させ、すっきりとしたエクステリアデザインを採用する。
予想されるボディサイズは全長4825×全幅1885×全高1830mm、ホイールベース2790mmで、新型ランドクルーザー300よりもひと回り小さいが、全高が高く室内の居住空間は広い。
室内は2列シート5人乗りと3列シート7人乗りの両仕様を引き続き設定。パワーユニットは現行モデルはガソリン2.7L、NA&2.8Lディーゼルターボを搭載しているが、次期型はガソリン2.7Lに代えて2.5ハイブリッドとなり、2.8Lディーゼルターボは改良モデルが搭載される見込み。
ディスプレイオーディオや最新の「トヨタセーフティセンス」の標準装備はランドクルーザー300と同様である。
これまでの月販台数では、ランドクルーザー300が200台程度、これに対してランドクルーザープラドは2000台で圧倒的に引き離していた。
これは主にプラドが半分以上を占めるクリーンディーゼル車を設定していたのに対してランドクルーザー300はガソリンNAのみだったことも影響している。
次世代モデルでは両方ともクリーンディーゼルも設定し、ハイブリッド車もラインナップに加わるので、今後はランドクルーザー300の売れ行きが格段に高まる見通しだ。
証言1:首都圏トヨタ店営業担当者
「ランドクルーザー300は当初、2020年9月あたりに発売する予定で開発を進めていた。
ところがコロナ禍の影響で海外でのテスト走行ができなくなり、1年延長を決めたようだ。
もともとアメリカ、ヨーロッパ、中近東、アジアなど海外市場が主力のモデルだから、現地でのテスト走行は必須となっている。
現在では中近東などで始めているようだが、ヨーロッパはまだ収まっていないのでできない状況なので、さらに先送りされる可能性もある。
次期型はプラットフォーム、パワーユニット、4WD、足回りなどが全面刷新なので、特に入念なチェックが必要になっている」。
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BC記事と
スクープは
営業といえば、ベストカーの取材や自称・スクープといえば、情報源や証言者が「馴染みのディーラーマン」なのも、ほんとしょーもない話。。。