7月27~28日、大分県日田市のオートポリスで開催されるENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第3戦『スーパー耐久レース in オートポリス』。今回のエントリーのなかでも注目と言えるのが、ST-QクラスにTeam SDA Engineeringが投入したニューマシン『SUBARU HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT』。7月25日にはスバルから車両についての概要も発表されたが、同日からオートポリスでの走行もスタートさせている。
2024年1月の東京オートサロンで投入が予告され、第2戦富士を前にその姿がお披露目されたのが、スバルがST-Qクラスに投入する『HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT(ハイ・パフォーマンス・エックス・フューチャー・コンセプト』だ。
スバルがスーパー耐久第3戦から新型車両で参戦。内燃機関の環境対応に挑みながら将来技術を鍛える
これまでスバルは、2022年からST-Qクラスにカーボンニュートラルフューエル(CNF)を使用したBRZを投入し、ORC ROOKIE RacingのトヨタGR86と競いあいながら、モータースポーツで求められる短いサイクルでの仮説と検証を繰り返すアジャイルな開発を通じ、エンジニア育成、カーボンニュートラル実現、さらに市販車に向けた開発を続けてきた。
そんなBRZの戦いは第2戦富士24時間でひと区切りを迎え、第3戦オートポリスから投入されることになったのがこの新車両。ベース車両は4ドアセダンとされているがWRX S4の外観をもち、2.4リッターの水平対向ターボエンジンを搭載。6速MTと組み合わされる。引き続きカーボンニュートラルフューエルを使用し、AWDの駆動制御や人材育成を行っていくことになる。
緒戦となる第3戦オートポリスは、7月25日から走行がスタート。SUBARU HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPTも走行を開始したが、コース外から見た印象はまだノーマルのWRX S4に近い。伊藤奨監督に現在の状況を聞くと、「ほぼ市販車の状況から、エンジンをCNFに適合しつつ取り組んでいます」という。
駆動系については、過去のWRX STIで使用されていたDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)のAWDシステムを採用しながら、制御を最新のものに。「AWDについては、今後ハードも含め変更していくことを考えながら、ベースとして今あるものを使っています」と語った。車体についても今後補正しながら、さまざまなことに取り組んでいくという。
実際に乗り込んだドライバーの感想からも、まだまだ開発はこれからという状況が感じられた。これまで、ニュルブルクリンク24時間でWRX STIをドライブした経験があるほか、スーパー耐久ではST-2クラスでWRX STIやトヨタGRヤリスで戦った経験をもつ井口卓人は「現在はロールをしないように取り組んだりしていますが、やることがすべて良い方向に向かっています。バランスが取れてきたので、今後はGRヤリスなどでもやらせてもらったAWDの制御なども、もっと触れるようになると良いと思います」という。
「現段階では、まだフロントの駆動の効きが強すぎて、四駆らしいアンダー寄りな動きになっていますが、そういったバランスをもう少し触れると、ひとつ上の動きになると思います」
エンジンはじめ、まだまだノーマルの延長線上にいるHIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT。「まだ少しずつしか試すことができていませんが、時間が経っていろいろなところが見られれば、ドンと上げられるタイミングは来ると思います」と井口は将来のパフォーマンス向上に期待を寄せた。
また、井口とともに乗り込む山内英輝は「まだ市販車に近い動きですね。ただチームみんなの意志も変わってきていますし、このレースの前に臨んだテストから今回にかけても、やってもらいたい部分を積極的にやってくれています。昨年までとは違う、みんなの思いを感じられています。そういう意味で楽しみです」と新車投入とともに、スバルの技術本部の社員が参画するチームの意識もさらにステップアップにしていると語った。
専有走行の段階では、タイムは車格が近いST-2車両と比べても2~3秒ほど遅い状況だ。井口は「本来は2.4リッターターボなので、ST-2よりも上にいかなければならないですが、まだ実現はできていません。個人的には、GT4車両(ST-Z)を食うくらいの気持ちでやってもらいたいと思います。ニュルのクルマがGT4くらいのスピードなので、そのくらいまで達成したら『HIGH PERFORMANCE X FUTURE CONCEPT』の名にふさわしいのではないでしょうか」と大きなスピードアップを期待した。
これを伊藤監督に伝えると「目標は高く置きたいですね(笑)」と笑いながらも、「クルマとしても2.4リッターターボのAWDなので、期待に応えられるよう最大限やっていきたいと思います」と伊藤監督は力強く答えた。
今回のオートポリスは、そんな高い目標に向けた大事な初戦。「テストはしっかりと繰り返してきていますが、まずはしっかりと初レースを戦い、暑いので熱害などもしっかりと見ながら次のもてぎに繋げたいと思います」と伊藤監督は語った。
ちなみに、井口によればチーム内での略称は『ハイパフォ・エックス』。オートポリスでどんなデビューを飾るのか、そして近い将来にどんな進化をみせてくれるのか、楽しみにしたいところだ。
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