ホンダが「Hondaが描く水素エネルギー社会」という6分19秒のムービーを公開した。燃料電池車だけでなく、小型のスマート水素ステーションも開発しているホンダならではの、水素エネルギー社会を展望したイメージムービーだ。この中で注目すべきは水素という一種の燃料を、電気を溜めるデバイスとして位置付けていることだ。
タンクに収めた水素と、大気中の酸素を反応させて電気を生み出す燃料電池車は、結果として走行中には水しか排出しないゼロエミッション車として、クリーンさをアピールしているが、そもそも水素を使うメリット、その理由のひとつを、このムービーが示している
詳細はムービーをご覧いただくとして、大筋でいえば現在のトレンドである再生可能エネルギーによる発電は、従来の発電所のようにニーズに合わせて発電量を調整することができない。たとえば、夜間の照明用に電気が欲しくても、太陽光で発電できるのは当然ながら昼間であるし、風力発電はまさに風任せで発電できるときと欲しいときが一致するわけではない。つまり、再生可能エネルギーによる発電というのは何らかの方法で電気を溜めておく必要がある。そこで、保存性や可搬性といった点で有利なのが水素というわけだ。
余剰電力で水を分解して水素として保存、電気が必要なときに燃料電池で発電(電気に戻すといった感覚だろうか)することで安定供給を実現するというのが水素エネルギー社会。そうした社会全体が変革した中で、モビリティとしてできることが燃料電池車である。燃料電池車ありきで水素を作るのではなく、再生可能エネルギーによる発電のバッファ的役割を担う存在として水素を利用するのであれば、自動車メーカーとしてもそれに対応しようとして生まれたクルマと捉えたほうが燃料電池車の位置づけと将来性が理解しやすいだろう。
いずれにしても、究極のエコカーと呼ばれることもある燃料電池車だが、それ単独で考えるのではなく、再生可能エネルギーによる発電とセットとなってこそ、次世代車の本命となることをホンダの作ったムービーは示しているようだ。
(文:山本晋也)
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