先月11月末にも2024年最終戦で雌雄を決したTCRサウスアメリカ・シリーズにて、ホンダ系のトップチームに君臨するスクアドラ・マルティーノが、来季2025年のドライバーラインアップを発表。シーズン中盤にはゲスト参戦も果たした元F1ドライバーのネルソン・ピケJr.がフルタイム参戦を確定させ、マティアス・クラベロとともにFL5型ホンダ・シビック・タイプR TCRをドライブする。
ともにチームの選抜レースに出場した経験を持つこのふたりは、10月にアルゼンチンのアウトドローモ・オスカー・ファン・ガルベスで開催された第8戦にて、クラベロがポールポジションと最速ラップを獲得していた。
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「ホンダの公式チームであるスクアドラ・マルティーノに加入したことをお知らせできて、とてもうれしいよ」と、まずはレギュラー獲得の喜びを語ったクラベロ。
「チームで活躍し、表彰台を何度も獲得できることを楽しみにしている。このプロジェクトを可能にしてくれたすべての人に感謝したいね」
一方、第4戦の地元ブラジル・インテルラゴスでTCRデビューを果たしたピケJr.は、同国最高峰シリーズに君臨するSCBストックカー・ブラジル“プロシリーズ”で操る大排気量の後輪駆動ストックカーと並行し、新たに最新世代FFツーリングカーでシーズンを追うことになった。
「初めて前輪駆動モデルでフルシーズンの選手権に参戦し、ここで南米タイトルをふたたび争えることをとても光栄に思っている」と挨拶したピケJr.も、スポット参戦時の先代FK8型から現行FL5型へスイッチすることになる。
「この機会を与えてくれたホンダとスクアドラ・マルティーノに感謝している。彼らが僕に寄せてくれた信頼に応えられるよう、一生懸命頑張りたい。インテルラゴスでTCRの世界戦併催ステージに出場し、このカテゴリーのプロフェッショナリズムにとても感銘を受けたんだ」
そんなピケJr.もドライブするFL5型ホンダ・シビック・タイプR TCRは、シーズン中に開催されるすべてのTCR公認レースにて全TCR認定車両が達成した結果を考慮し、その分類に基づき選定される『2024 TCR Model of the Year』を受賞した。
今季22のTCR公認シリーズで805回の出走を果たし、合計339戦で6638ポイントと72勝を記録したFL5型は、複数シリーズでのタイトル獲得という殊勲も引っ提げ、TCR規定統括団体であるWSCが授与する、この名誉ある賞を得た。
■HRC渡辺社長がFL5シビックRの名誉賞に喜びのコメント
「ホンダ、JASモータースポーツ、そしてそのカスタマーチームに心からお祝いを申し上げる。今年も世界中のすべてのTCRシリーズでエキサイティングな競争が繰り広げられた。いくつかのタイトル争いは最後まで接戦となり、わずかな差で決着した。そのため、モデル・オブ・ザ・イヤーの争いは最後のレースまで不透明な状況だったんだ」と明かすのは、おなじみWSC会長を務めるマルチェロ・ロッティ。
「ホンダとJASモータースポーツは、このTCRコミュニティの創設メンバーであり、2015年にカテゴリーが立ち上げられて以来、非常にプロフェッショナルで効率的なカスタマーサービスを構築し、歴代の異なるシビック(FK2、FK7、現在のFL5)を通じて、一連の長期的な成功を生み出してきた」
その製造開発、そして世界的なデリバリーを担うJASモータースポーツにて、最高執行責任者(COO)を務めるマッズ・フィッシャーも「3度目のイヤーカー選出は真に光栄なことだ」と受賞の喜びを語った。
「このシーズンは同車が500勝と100の主要な選手権タイトルを獲得したシーズンであり、さらに喜ばしいことだ。当社は25年以上にわたりホンダのテクニカルパートナーであり、この成功を達成できたことを非常に誇りに思っている」と続けたフィッシャー。
「この賞は、世界中の当社のカスタマーであるTCRチームの決意とプロ意識の証であり、ホンダ・シビック・タイプRの量産モデルの品質と、当社が顧客に提供する技術サポートと販売サポートの両方が認められたものだ。当社のミラノ近郊アルルーノ本社には非常に勤勉なグループがおり、彼らが成し遂げた素晴らしい仕事に光を当てるものだ」
同じく、ホンダ・レーシング(HRC)の渡辺康治社長もTCRでの受賞の報に際し「モデル・オブ・ザ・イヤーの賞を受賞したことを大変うれしく思います」と喜びのコメントを寄せた。
「これはホンダやHRCだけで達成できたことではありません。JASモータースポーツの皆さん、そして世界中のシビック・タイプR TCRの参加者やドライバーの皆さんがいなければ実現できなかったでしょう。また、WSC会長のマルチェロ・ロッティ氏にも心から感謝の意を表したいと思います。これからもHRCは、世界中のシビックユーザーとモータースポーツファンとともにあります」
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