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ロードテスト メルセデス・ベンツ GLS ★★★★★★★☆☆☆

掲載 更新
ロードテスト メルセデス・ベンツ GLS ★★★★★★★☆☆☆

はじめに

3世代を数えるまでになったメルセデス・ベンツGLSは、高級車は絶対的に大きいことがいいことだと疑いもなく信じているひとびとにとっての風変わりな偶像のようなものとなっている。

【画像】メルセデス・ベンツGLSとライバル 全23枚

もっとも、車名ははじめからGLSだったわけではない。初代はGLと銘打たれ、2006年に発表。MLクラスのシャシーをストレッチした大人7人が座れるSUVという成り立ちで、アメリカ・アリゾナ州のタスカルーサ工場を成立させるための生産台数拡大に貢献した。

しかし、いまや所期の目的を達成した。また、身内のGクラスを別にすれば13年前には存在しなかったような、レザー内装をおごった1000万円級の高級4×4が多数出現している。

そんな状況で、メルセデスがこのクルマの信条やポジショニングを再定義する必要があるだろうか。BMW X7は、メルセデスが挑む相手として意識すべきモデルの代表格といえるのだろうか。

メルセデス最大のSUVが存続する意義を確固たるものにするためには、どのような道をたどるべきか。おそらくはこの手のクルマが売れ続けるであろうグローバル市場の現状にあっては、これまでの路線をひたすら突き進めばいいのだろうか。

新たなGLSクラスを企画するにあたり、そうしたすべての疑問はもちろん、もっと多くをメルセデスの商品プランナーたちは検討したはずだ。結果として、誕生した新型GLSは、彼らの言葉を借りれば革新よりも進化と表するのがふさわしいものとなった。

いうなれば、方向性はこれまで通りだ。そこに、進歩した広さと快適性、豪華さを加えたのがX167型GLSクラスということになる。

英国に導入されるのは、6気筒ディーゼルを積んだGLS 400dのみ。今回のテスト対象となるのはもちろんこのグレードだ。先代からの進化ぶりがいかほどのものか、じっくり検分していこう。

意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆

GLSが、タフな大型SUVの生まれ故郷で製造されるのは、いかにもなことに思える。この新型も、従来モデルと同じくアラバマ州ヴァンスのタスカルーサ工場製だ。

この大幅に設計を更新したニューモデルは、現れると目の前に影が差すほど巨大だ。先代モデルより77mm長く、22mmワイドなサイズは、X7やレンジローバーといったライバルより広い面積を専有する。

ボルボXC90のように大柄なクルマでも、横に並ぶと小さく見えてしまう。実際、GLSのホイールベースは、Sクラス・ロングより100mmも長いのだ。

英国の道路には大きすぎるのではないかと思えてくる。欧州車でこれより大きいものがほしいなら、ロールスロイス・カリナンを持ってくるしかない。ちなみにそのロールスのSUVは、次回のロードテストに登場するので乞うご期待。

オフローダーというより背の高いリムジンと呼ぶほうがふさわしいクルマの例に漏れず、GLSの構造はGクラスよりSクラスに近い。すなわち、シャシーはモノコックだ。

そのプラットフォームであるモジュラーハイアーキテクチャーは、Cクラス/Eクラス/Sクラスに用いられるモジュラーリアアーキテクチャーと大部分が共通だ。

サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクで、前後ともエアスプリングを装着する。それらのハードウェアをベースに、先進の自動運転技術も盛り込まれる。

今回のGLS 400d 4マチックの公称重量は2415kgで、先代比40kgの軽量化を果たしたことになる。この400dのパワートレインが、いまのところ英国では唯一の設定機種だ。今年末には、V8ツインターボを積むメルセデスAMGのGLS 63の投入が予定されている。

その400dのエンジンは、ステップドボウル燃焼プロセスを採用した2925cc直6ツインターボディーゼル。メルセデスの多くの車種に搭載されているユニットで、レスポンスと洗練性はなかなかのものだ。

最高出力は331ps、最大トルクは71.3kg-mで、メルセデス内製の9速ATを組み合わせることで、これまでにないほどのバーサタイルさを発揮する。

先代GLSの駆動系は前後トルク配分が50:50の固定式だったが、今回は可変式となっている。オンロードではよりスイートなドライバビリティを生む後輪駆動がデフォルトだが、センターデフが前輪へ最大50%の駆動力を分配する。

主なオプションはふたつある。ひとつはテスト車にも装着されていたオフロードエンジニアリングパッケージで、トランスミッションのローレンジやオフロード向けABS、センターデフロックがセットとなっている。

もう一つはE-アクティブボディコントロールで、2基のステレオカメラを用いて路面をスキャンし、ダンパー設定を最適化するのだが、これはいくつかの理由から英国未導入となっている。

内装 ★★★★★★★☆☆☆

キャビンは好ましい環境だが、SUVのSクラスという呼称にふさわしいほどリッチでスペシャルなものとは見えない。下位のGLEを拡大しただけという印象のほうが大きく、高級SUVのフラッグシップという感じはしないのだ。もっとビスポーク感がほしい。

鋭い観察眼の持ち主なら、ブラシ仕上げのアルミパネルを張ったダッシュボードに並んだ四角い送風口や、センターコンソールから突き出すグラブハンドルが、GLEからのキャリーオーバーだと看破するはずだ。

スイッチ類もほとんどが見慣れたもの。キャビン前部に数多く用意されたストレージの形状や配置も同様だ。もっとも、そうした共通点はBMWのX7とX5の間にもある。

インフォテインメントシステムのMBUXは最新版で、ダッシュボード上部にはディスプレイが2面並ぶ。バイエルンの最大のライバルに比べると、こちらのほうがテクノロジー的に洗練された7座SUVだと思える。

しかし、正真正銘の7座SUVという点では、3列目シートの使い勝手でX7に軍配が上がる。どちらも2列目シートは落ちくぼみ、GLSはレッグスペースが最大850mm、ヘッドルームが990mmだ。

X7のスペースは、まだ正確に実測してはいない。それでも試乗した経験上、3列目は大人でも十分な広さがあるといえる。GLSでは、せいぜい大きめの子どもがいいところだ。

荷室容量は3列シート使用時で470L、2/3列目シートを畳んだ最大時には2400L。寸法は奥行きが1250~2170mm、幅が1180~1230mm、高さは400~770mmだ。

走り ★★★★★★★★★☆

走りのさまざまな点において、GLSがその巨体のサイズや重量をどの程度カバーできているのかと問われたならば、アカシアの幹がカバの身を覆い隠せる程度に、と答えておこう。とはいえ、このクルマが只者ではなかったことも付け加えておきたい。

実測2.6tのウェイトは、いかなるエンジンにとっても重荷だろう。ところがGLSの2.9L直6ツインターボディーゼルは、トン当たり29kg-mを超えるトルクをたった1200rpmから発生するのだ。

結果、GLS 400dは思いのほか速く運転しやすい。スムースさや洗練性も同様だ。

初期のスロットルレスポンスは抑えられている。牽引やオフロードに使うこともある、大きく重いクルマに望まれるとおりだ。だが、走り出しても動きたがらないようなことはない。

全開にすればたったの6.5秒で97km/hに達し、48-113km/hはほんの6秒フラット。だいたい、フォード・フィエスタSTと同じレベルだ。

しかし、純粋な速さ以上にみごとなのが、エンジンとトランスミッションがいかに快活で静かに、そしてすなおに日常使いできるかという点だ。

ディーゼルながら、この6気筒には全域において、遠くのほうでよくしつけられたエンジンが回っている印象を受ける。レスポンスがよくパワフルでもある。

3500rpmを超えると、それまでよりノイズやメカの作動ぶりが伝わってくるようになる。それでも、粗野な感じではない。

また、9速のトルコンATは適切なギアを適切なタイミングで巧みに選択してくれる。そのため、このサイズでも遠慮なく運転できる程度のペースなら、走りは活発だ。

オフロード走行では、念入りにチューニングされたペダルレスポンスの進化が際立つ。というのも、泥道や傾斜の上り下りでも、推進力をコントロールするのが非常に楽なのだ。

ブレーキペダルのチューニングは実にプログレッシブで、どんな走行状況でもスムースにストップするのが容易。ただし、思い切り踏み込んでみると驚くほどトラベルが長い。また、急ブレーキではわずかにうろたえるようなフィールがある。

ただし、113km/hから2.6tの巨体を完全静止させるまでに要する距離は46m以下。路面の湿った寒い日でもこの数字ということは、制動力に不足はないだろうと思われる。

使い勝手 ★★★★★★★★☆☆

インフォテインメント

拡張性のあるMBUXインフォテインメントシステムは、相変わらず出来がいい。グラフィックは鮮明で、メニューは直観的だ。ただしコントローラーは、メルセデスのトラックパッドより、BMWのダイヤルのほうが、走行中に早く正確に操作できる。

それでも、2面設置された12.3インチのディスプレイは、メルセデスが意図しただろう技術的な優位性をもたらしている。音声認識やジェスチャー操作の性能は高いが、中央ディスプレイのタッチ操作も敏感で、さまざまなアプローチができる。Apple CarPlayとAndroid Autoは標準装備で、利用料金が別途請求されることもない。

プレミアムプラスエグゼクティブ仕様では、USBポートが11口に増設され、2列目にもワイアレス充電デバイスや7.0インチのタブレット画面が設置される。MBUXリアシートエンタテインメントシステムを選択すれば、ディスプレイは11.6インチのタッチ式にアップグレードされる。

燈火類

アダプティブLEDライトが2種用意されるが、テスト車は安価なほうが付いていた。明るく、ロービームのレベルも良好。減光も、対向車の防眩には十分なほど早い。

ステアリングとペダル

ステアリングコラムとシートの調整幅が十分すぎるほどあるので、快適なドライビングポジションを取れる。ペダルは実用本位な間隔に配置。やや右にオフセットしたブレーキペダルは、長距離走行での使いやすさを高めてくれる。

操舵/安定性 ★★★★★★★☆☆☆

そのサイズや重量から逃れるすべはないものの、英国の路上では公園の池に浮かんだタンカーのように身動きがとれないのではないかという想像は正しくない。

その一因は高いドライビングポジション。周囲を見下ろす視点により、車線の中で望む位置を通し続けることはそこそこ難しくない。もっとも、その車線に十分な広さがあれば、という話だが。

街なかでは、その高い目線が非常に役立つ。たしかに、タイトな駐車場や狭い路地ではそれも取り回しの役には立たず、サイズの大きさを思い知らされるはず。四輪操舵が装備されていれば、と思うこともあるだろう。

だが、ロックトウロック2.8回転というステアリングは、ギア比が賢明な上に精確で、軽くて扱いやすい。その助けもあって、なかなか整ってレスポンスに優れたハンドリングは、交通の流れに乗り、都市部のジャンクションを抜けるのが、少なくともそのサイズから想像するよりは多少なりとも楽だ。

ところが、空いた道でペースを上げると、ただ流しているぶんには直観的で扱いやすいままだが、ハンドリングへの重量の影響を十分にカバーできない。

ステアリングレスポンスは、目に見えてよりゆったりしたものとなる。飛ばすほどに、ボディのロール量も目立ってくる。また、舵角が増すにつれてややゴムっぽい感触が高まるところもある。

それでもステアリングのリニアさが、不動のスタビリティや限界域での予測しやすいハンドリングの心強さを確かなものにしてくれる。

グリップは、絶対的とはいえないまでも良好で、おおむね最新の2.6tの高級SUVに期待するレベルだ。思い切りハードにプッシュすると、GLSの285幅のフロントタイヤは、まずラインから外れはじめ、シャシーは徐々に穏やかなアンダーステアに寄っていく。

その時点で、好ましいチューンのESCシステムがうまく介入して、事態を収束させる。そのため、センターラインを踏んだことに気づかない場合も少なくないのではないだろうか。

快適性/静粛性 ★★★★★★☆☆☆☆

メルセデスがSクラスを出し惜しみなく造り込んだことを踏まえれば、エンジニアたちがSUVのフラッグシップでも、とりわけ乗り心地の快適さを確かなものにしているだろうと期待するところだ。

となれば、英国のA級道路やB級道路でのテスト結果には、多少なりとも失望を覚えることになるだろう。

カントリーロードの不整路面は、GLSのボディコントロールに左右へゆすられる傾向があることを明らかにする。また、セカンダリーライドにソワソワした動きが出がちで、轍や凹凸を拾いがちなところがある。それも、とくに市街地の速度域で顕著だ。

乗り心地の洗練度は、オフロード性能を高める上で犠牲になっているかもしれない。しかし、同等の走破性をみせるBMW X7は、もっと乗員に外的要因を感じさせない。ほかのライバルでも、それは同じことがいえる。純正ホイールがX7は21インチ、GLSは22インチであることも一因ではあるだろうが。

少なくともうねり具合の一定したアンジュレーションでは、GLSのプライマリーライドは好ましいフワフワしたフィールだといえる。

エアマチックサスペンションの上下動の抑え方は、望むほど素早いボディコントロールに貢献するものではない。その原因は重量ばかりではなさそうだ。もっとも、これがラグジュアリーなクルマだということを踏まえれば、許容範囲内だといえる。

高速道路のよりスムースな路面であれば、キャビン内は平静な空間となる。113km/h巡航時の騒音レベルは62dBで、にわかには信じられないかもしれないが、2013年に計測したS350ブルーテックより1dB静かだ。

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

パッと見では、なんとなくこの7万5040ポンド(約1051万円)のGLS 400dが、その価格に見合ったクルマだと思えるはずだ。装備表も、そんな感想を否定するようなところはあまりない。2列目にもシートヒーターが付き、ヘッドアップディスプレイも備わっている。

ところが、自動運転技術の恩恵にあずかろうと思ったら、プレミアムプラス仕様にグレードアップする必要がある。マッサージシートなども追加されるが、価格は8万3290ポンド(約1166万円)からだ。

しかしGLSは、ライバルより残価率が高いと予測される。もっとも、その差はわずかだ。3年・5.8万km走行後は新車価格の45%で、同程度の価格のX7 30d Mスポーツは42%、より高価なレンジローバーSDV6ヴォーグは43%となる。

実用性に関しても、メルセデスはいいスコアをマークする。テストでの平均燃費は10.6km/Lで、これだけのパフォーマンスと重量のある大型車としてはなかなか良好。

燃料タンク容量は90Lあるので、現実的な航続距離は950kmを超える。高速道路を巡航するなら、燃費は14km/L近く、1200km以上走れる計算だ。

牽引能力はブレーキ付きトレーラーで3500kgだが、これはディーゼルを積むライバルと同等。ただし、オフロードエンジニアリングパッケージを選ぶと3300kgとなる。

スペック

レイアウト

直6ツインターボディーゼルは縦置きで、9速ATを介して四輪を駆動するが、駆動力配分は後輪バイアスとなっている。オプションのローレンジとセンターデフロックで、悪路走破性を高められる。

サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクで、エアスプリングを備える。

エンジン

駆動方式:フロント縦置き四輪駆動
形式:直列6気筒2925cc、ツインターボ、ディーゼル
ブロック/ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ82.0×92.3mm
圧縮比:15.5:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:331ps/3600~4200rpm
最大トルク:71.3kg-m/1200~3200rpm
許容回転数:4500rpm
馬力荷重比:137ps/t
トルク荷重比:29.6kg-m/t
エンジン比出力:113ps/L

ボディ/シャシー

全長:5213mm
ホイールベース:3135mm
オーバーハング(前):936mm
オーバーハング(後):1142mm

全幅(ミラー含む):2160mm
全幅(両ドア開き):3740mm

全高:1823mm
全高:(トランクリッド開き):2250mm

足元長さ(1列目):最大1090mm
足元長さ(2列目):最大740mm
足元長さ(3列目):最大540mm
座面~天井(1列目):最大990mm
座面~天井(2列目):最大990mm
座面~天井(3列目):最大950mm

積載容量:470~2400L

構造:スティール/アルミニウム、モノコック
車両重量:2415kg(公称値)/2634kg(実測値)
抗力係数:0.32
ホイール前/後:9.5Jx22
タイヤ前/後:285/45 R22 YXL 114Y/325/40 R22 Y 114Y
コンチネンタル・プレミアムコンタクト6
スペアタイヤ:パンク修理キット

変速機

形式:9速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.35/8.4
2速:3.24/13.8
3速:2.25/19.8
4速:1.64/27.2
5速:1.21/36.9
6速:1.00/44.6
7速:0.86/51.8
8速:0.72/62.0
9速:0.60/74.4
最終減速比:3.46:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:10.6km/L
ツーリング:13.5km/L
動力性能計測時:7.4km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):7.9km/L
中速(郊外):10.9km/L
高速(高速道路):12.8km/L
超高速:11.0km/L
混合:10.9km/L

燃料タンク容量:90L
現実的な航続距離:956km
CO2排出量:213g/km

サスペンション

前:ダブルウィッシュボーン/エアスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/エアスプリング、スタビライザー

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.8回転
最小回転直径:12.5m

ブレーキ

前:375mm通気冷却式ディスク
後:345mm通気冷却式ディスク

静粛性

アイドリング:43dB
全開時:70dB(4速)
48km/h走行時:54dB
80km/h走行時:60dB
113km/h走行時:62dB

安全装備

ABS/ESC/アダプティブブレーキアシスト/横風アシスト/アクティブボンネット/ドライビングアシスタンスパッケージ
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温6℃
0-30マイル/時(48km/h):2.4秒
0-40(64):3.5秒
0-50(80):4.8秒
0-60(97):6.5秒
0-70(113):8.5秒
0-80(129):10.9秒
0-90(145):13.9秒
0-100(161):17.5秒
0-110(177):22.0秒
0-120(193):28.5秒
0-402m発進加速:15.0秒(到達速度:151.1km/h)
0-1000m発進加速:27.4秒(到達速度:191.0km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
アウディQ7 3.0 TDI Sライン クワトロ(2015年)
テスト条件:乾燥路面/気温20℃
0-30マイル/時(48km/h):2.2秒
0-40(64):3.3秒
0-50(80):4.6秒
0-60(97):6.2秒
0-70(113):8.4秒
0-80(129):10.7秒
0-90(145):13.8秒
0-100(161):17.6秒
0-110(177):22.3秒
0-120(193):28.2秒
0-402m発進加速:14.9秒(到達速度:150.0km/h)
0-1000m発進加速:27.4秒(到達速度:191.4km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):2.1秒(2速)/2.5秒(3速)/3.6秒(4速)

30-50(48-80):2.5秒(3速)/3.2秒(4速)/4.6秒(5速)

40-60(64-97):3.5秒(4速)/4.4秒(5速)/5.4秒(6速)/6.5秒(7速)/9.3秒(8速)

50-70(80-113):3.7秒(4速)/4.6秒(5速)/5.6秒(6速)/6.5秒(7速)/8.5秒(8速)/10.7秒(9速)

60-80(97-129):4.7秒(5速)/5.7秒(6速)/6.7秒(7速)/8.9秒(8速)/11.2秒(9速)

70-90(113-145):5.0秒(5速)/6.1秒(6速)/7.1秒(7速)/9.3秒(8速)/12.6秒(9速)

80-100(129-161):6.3秒(5速)/6.5秒(6速)/7.9秒(7速)/10.0秒(8速)/13.5秒(9速)

90-110(145-177):7.6秒(6速)

各ギアの最高速

1速:37.0km/h(4500rpm)
2速:61.2km/h(4500rpm)
3速:88.5km/h(4500rpm)
4速:122.3km/h(4500rpm)
5速:165.8km/h(4500rpm)
6速:201.2km/h(4500rpm)
7速:233.4km/h(4500rpm)
8速:238.2km/h(3846rpm)
9速(公称値):238.2km/h(3205rpm)

6速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1516rpm/2079rpm

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温6℃
30-0マイル/時(48km/h):8.6m
50-0マイル/時(64km/h):23.5m
70-0マイル/時(80km/h):45.5m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.00秒

ライバルの制動距離アウディQ7 3.0 TDI Sライン クワトロ(2015年)
テスト条件:乾燥路面/気温20℃
30-0マイル/時(48km/h):8.8m
50-0マイル/時(64km/h):23.7m
70-0マイル/時(80km/h):47.1m

結論

このほとんどためらいもなく拡大したクラスにおいて、Sクラスの卓越性を再現することは、これまでも興味深いチャレンジだった。

ホットハッチの美点を背の高いクロスオーバーに引き写せた例はめったにない。それと同じく、メルセデスの高名なサルーンにおける最大の特質、すなわちバツグンの乗り心地も、車高を引き上げたことで損なわれてしまった。

乗員を心から魅了するインテリアを得られなかったことも、表面上はすばらしいが、結局は最新のGLSがあまり目を引かないメルセデスになってしまった一因だ。

だからといって、このクルマがオーナーの人生を豊かなものにできないわけではない。直6ディーゼルは秀逸だし、キャビンは長距離ドライブにも十分な快適さと広さを備える。静粛性もみごとだ。高いドライビングポジションは、ドライバーに良好な視界を提供する。

そういった意味では、まずまずのオフロード性能も考え合わせると、GLSは販売面で十分な成功を収めると思われる。しかし、Sクラスほどにはライバルを悩ませないはずだ。

担当テスターのアドバイス

マット・ソーンダースメルセデスにとって、GLSは実に風変わりなフラッグシップSUVかもしれないが、実際にはそう呼べるポジションにはない。頂点の座は現行Gクラスに取って代わられているのだ。現代版ゲレンデは、GLSに欠けている独自性や本物感が満点だ。

サイモン・デイヴィスこのエンジンはおおむねすばらしいと思うのだが、アイドリングストップシステムは改善の余地がある。再始動はやや活発すぎ、エンジンを止めるのが早すぎることもある。

オプション追加のアドバイス

おすすめは中間グレードのプレミアムプラス。スマートフォンのミラーリングやインテリジェントLEDヘッドライト、サラウンドビューカメラなどが標準装備となる。悪路走行が多いなら、1495ポンド(約20.9万円)のオフロードエンジニアリングパッケージが役立つだろう。

改善してほしいポイント

・乗り心地をSクラスに近づけたいなら、英国仕様にもE-アクティブボディコントロールを設定すべきだ。
・ステアリングホイールのコントロール系をシンプルにしてもらいたい。現状のままでは不格好で、必要以上に使いにくい。

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