フィアットの高性能版 英国では11月より注文受付開始
イタリアの自動車ブランドであるアバルトは10月28日、最高出力280psを誇る新型EV「600e」を欧州で正式発表した。来月より注文受付を開始し、英国価格は4万1975ポンド(約835万円)から。
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フィアット600eの高性能バージョンであり、兄弟ブランドのアルファ・ロメオのジュニアと同じシングルモーター・パワートレインを採用している。
最上位グレードの「スコーピオニッシマ(Scorpionissima)」は、最高出力280psと最大トルク35.1kg-mを発生する前輪駆動モデルで、0-100km/h加速を5.85秒で駆け抜ける。トルセン式リミテッド・スリップ・ディファレンシャルも備えている。
標準グレードの最高出力は240psで、0-100km/h加速は6.2秒となる。
最高速度は両車とも200km/hだが、公道走行に特化したドライビングモード「ツーリスモ」では150km/hに制限される。
アバルト600eは、ベースのフィアット600eと同じ54kWhのバッテリーを使用しているが、サーキット走行時のディレーティング(バッテリーの内部温度によって出力が低下すること)を最小限に抑えるため、冷却能力がアップグレードされている。
出力向上と、ワイドでハイグリップのミシュラン・パイロットスポーツEVタイヤの装着により、航続距離は334km(欧州WLTPサイクル)と、フィアット600eに比べて約70kmの短縮となる。
また、380mm径のアルコン製大型ブレーキディスクと、ステランティス・モータースポーツが開発したスポーティなサスペンション・セットアップが採用されている。
スタイリングとしては、よりアグレッシブなボディキット、大型のフロントグリル、リアスポイラー、20インチホイールが特徴となる。
インテリアでは、フロントにサベルト製バケットシートが装備され、ダッシュボードにはアバルト専用のグラフィックが描かれている。
10.25インチのインフォテインメント・タッチスクリーンと7.0インチのデジタル・インストゥルメント・パネルはフィアット600eから受け継いだものだが、アバルト専用のビジュアルが採用され、Gフォースメーターなどの機能も追加されている。
小型のアバルト500eと同様、600eにも従来の高性能車のガソリンエンジン音を模した外部スピーカーが装備される。最上位のスコーピオニッシマ専用装備だが、アバルトによると、80km/hから車速が上がるにつれてフェードアウトする深いトーンを発するという。
英国での納車は来年3月から開始される。
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