2022年春、大阪に続き東京モーターサイクルショーのホンダブースでお披露目された「HAWK 11(ホークイレブン)」です。国内はもちろん、2気筒エンジンを搭載したかつてのロードスポーツモデル「HAWK」というネーミングを使い、搭載される排気量から「11」という数字を合わせたネーミングは新鮮。じつは、アドベンチャーモデル「CRF1100Lアフリカツイン」のエンジンとフレームを活かして造られた「アーキテクチャー・シリーズ・プロダクト(ASP)」という手法を用いたモデルなのです。
舗装路も未舗装路も楽しめるアフリカツイン。そのシャーシ、エンジンを使ってロードモデルを造ったら楽しい1台となるに違いない。そんな内部の声からスタートした開発。実際に乗ってみると、なるほど面白いのです。
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スタイルのキーは、FRPで造形されたロケットカウルです。ホンダの設計陣の言葉をまとめれば、「持つ悦び、走る悦び。スペックではなくライダーとの対話と言うような、上質なマン+マシンの時間を作るべくHAWK 11をまとめ上げた」というもの。
興味津々で跨がってみると、ライディングポジションは、ロケットカウルに合わせたセパレートハンドルの採用やステップの位置により、前傾姿勢となっています。それでも、スーパースポーツモデル「CBR1000RR-R」シリーズと比較するとハンドルグリップの位置は10cmほど高い位置にあるので、前傾度の厳しさはそれほどでもなく、これなら日帰りツーリングだって許容でしょう。
エンジンは排気量1082cc、最高出力75kWと最大トルク104N.mを生み出す水冷OHC4バルブ直列2気筒です。メインフレームを含めアフリカツインのものを使いますが、燃料タンクから後方、通称シートフレームは「HAWK 11」のスタイルに合わせて短くされたのが特徴です。
排気音も鼓動感があり、ベースはアドベンチャーバイクながら、全体のムードが全く違うのも見事。
低回転からフレキシブルで扱いやすい特性のエンジンと重なって、外観から想像するよりもはるかにフレンドリーなキャラクターです。クラッチもアクセルも操作は軽く、走り出して数分で親友気分が芽生えます。ベースが大柄なアフリカツインだけに、「HAWK 11」もロードスポーツとしては前後輪の距離も長く、曲がるのは大変かも? という走る前の思いはすっかり吹き飛びます。
前後のサスペンションのチューニングも上質です。乗り心地は悪くありません。シートは細身で、フォームもあえて薄くしたスタイル優先タイプなので、超快適とは言えませんが、これなら納得。郊外の道を気分爽快に走れるバイクです。ロケットカウルの内側から左右に生えたミラーも、乗る前の印象より、乗った方がしっかり後方が見えて安心できるもの。
レトロモダン? ネオビンテージ? 外観からは色々と想像が巡りますが、この「HAWK 11」は気分の良いロードスターです。
ワインディングを走るとその印象が強まります。まず大きなサイズを意識することはここでも一切なく、むしろ得意科目のようです。
ハンドリングは適度な手応えはあるものの、コーナリング性能は爽快。そこに回転数を問わずアクセルひとひねりでパンチある加速を見せてくれます。ダダダダ……と後輪が地面を蹴り出し、曲がりながら増速する楽しさ。普通の道でそんな楽しさを味わえる1100ccクラスのモデルは、そうは居ません。見た目は大きいものの、こうした道ではコンパクトなバイクのような身のこなしなのです。
サスペンション同様、ブレーキ性能もバイクのキャラクターにマッチしていています。この「走る、曲がる、止まる」のバランスが絶妙で、どこかが尖り過ぎていても、全体の旨味は調和しなかったでしょう。良く仕上げられています。
最後に特徴的なロケットカウルについてもう少し説明します。FRP製を選択したのはデザインしたカタチをしっかりと表現したかったから。通常、大量生産に向いたマテリアルを使うのですが、そうはしませんでした。
FRPを、ロケットカウルを造る型に張り込み、そして抜いたものを製品化するため、表面、裏面の仕上げに手間がかかります。美しい塗装面も、こうした人の手によって出来上がっているのです。なんでも、通常の部材よりコストはかかるそうで、美しさへのこだわりが凄いところ。
また、この形状のカウルを採用するにあたり、ハンドリング、エンジンの吸気諸元など、その他の開発陣も妥協のない苦労を重ねた様子。そうした人の思いの集合体、ホンダの新型「HAWK 11」は、そんなバイクなのです。
※ ※ ※
ホンダ新型「HAWK 11」は2022年9月29日発売、価格(消費税10%込み)は139万7000円です。
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ミラーだけが ちゃんと後方を満足に視認できるのか?と不安ではある