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ポルシェファンなら一度は訪れたい一大イベントをラグナセカで開催──4年振りの「ポルシェ レンシュポルト リユニオン」に迫る

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ポルシェファンなら一度は訪れたい一大イベントをラグナセカで開催──4年振りの「ポルシェ レンシュポルト リユニオン」に迫る

前回の“V”から4年ぶり、通算6度目の開催となった「ポルシェ レンシュポルト リユニオンVI」は、9月最終週の木、金、土、日の4日間、ポルシェ本社のバックアップのもと、ポルシェ・クラブ・アメリカの主催によりカリフォルニア州のラグナセカ・レースウェイで開催された。レンシュポルトとはドイツ語のレーシングスポーツの意。そう、この週末はポルシェの歴代レーシングスポーツが一堂に会して、饗宴を繰り広げたのである。

まず目をひいたのは特設されたミュージアムに展示された名車の数々だ。世界中の耐久レースで大活躍した無数の356、911をはじめ、黎明期のレース専用車である550スパイダーや718RSK、70年代のレースシーンを華やかに彩った910や917といった辺りが、一番の華だろうか。

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いやいや、デイトナ、ル・マンといった世界の耐久レースを席巻した935に936、962も、911GT1にRSスパイダー、そしてル・マンでハットトリックを成し遂げた919ハイブリッドも忘れてはならない。さらに、マクラーレンTAGポルシェのF1マシンに、アメリカらしくインディカー、そして珍しいパイクスピーク参戦車両など、まさにポルシェのモータースポーツにおける歴史のすべてを網羅するが如くの展示には圧倒されるばかりだった。

昔からの憧れのマシンと対面したためだろうか、オールドファンまで子どもに返ったような笑顔で写真を取り続けていたし、かと思えばローティーンと思しき若きレースファンが最新のマシンを食い入るように見つめていたあ。そんな微笑ましい光景が、そこかしこで繰り広げられていたのだ。

一方、パドックでも常に何かしらのイベントが行われており、観客を飽きさせることはなかった。ステージではワークスドライバーによるトークセッションなどが行われたほか、初日木曜日にはサプライズとして新型車「935」の発表もあった。まさに往年の935/78を筆頭とする伝説的なマシンのモチーフをちりばめたサーキット専用車は、その後もパドック内に展示され、熱い熱い視線を浴び続けることになった。

しかしながら単なる展示だけには終わらないのが、レンシュポルト リユニオンである。レーシングコースではニュルブルクリンクで5分19秒546という最速ラップタイムを記録した919ハイブリッドEvoや、911RSRといった最新のレーシングモデルのデモランのほか、何と歴代レーシングポルシェたちが本気のレースを行ったのだ。

その長いレース史を反映して、カテゴリーは盛り沢山。しかも、どのクラスもコースが埋め尽くされるほどの参加車両の多さで、356や911のワンメイク、917だけの走行、956や962に最新のGTマシン等々が、フリー走行から予選、決勝と4日間を通じてひっきりなしに全開で走り続けた。

あのコークスクリューを、962が往時を思わせるようなハイペースで駆け下りて行く。しかもステアリングを握っているのは御年77歳のデレック・ベル本人だったりするのだから堪らない。コースサイドに居ても退屈などする暇はなく、ひたすら勇姿を眺め、爆音のエキゾーストノートに浸り続けることとなったのである。

今回のイベントのテーマは“Marque of Champions”。ラグナセカのパドックには12人の現役ワークスドライバーのみならず、伝説のドライバー、エンジニア、そしてマシンが勢揃いしていたのだ。ル・マン24時間で実に5回の優勝を誇るジャッキー・イクスに前出のデレック・ベル、ジェラール・ラルース、ヨッヘン・マス、ガイス・ヴァン-レネップ……と、実に総勢50名以上。一堂に会したサイン会には、レースファンの長い長い列が出来ていた。

古くからのファンも新しいファンも、走る人も走らない人も思い切り楽しめる。しかもアメリカらしく肩肘張ることなく、リラックスして。そんなレンシュポルト リユニオンは、レーシングポルシェのファンだけでなく、モータースポーツファンすべてにとって堪らないイベントだったと言える。次回がいつになるのかは未定。また4年後なのか、それとも前後するのか。次は必ず訪れるぞと思われた方は、情報のチェックを欠かさないように。それだけの価値は絶対にある。

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