埼玉県所沢市の「ところざわ自動車学校」で10月20日、「クラシックカーフェスティバル in ところざわ」が開かれ、教習所のコース内に約270台もの旧車や名車が展示された。
主催する同校の澤田福衛校長は名車コレクターとして知られ、戦前戦後の内外の希少車やクラシックカーを保有。1996年に地元愛好家たちと「ところざわクラシックカークラブ」を結成して以来、このイベントを開いてきた。コロナ渦の休止を挟んで今回で25回目の開催となった。
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参加規程は1979(昭和54)年以前に生産された車両(車輪数は問わず)で、同型車(マイナーチェンジ車)は高年式車でもOKというもの。近年は80年代、90年代のいわゆるヤングタイマーのイベントが増加傾向だが、ここではしっかり”昔の”車両が参加しているのが特徴だ。
この日は国産車や輸入車、2輪車、スワップミートの車両などを含めて約275台がエントリー。例年通りの大きな規模となった。
毎回、台数が多いのがアメ車だ。今回も澤田校長コレクションの1台であるフォード『マスタング』(1964年)の初期型コンバーチブルをはじめ、国内唯一と思われるダッジ『コロネット』(1959年)やシボレー『シェベル』2ドアワゴン(1964年)、プリムス『スパーバード』(1970年)、リンカーン『コンチネンタルMkV』(1977年)などの希少車がずらりと並んだ。
プリンス自動車の参加が多いのも例年通り。『スカイライン』は初代の2台を始め2代目のS54型、いわゆる”ハチマキ”の2代目『グロリア』などが集まった。プリンス車の愛好家でもあり千葉県成田市で国産旧車部品を販売する「バラクーダ」の飯田浩士代表は、毎年参加。「関東では1、2位を争うくらいの、歴史のある旧車イベント。参加台数が多いのはもちろん、物販もかなりの数なので1日楽しめます」と、あちこち会場内を巡っていた。
珍しかったのは、パグ犬のような顔付のベッドフォード・CA『ドーモービル』(1958年)。当時のイギリスの小型配送用バンをベースに、キャンピングカーに改装したモデルだ。アコーディオンのように展開するポップアップルーフやベッドにもなるシート、木製のテーブルとクローゼット、それにコンロやシンクなど、当時そのままの状態という。日本にはこれ1台だと思われる希少車。オーナーは「これで実際に家族4人でキャンプに出かけて楽しんでいます」とにこやかだった。
「千4」(千葉県)ナンバーを付けていたのは、ダットサン『1000』トラック(1959年)。父親が新車で購入して息子さんである現オーナーがそのまま引き継いだというシングルナンバーである。家業が魚屋で、当時は築地にこのトラックで往復していたが、さらに小回りの利く軽自動車にしてからは出番が少なくなったため走行距離はまだ3万km台の少なさ。「頑丈だし、普通に走ってくれます」というオーナーであった。
地味ながらマニアを引き付けていたのは、スズキ『キャリイ』トラック(1972年)。360ccの初期型一方開きスタンダードだ。オーナーによれば、1987年に車検が切れたまま某所の納屋で眠り続けていたものを2023年に救出。1年9か月かけて今年10月に車検を取得し、36年ぶりの公道復帰を果たしたという。「6埼」のシングルナンバーで、ワンオーナー実走11111km! ノンレストア、オリジナルペイントという、軽トラとしてはレアものである。3気筒550ccのキャリィトラックも所有するオーナーは「こっちは2気筒の360cc。2回り小さいけど味があるんです」と満足気であった。
昨2023年は雨模様のコンディションだったが、今年はからりと晴れ上がり、絶好の旧車イベント日和に。多数の名車に加え、関東有数のスワップミート出展などで会場は多くの来場者でにぎわった。
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みんなのコメント
言われる。でも、諦めたら それで終わりです。
昔のクルマは個性が溢れてる…今のクルマ…「どれもコレも似たようなモン…」(´Д`)ハァ…