現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > アストンマーティンがヴァルキリーでル・マンに復帰、2025年からの参戦を正式発表

ここから本文です

アストンマーティンがヴァルキリーでル・マンに復帰、2025年からの参戦を正式発表

掲載 1
アストンマーティンがヴァルキリーでル・マンに復帰、2025年からの参戦を正式発表

2023年10月5日、アストンマーティンはハイパーカー「ヴァルキリー(Valkyrie)」のレーシングプロトタイプで2025年よりル・マン24時間レースに復帰することを正式発表した。2025年より、米国のハート・オブ・レーシング(HoR)とともに、WEC世界耐久選手権ハイパーカークラスに参戦、トヨタ、フェラーリ、ポルシェ、プジョー、キャデラックなどと覇権を争う。

ル・マン復帰のために開発されたハイパーカー「ヴァルキリー」
ハイパーカー「ヴァルキリー」の発表当時からル・マン24時間レースへの復帰を公表していたアストンマーティンが、いよいよWEC世界耐久選手権、ル・マンに帰ってくることになった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

アストンマーティンは、ル・マン24時間レースが初めて開催された1923年からわずか5年後に参戦を開始。ロイ・サルバドーリとキャロル・シェルビーが駆る「DBR1」で総合優勝を遂げた1959年を含め、このレースで19回ものクラス優勝を果たしている。

このル・マン24時間レースへの復帰に向けて開発された「ヴァルキリー」は、標準仕様で最高回転数1万1000rpm、システム最高出力1000bhpを叩き出すコスワース製6.5L自然吸気式V12エンジンを搭載。このパワーユニットはレーシングプロトタイプ「ヴァルキリー AMR プロ」ではハイパーカークラス規定の性能調整要件を組み入れるためさらに強化され、ロードカー仕様のヴァルキリーに搭載されるバッテリー電力ハイブリッドシステムとは異なるレース仕様のものを搭載。トップレベルの長距離レースの過酷さに耐えられるよう開発されている。

ヴァルキリーにはアストンマーティン・コグニザント・フォーミュラ1チームがF1で培ってきたノウハウや技術が盛り込まれているが、これは、耐久レースを通じて得られた経験がのロードカーの開発に生かされ、製品の性能をさらに向上させているのと同様のこと。

また同時に、アストンマーティンはIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にも2025年よりWEC世界耐久選手権と同じチーム体制で参戦することも明らかになった。これはヴァルキリーが、ル・マン24時間レース、デイトナ24時間レース、セブリング12時間レースという、世界3大スポーツカーイベントに参加することを意味するが、WEC世界耐久選手権とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権のふたつのレースシリーズに同じ体制で参戦することにより、開発スピードを速めるという狙いもありそうだ。

ジェントルマンレース向けレーシングカーも新規開発
今後は、WECハイパーカー・クラスとIMSA GTPクラスに向けてホモロゲーションを取得し、その起源を市販車に持つ「純血」のハイパーカーを、世界最高峰のレーシングカーに上げていく。ドライバーラインナップなどはまだ決まっていない。

また今回の発表によりアストンマーティンは、2025年よりフォーミュラ1、WEC世界耐久選手権、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権という世界最高峰のレースシリーズに同時に参戦することになる。

一方で、スポーツカーのトップクラスへの復帰だけではなく、ジェントルマンレースでも存在感を高める準備を進めている。

2018年のデビュー以来、2つのドライバータイトル、1つのメーカータイトル、1つのチームタイトルを含む4つの世界選手権タイトルに加え、3回のル・マン24時間レースのクラス優勝を記録したヴァンテージGTEにかわって、2024年から導入されるLMGT3規制を含むGT規制に準拠する新型GT3マシンおよびGT4マシンを開発していることも発表された。

ヴァンテージGT3、GT4は、ドライバーフレンドリーな特性でアマチュアレーサーにもジェントルマンレーサーにも愛されるエントリーレベルのGTカーであり、日本のスーパー耐久をはじめ、さまざまな地域の国際的なレースへのエントリーが想定される。

■アストンマーティン・ラゴンダのローレンス・ストロール取締役会会長のコメント
「パフォーマンスはアストンマーティンの活動の原動力であり、モータースポーツはこの卓越性の追求における究極の表現です。アストンマーティンは草創期からル・マンに参戦しており、1959年のル・マン優勝をはじめ、過去95年間で19回ものクラス優勝を果たしてきました。そして、アストンマーティンがこれまでに生み出してきた最速のプロダクションカーにインスパイアされたレーシングプロトタイプで新たな歴史を刻むべく、あの当時の優勝の舞台に立ち帰ります。フォーミュラ1世界選手権への参戦に加えて、耐久レースの最高峰に復帰することで、オーナーやコミュニティとより深いつながりを築くことができます。このプログラムでアストンマーティンとパートナーシップを組んでくれたハート・オブ・レーシングに感謝するとともに、この最高の耐久レースでの成功を目指し、彼らと協力できるのを楽しみにしています」

[ アルバム : アストンマーティンがヴァルキリーでル・マンに復帰 はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

F1昇格できなかったことを嘆くF2王者プルシェール。しかしスーパーフォーミュラと鈴鹿に感銘「速いマシンだし、世界最高のサーキットだ!」
F1昇格できなかったことを嘆くF2王者プルシェール。しかしスーパーフォーミュラと鈴鹿に感銘「速いマシンだし、世界最高のサーキットだ!」
motorsport.com 日本版
PHEV国内販売1位2位の『ミツビシ・アウトランダー』『エクリプスクロス』に改良モデルが登場
PHEV国内販売1位2位の『ミツビシ・アウトランダー』『エクリプスクロス』に改良モデルが登場
AUTOSPORT web
高速道路の「黄パトカー」なぜ大型SUV? 悪路を走らないのにランクルを採用するワケ
高速道路の「黄パトカー」なぜ大型SUV? 悪路を走らないのにランクルを採用するワケ
くるまのニュース
メルセデスAMG新型「CLE53クーペ」世界初公開! 新たに登場したパフォーマンスクーペは449馬力の3リッター直6エンジン搭載
メルセデスAMG新型「CLE53クーペ」世界初公開! 新たに登場したパフォーマンスクーペは449馬力の3リッター直6エンジン搭載
VAGUE
あの車両はもしかして!?覆面パトカーはいるけど「覆面バイク」はいないのか?
あの車両はもしかして!?覆面パトカーはいるけど「覆面バイク」はいないのか?
バイクのニュース
ハミルトン、マイノリティグループに属する生徒に対しSTEM分野でのキャリア支援を行うロンドンの学校を訪問
ハミルトン、マイノリティグループに属する生徒に対しSTEM分野でのキャリア支援を行うロンドンの学校を訪問
AUTOSPORT web
DAX125用「リアフェンダーレスキット」がシフトアップから発売!
DAX125用「リアフェンダーレスキット」がシフトアップから発売!
バイクブロス
日産新型「フェアレディZ」はなぜフルモデルチェンジじゃない? 国土交通省への届出の簡略化がおもな理由か…!?【Key’s note】
日産新型「フェアレディZ」はなぜフルモデルチェンジじゃない? 国土交通省への届出の簡略化がおもな理由か…!?【Key’s note】
Auto Messe Web
スーパーフォーミュラ、2024年F1日本GPでのレース併催を検討・模索したと認める。一方で条件が合致せず、実施はされない方向へ
スーパーフォーミュラ、2024年F1日本GPでのレース併催を検討・模索したと認める。一方で条件が合致せず、実施はされない方向へ
motorsport.com 日本版
原付二種で登場!カワサキの電動バイク「ニンジャe-1/Z e-1」が24年1月発売、価格は101万2000円~
原付二種で登場!カワサキの電動バイク「ニンジャe-1/Z e-1」が24年1月発売、価格は101万2000円~
モーサイ
BMW Mパフォーマンス・パーツを纏った日本初公開モデルを展示予定!「東京オートサロン2024」の出展概要を発表
BMW Mパフォーマンス・パーツを纏った日本初公開モデルを展示予定!「東京オートサロン2024」の出展概要を発表
月刊自家用車WEB
BYDが福岡モビリティショー2023に出展!
BYDが福岡モビリティショー2023に出展!
THE EV TIMES
白×青紫にゴールドホイール! スズキ「Vストローム800DE」のニューカラーが登場【北米】
白×青紫にゴールドホイール! スズキ「Vストローム800DE」のニューカラーが登場【北米】
WEBヤングマシン
「VW ゴルフ」は「8」でおしまい?いいえそんなことはありません!フォルクスワーゲンは「ゴルフ 9」が登場することを確約した!
「VW ゴルフ」は「8」でおしまい?いいえそんなことはありません!フォルクスワーゲンは「ゴルフ 9」が登場することを確約した!
AutoBild Japan
【東京オートサロン2024】BMW M パフォーマンス・パーツをまとったモデルのジャパンプレミア
【東京オートサロン2024】BMW M パフォーマンス・パーツをまとったモデルのジャパンプレミア
Auto Prove
ギュッと軽自動車に詰め込んだデリカミニ…まるも亜希子【日本カーオブザイヤー2023-2024】
ギュッと軽自動車に詰め込んだデリカミニ…まるも亜希子【日本カーオブザイヤー2023-2024】
レスポンス
【インディアン】カスタムプロジェクト「FORGED TOKYO」が完成! Yokohama Hot Rod Custom Show にて公開
【インディアン】カスタムプロジェクト「FORGED TOKYO」が完成! Yokohama Hot Rod Custom Show にて公開
バイクブロス
首都圏の巨大道路プロジェクト「東埼玉道路」いつ延伸? 国道4号のバイパスのバイパス 事業費増額でも高い整備効果
首都圏の巨大道路プロジェクト「東埼玉道路」いつ延伸? 国道4号のバイパスのバイパス 事業費増額でも高い整備効果
乗りものニュース

みんなのコメント

1件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで! 登録してお得なクーポンを獲得しよう
マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

あなたにおすすめのサービス

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車いまいくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村