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思わず惹かれるベーシック・ワゴン スズキ・スウェイスへ試乗 英国産カローラのOEM

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思わず惹かれるベーシック・ワゴン スズキ・スウェイスへ試乗 英国産カローラのOEM

カローラ・ツーリングのOEMモデル

グレートブリテン島の中央部に位置する、ダービーシャー州にはトヨタの工場がある。そこでは欧州仕様のカローラ・ツーリングが生産されているのだが、スズキのエンブレムが貼られたモデルも含まれている。今回試乗した、スウェイスだ。

【画像】思わず惹かれるベーシック・ワゴン スズキ・スウェイス 競合モデルと比較 カローラも 全132枚

カローラ・ツーリングのOEMモデルとなるスウェイスでは、フロントバンパー両端の造形が僅かに異なる。ブレーキの冷却用グリルに見えるが、実際はスタイリング上の要素に過ぎない。エンブレム以外で、違いを確認できるポイントの1つになっている。

2023年仕様に施されたカローラ・ツーリングのフェイスリフトに合わせて、スウェイスも僅かな改良を受けた。価格帯も見直され、本家より安価に設定されている。

アルミホイールは16インチと小さく、エンジンは1.8L 4気筒のハイブリッドのみ。実用車として燃費を重視し、商用車などと見間違えられることをいとわなければ、まったく不満はないだろう。

ベースグレードの英国価格は3万ポンド(約483万円)を切り、この土地ではかなりお手頃なステーションワゴンとなっている。空港への送迎でも困らない大きな荷室を備え、市街地を含めた平均燃費は21.0km/L前後を狙える。

そして、同等のカローラ・ツーリングより5%ほどお安い。飾らない実用的なモデルへ興味を抱くのは、配送などで汗を流しているドライバーだけに限らないはず。

パワートレインが増強 洗練性も充分

フェイスリフトで受けた最も大きな変更が、パワートレイン。駆動用バッテリーが軽量化され、駆動用モーターは強力になり、システム総合での最高出力は119psから140psへ増強されている。最大トルクも同じ割合で増加した。

そのおかげで、スウェイスの0-100km/h加速は10.0秒を切っている。加えて、エンジンを使わずに駆動用モーターだけで走れる距離も長くなった。

駆動用バッテリーの電力を活かし、意識した運転をしなくても市街地では頻繁にエンジンが止まり、駆動用モーターだけで走れる。赤信号などで減速すれば、すぐに充電される。その制御の巧妙さには驚かされる。優れた燃費にも反映されている。

最高出力と最大トルクが増加したことで、高速道路の追い越し時にもフェイスリフト前との違いを感じられる。だがスウェイスの場合、市街地を穏やかに走ることが多いはず。このハイブリッド・パワートレインとの相性も、その方がベターだ。

右足を控えめに傾けている限り、洗練性は充分。特に気張らない加速なら、アクセルレスポンスも悪くない。優れたエネルギー効率で、滑らかに速度が上昇していく。運転する充足感、といったものは希薄かもしれないが。

乗り心地と操縦性の優れたバランス

サスペンションやステアリング系に変更は加えられていないが、そもそも何か改良が必要ということはなかった。カローラ・ツーリングは、2019年に発売された当初から、乗り心地と操縦性の優れたバランスにあった。スウェイスも同様だ。

フェイスリフト後でも、乗り心地は落ち着いていて快適。ホイールは16インチと小径でも、まとまりのあるコーナリングを叶えている。サスペンションは路面からの入力を巧みに吸収し、ステアリングホイールは軽く回せ、正確性が高い。

インテリアでは、インフォテインメント・システムがバージョンアップした。タッチモニターのサイズはカローラ・ツーリングより小さいが、ソフトウエアは最新版になり、表示も鮮明になっている。モニター外周のフレームは目立つけれど。

英国仕様の場合、カーナビは実装されていない。とはいえ、アップル・カープレイとアンドロイド・オートに無線で対応するため、スマートフォンのナビ・アプリと連携できる。大きな不便は感じないだろう。

スウェイスの英国価格は2万8999ポンド(約466万円)から。実用的で運転しやすく、適度なサイズのステーションワゴンとして、うれしい設定だといえる。刺激は少ないかもしれないが、クルマへの要求が高くない人にとっては、理に適った選択肢になる。

現在のファミリーカーとしては、かなりベーシックな内容ではある。だが、エネルギー効率の高さや使い勝手の良さなどを知ると、思わず惹かれてしまう人も多いだろう。

スズキ・スウェイス 1.8ハイブリッド・ウルトラ(英国仕様)のスペック

英国価格:3万799ポンド(約495万円)
全長:4655mm
全幅:1790mm
全高:1460mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:9.4秒
燃費:22.2km/L
CO2排出量:102g/km
車両重量:1420kg
パワートレイン:直列4気筒1798cc自然吸気+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:140ps/5200rpm(システム総合)
最大トルク:18.7kg-m/3600rpm(システム総合)
ギアボックス:e-CVT

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みんなのコメント

9件
  • なんだ、日本で販売するわけではないのね。
    日本仕様のカローラツーリングより少し大きい英国産のカローラツーリングが欲しいんだよね〜。
    日本仕様はラゲッジが狭くてあかん。
  • スェーする、どういう意味?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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