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”F1レース”から離れた1年は「学びの期間」。来季ルノーに加入しレギュラー復帰のオコンは進化した?

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”F1レース”から離れた1年は「学びの期間」。来季ルノーに加入しレギュラー復帰のオコンは進化した?

 来季ルノー入りすることになったエステバン・オコン。彼は2018年のF1をフォースインディア/レーシングポイントのドライバーとして戦ったが、ランス・ストロールが加入することになったため、同チームのシートを失った。他チームもシートを得ることができなかったオコンは、結局2019年シーズンをメルセデスのリザーブドライバーとして過ごすことになった。

 今シーズンのオコンにとっての主な仕事は、レースの週末にブラックリーにあるチームのファクトリーでシミュレータをドライブすることだった。しかし先日ポール・リカールで行われた2020年用ピレリタイヤのテストで、最新のメルセデスF1マシンを2日間にわたって走らせた。

■圧倒的強さも手綱を緩めぬメルセデス……2019年マシンの”開発を止めるな!”

 現在のレギュレーションでは、シーズン中のテスト走行距離が限られており、テストドライバーやリザーブドライバーを務めても、経験を得ることができない。しかしかつては年間を通じて数多くのテストが実施されており、ここで走り込むことでスキルを向上させたドライバーも数多い。

 例えばフェルナンド・アロンソは、2001年にミナルディからF1デビューを果たした後、2002年にはルノーのサードドライバーとして1年を過ごした。そしてこの1年にかなりの距離を走行して経験を重ね、2003年にルノーのドライバーとしてF1復帰。その年のハンガリーGPでF1初勝利を手にした。

 そういう意味では、オコンにとってのこの1年は、あまり有用ではないようにも思える。しかし当のオコンは、レースウィークエンドの時間を最大限活用していると主張し、チームの動きを観察するだけで学習になったと語る。

 motorsport.comから、今年得られたモノは何かと尋ねられると、オコンは「多くのことだ」と語った。

「僕は望んでいたほど多くを走ることはできなかった。数年前にはいくらでもテストできたし、何百万キロも走ってから、ドライバーとして戻ってくることができた」

「僕はシミュレータでそれをやった。チームが週末に投入した全てのパーツをテストしたんだ。だから僕は、今の世代のマシンの最新情報を全て知っている。それは良いことだと思う」

「ドライブしていない時には、F1の世界の他の部分も学ぶことができた。それは僕にとってより経験を積むことになったし、多くの知識も身につけることができた。そして、将来に向けて多くのことを学ぶこともできたんだ」

「チームがドライバーにどんなことを期待しているのか……それを知ることで、レース中には考えられないことがいくつか分かった。レースしている時には、チームで何が話し合われているか、聞こえないからね」

「トト(ウルフ代表)がいつも言っている通り、多くのモノを見て、将来に向けて知識が増えれば、最終的にはより多くの経験を積むことができる。それは、僕をより良いアスリートにし、より良いドライバー、より良いパッケージにしてくれるんだ」

 しかしオコン曰く、外からレースを眺めていた1年は、2020年にレースに復帰したいという想いを、より強くさせたという。

「今年は精神的にも感情的にも大変な1年だった。彼らが良いレースをするのを見ても、僕は傍観者だったんだ。素晴らしいことは特にはなかったんだ」

「でもそのことは僕を強くしてくれたし、戻ってきたいという想いを持たせてくれた。来年レースに戻ってくる時には、僕はより”ハングリー”になっているよ」

 メルセデスの最新マシンを駆り、ピレリのタイヤテストを担当したオコンだが、来季に向けた作業からは、段階的に離れていくことになるという。

「私はエステバンと、現在の様々な役割を続けていく期間について話し合った」

 そうメルセデスのウルフ代表は語った。

「チームに長く帯同するほど、より多くの情報を手に入れることができる。彼はもちろん、”そういう全ての情報を持って(ルノーに)行くつもりだ!”と言ったよ」

「今は過渡期だ。彼は我々のシミュレータを担当している。それは、マシンの開発を手助けする重要な役割だ。しかし少しずつだがエステバンには、将来に向けた会議や来年のマシンに影響を与えるモノ、そしてエンジニアリングやイノベーションの観点から、非常にセンシティブなモノであろうということなどから離れてもらうことになる」

「とはいえ彼は、今シーズンも我々と共に戦い、このチャンピオンシップを勝ち取るために必要な、非常に価値のある仕事をしたんだ」

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