この記事をまとめると
■日本では5ナンバーサイズのクルマが減っている
ヤリス・フィット・ノートで迷ったらドレ? 得意分野がまったく異なるライバル3台を徹底比較した
■かつての高級車もいま見ると小さく見えるほど現行車は大型化している
■世界市場に合わせた車種展開により5ナンバー車が消滅する可能性がある
いつの間にか5ナンバーサイズが絶滅寸前!?
先日、日産ノートに試乗する機会があった。昨年末にマイナーチェンジを実施しており、メカニズムのブラッシュアップも行われているようで、酷暑のなかでも発電用エンジンは目立って始動することもなく、始動してもそのノイズは車内にはあまり入ってこなかった。試乗車はオプションも充実していたのだが、4スピーカーとなっており(ノートのスピーカー数はMAXで4つ)、装備面ではやや不満は残った。
実際に販売状況をみると、5ナンバー仕様となるノートはレンタカーやカーシェアリング、法人営業車などのフリートユースが目立つなか、生活圏内の移動がメインとなるセカンドカー的自家用需要も目立つとのこと。そして個人ユースのメインは3ナンバー仕様となる、「ノートオーラ」となっているのである。そして、やはり3ナンバーワイドボディによる、安定した走行性能の高さもウケているのではないかと事情通は話してくれた。
1695mm(日本ではスペックは5進法で表記)となる5ナンバーサイズのノートに対し、ノート・オーラの全幅は1735mmとなる。その差40mmだが、クルマにおける40mm差は結構大きい。本稿執筆段階で間もなく国内発売される予定のスズキ・フロンクスは、インドから完成車輸入されるコンパクトクロスオーバーSUVとなる。全長は4メートルを切るのだが、全幅は1765mmだ。同クラスで人気の高いトヨタ・ライズは5ナンバーサイズの1695mmなので、こちらは70mm幅が広いことになる。
昭和のころには5ナンバーサイズばかりだった日本車も、いまや3ナンバー車ばかりとなっている。現行の衝突安全基準をクリアするとなると3ナンバー化やむなしという面は否定できない。「5ナンバーサイズを堅持して衝突安全基準をクリアするのには、3ナンバー化するよりコストがかかると聞いたことがあります。一定数以上量販できなければいたずらに価格上昇してしまうことになるでしょう」とは事情通。
ただ、5ナンバー車がコンパクトとはいうものの、全長はともかく全幅はすでにマキシマムサイズの1695mmとなっているモデルばかりである(5ナンバー車の全幅要件は1700mm未満)。現行販売車で1695mmより全幅が狭いのは、スズキ・クロスビー(1670mm)、スズキ・ソリオ(1645mm)、スズキ・ジムニーシエラ(1645mm)と、スズキ車が目立つが、実際はかなり少数派となっている。
登録車で販売トップ常連のトヨタ・ヤリスの寸法は全長3950×全幅1695×全高1495mmとなっている。国内ではヤリスの前身となる、ヴィッツの初代(1999年デビュー)では、全長3610×全幅1660×全高1500mm、そのヴィッツの前身となるスターレットの初代(1978年デビュー)では全長3680×全幅1525×全高1380mmであった。
5ナンバーの乗用車が絶滅するかもしれない
筆者が長年乗り継いでいるトヨタ・カローラセダンで初めて全幅が1695mmとなったのは、2000年にデビューした9代目であった。そもそも大昔には5ナンバーサイズとはいえ、全幅で枠いっぱい近くになるのは、クラウンをはじめとする上級モデルとなっていた。そのクラウンでもセダンベースでみると、2代目でいったん1695mmとなったが、その後8代目(1987年発売)までは1690mmであった。スバル360の全幅1295mmに比べれば十分ワイドなのだが、いま思うと昭和のクルマは意外なほどいまどきのクルマに比べると狭く小さく見えるのである。
筆者が自宅近くを歩いていると、フルノーマルで綺麗に乗っている初代いすゞ・ピアッツァによく出くわす。その優雅なスタイルにクルマオタク少年だった筆者も当時魅了されたのだが、いま改めてみると驚くほどコンパクトに見える。
当時の初代ジェミニがベースとされているのだが、全長4385×全幅1675×全高1300mmとなっており、現行ヤリスより全幅が狭くなっていることで、小さく(細長く?)見えてしまうようである。いまのカローラセダンが全長4495mmなので、単純な表現をすれば「カローラより小さい」ということになる。ピアッツアに限らず、昭和のころに「スペシャルティカー」とか、「ハイソカー」などともてはやされ、少年のころに憧れていたクルマをいま見ると、小さく見えてしまうことに筆者は複雑な想いを感じている。
カローラセダンが一気に3ナンバーサイズとなったのだが、それでもグローバル版よりは全長は短く、全幅は狭くなっている。それでも3ナンバー化したのは、プレミオ&アリオン、マークXといったカローラよりも格上のセダンが絶版となり、それを補完する目的もあったとされている。
そんなカローラセダンだが、通算10代目となる初代アクシオで全長が4400mmを超えると、「長すぎて取りまわしに困る」と一部ユーザーから不満が出たそうだ。そのため、通算11代目となる2代目アクシオでは、ヴィッツのプラットフォームベースということもあったのだが、全長を再び4400mm未満にしている。
5ナンバー、3ナンバーというカテゴリーもあるのか、世界的にもここまでボディサイズにこだわる市場はあまり見かけない。日本ではメルセデス・ベンツGLBの人気がかなり高いとのこと。メルセデス・ベンツ以外でもBMW、アウディといった高級輸入ブランド車でも世界市場に比べると1サイズ小さいモデルが、日本では人気が高いとはよく聞く話。
ただし、このまま日本国内の新車販売市場の縮小が進んでいけば、日本車であっても日本市場に合わせたモデルはいま以上に「コスパ(コストパフォーマンス)が合わない」として、日本では大きく感じてしまうグローバルサイズのモデルが数多くラインアップされることになりかねない。日本版のスズキ・スイフトは全幅1695mmだが、インド仕様でみるグローバルモデルの全幅は1735mmとなっている。
このような日本向けに調整する動きは当然ながら数が見込める(一定数以上の量販が可能)からこそなのである。
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「右車線ずっと走って何が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「捕まるよ」「違反です」の声も…投稿者は「後ろから煽るほうが悪い!」と主張 法律ではどちらが正しいのか
トヨタ「“8人乗り”ミニバン」発表に反響多数! スポーティな「エスティマ後継機」に「欲しい」の声! 「アルファード」よりデカイし“掃除機と冷蔵庫”もついてる「シエナ」加国に登場で話題に
「すごい事故…」 アクアラインで「追突事故」発生! 海ほたる手前は車線規制で「通過に70分」必要! 大渋滞で「1ミリも動かない」 京葉道路も混雑 千葉
新車160万円切り! スズキに「MT搭載の“本格”四駆」あった! もはや「ジムニー超え」な“高性能4WD”×デフロックが凄い! 2ドア仕様の「悪路に強いモデル」とは
阪神高速の「約3年通行止め」大幅前倒しで再開日時決定!“垂れ下がる橋”架け替えで大動脈がついに復活
「右車線ずっと走って何が悪いんですか?」質問に回答殺到!?「捕まるよ」「違反です」の声も…投稿者は「後ろから煽るほうが悪い!」と主張 法律ではどちらが正しいのか
「知り合いの女の子が、軽自動車に軽油を入れて動かなくなってしまった」 ガソスタでの減らないトラブル、どうする? 元店員の「間違え」とは
なぜ日本人はBEVを買わないのか? 世界で乗用車新車販売比率18%だけど日本だと1.8%な理由
「横断歩道で譲らないクルマ多すぎです。『止まれ!』と叫んでもいいですか?」質問に回答殺到!?「分かる」「ルール知らん人多すぎ」の声も…法律ではどう書いてあるのか
トヨタ新型「カクカクSUV」登場! 「ハリアー」サイズで初の“画期的機能”搭載! 新型「bZ3X」中国投入へ! どんなモデル?
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!
みんなのコメント
車幅1800超えると厳しいですね
その辺りのインフラが進めば良いのですが。