現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > カローラクロスが一部改良で「実質値上げ」の価格変更! それでも「気にしない」お客が多い理由とは

ここから本文です

カローラクロスが一部改良で「実質値上げ」の価格変更! それでも「気にしない」お客が多い理由とは

掲載 6
カローラクロスが一部改良で「実質値上げ」の価格変更! それでも「気にしない」お客が多い理由とは

 この記事をまとめると

■トヨタ・カローラクロスが一部改良を実施した

巨大メーカーでも計算違い? 姿を消した一発屋のトヨタ車7選

■あわせて価格も変更されたが販売現場は製造コストの値上げ分も含むと推察している

■物価上昇よってモデルチェンジのタイミングで価格見直しを実施するメーカーが増えそうだ

 カローラクロスの価格変更は実質値上げと見られている

 デビュー以来高い人気を維持していたトヨタ・カローラクロスが一部改良を行った。おもな改良点としては、ハイブリッドでは電動モジュールを刷新、ガソリンエンジンでは1.8~2リッターダイナミックフォースエンジンへのパワーユニット変更の実施となる。また、トヨタ・セーフティセンスの機能拡大、コネクティッドナビ対応ディスプレイオーディオを設定、Zグレードには12.3インチのTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを標準装備、ボディカラーの新設なども行われた。

 車両価格をみると、4WDとなるハイブリッドZが345万9000円となっている。改良前同グレードの車両価格は319万9000円なので、単純計算で26万円アップとなっている。4WDハイブリッドの廉価グレードとなるGでは17万円、シリーズ最廉価となるガソリン2WD G-Xでは18.5万円のアップとなっている。

 ちなみに、カローラセダン、同ツーリング、同スポーツは、2022年10月に大幅ともいえる一部改良を行っており、セダンとツーリングはガソリンエンジンを1.8リッター直4から1.5リッター直3ダイナミックフォースへ載せ替え、スポーツでは1.2リッターターボから2リッターダイナミックフォースへと載せ替えを実施、ほかのおもな改良点も、今回のカローラクロスとほぼ同じとなっている。また、GRカローラ設定の関係から、ボディ剛性などもかなり強化されている。

 カローラスポーツは2019年にデビューしており、2021年にもセダン、ツーリング、スポーツは小規模な改良を行っているのだが、2019年デビュー当時の価格と、2022年10月実施の大幅改良後の価格を比較すると(2WD G“Z”)、6万5200円の価格アップとなっている。ちなみに改良前にカローラスポーツが唯一搭載していた1.2リッター直4ターボは、トヨタのエンジンのなかでも製造コストの高いエンジンとされていたが、それを新世代2リッターダイナミックフォースエンジンへ載せ替えたガソリン2WD G“Z”のCVTでは、2022年10月の改良後と比較すると9万200円のアップとなっている。

 セダンのハイブリッドW×B(2WD)では、2022年10月の改良後は5万円のアップ。1.5リッターエンジンへ載せ替え、リヤサスペンションをダブルウイッシュボーンからトーションビームに変更したセダンのガソリン車では、W×Bが改良前は1.2リッターターボで6速MTのみの設定だったので単純に価格を比較することはできないが、それでも改良後の1.5W×B(2WD/CVT)の価格は4万1000円アップとなっていた。

 今回のカローラクロスは改良を伴う価格変更とは言いながら、販売現場では「価格アップの幅が大きすぎ、値上げ分も含まれていると思わざるを得ない」という声も大きい。

 ただし、セダンやツーリング、スポーツはすでにバックオーダー消化の関係もあって、2024年春予定とされる改良へ向けてオーダーストップとなっている。販売現場では「セダンやツーリング、スポーツも2024年春予定の改良でコストアップ分も意識した価格設定(価格アップ)になるのではないか」と捉える声が多い。

 残価設定ローンの利用増で価格アップが気にならない客も多い

 輸入ブランドでは単純値上げでも数十万円アップと言うのは珍しくないが、日系ブランドでも数は少ないものの単純値上げを行っても、数万円レベルに抑えられている例が多く、いまどきの資材高騰などを背景にしたコストアップを十分に吸収できるレベルには至っていないケースが多い。いままでの日系ブランドでは、人気の日産エクストレイルが現行型デビュー後新規受注停止を行い、その後生産を再開したときに今回のカローラクロスのようなレベルの価格アップが行われて話題になった。

 このときに日産の販売現場をまわると、セールススタッフも意外に感じるほど価格アップを意識するお客は少なかったとのこと。今回のカローラクロスはパワートレインの変更といった改良を伴っているので、価格アップを過剰に意識する購入希望客をそれほど気にする必要はないとの判断があったのかもしれない。

 また、ここ最近は現金一括払いではなく、残価設定ローンを利用した新車購入の割合が高まっており、残価設定ローンを利用すれば、カローラクロスは人気車種(新型エクストレイルも)なので、設定残価率も高めとなり、月々の支払額ベースで見ればさらに価格アップを意識しない購入条件になるだろう。

※写真は改良前のカローラ クロス

 自動車に限らず、昨今の生産コスト上昇は尋常なレベルではない。消費者の間ではすでに食品など日用品の値上げもやむなしとして受け入れられている。新車にあっても、コストアップを企業努力で吸収することはもはや厳しい。輸入車は生産国からの海上輸送費などもあるので、単純な値上げに踏み切らざるを得ないのだろうと考えるが、日本車については、モデルチェンジや改良などのタイミングでコストアップ分も反映した価格設定にするといった流れが、今後も多くなっていきそうである。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

クシタニが2024-25FWガーメントを発売! 暖かさと運動性の高さを両立した防寒パンツ・ブーツ・グローブをラインナップ
クシタニが2024-25FWガーメントを発売! 暖かさと運動性の高さを両立した防寒パンツ・ブーツ・グローブをラインナップ
バイクのニュース
ミツオカ新型「M55」世界初公開に反響多数! MTのみ設定&“旧車”デザインに「良すぎる」の声! 青内装の「ゼロエディション」が話題に
ミツオカ新型「M55」世界初公開に反響多数! MTのみ設定&“旧車”デザインに「良すぎる」の声! 青内装の「ゼロエディション」が話題に
くるまのニュース
ついに昔の[ダイハツ]が蘇る!? [不祥事]以来変わった[社内の雰囲気]とは
ついに昔の[ダイハツ]が蘇る!? [不祥事]以来変わった[社内の雰囲気]とは
ベストカーWeb
ニューズウィーク誌が選ぶ「2025年最も期待される新型車」にベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」が選出されたもっともな理由…とは?
ニューズウィーク誌が選ぶ「2025年最も期待される新型車」にベントレー新型「コンチネンタルGTスピード」が選出されたもっともな理由…とは?
Auto Messe Web
フィアット125周年をイタリアが国をあげて祝福、2つの特別展示会をトリノで開催
フィアット125周年をイタリアが国をあげて祝福、2つの特別展示会をトリノで開催
Webモーターマガジン
「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
「ランクル」兄弟で最もモダンな“250”に試乗! オンロードでもオフロードでも隙がない万能モデルだ。【試乗レビュー】
くるくら
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
「クルマの左寄せ」苦手な人が多い!? よく見えない「左側の車両感覚」をつかむ“カンタンな方法”がスゴい! JAFが推奨する“コツ”ってどんなもの?
くるまのニュース
文化を身近に。BMWが贈る特別イベントに名門ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団が登場!
文化を身近に。BMWが贈る特別イベントに名門ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団が登場!
OPENERS
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
全長2.5mで新車100万円級! トヨタの「斬新2シーターモデル」がスゴイ! めちゃお手頃サイズなのに「必要にして十分」の“おふたりさま向けマシン”とは
くるまのニュース
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
アルピナの未来、26年「BMW傘下」でどう変わる? 高性能EV&Mモデルとの差別化を考える
Merkmal
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
高すぎるよぉ…! 価格が暴落したら買いたいスーパーカー3選
ベストカーWeb
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
男性が乗って女性にモテるクルマTOP5は? ChatGPTに聞いて出た「ホントかよ!」な答えとは!!
WEB CARTOP
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
悲喜交々のST-4。「複雑な気分」のENDLESS GR86と「逆に清々しい気持ち」で5連覇を逃した冨林勇佑
AUTOSPORT web
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
光岡、話題の55周年記念車『M55』を市販化、100台限定で808万5000円
レスポンス
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
「とりあえず増税ね」で50年!? 「世界一高い」自動車諸税&ガソリン税“見直し”正念場 “年収の壁”の向こうの璧
乗りものニュース
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
あれぇぇ!? [ノートオーラNISMO]と[シビックRS]を比較してみると意外な結果
ベストカーWeb
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
レゴ、F1全チームをテーマにした製品を2025年1月1日から販売開始。往年の名車ウイリアムズFW14Bなど“オトナ向け”製品も3月に発売
motorsport.com 日本版
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
ホンダが「凄い施設」を初公開! 夢の「全固体電池」実現に一歩前進!? パイロットラインを栃木で披露
くるまのニュース

みんなのコメント

6件
  • aki
    マツダや日産は何も変更しないのに30万とか簡単に値上げするぞ
    トヨタはよっぽど良心的
  • たなすぇ
    そもそもこのクルマ、発売当初のガソリン車のエントリーグレードが200万円切ってて安すぎた印象なので値上がりしすぎたは誇張してる気がしないでもない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

218.4290.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

188.0419.8万円

中古車を検索
カローラクロスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

218.4290.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

188.0419.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村