この記事をまとめると
■11代目アコードの日本販売が決定
日本にも導入が噂される11代目アコードがインドネシアで登場! 時代と共にキャラも姿も変えてきた歴代アコードを振り返ってみた
■販売は2024年春頃でスペックや価格などは現段階では公表されていない
■初採用の機能や装備が導入され、商品力に磨きがかかっている
ついに新型アコードが日本でも展開される!
ホンダのミドルサルーン、アコードが11代目に進化する。といっても日本国内市場に正式発表・発売されるのは2024年春を予定しており、今回はあくまで「チラ見せ」の段階。詳細なスペックや車両価格などは一切不明ながら、流麗なスタイリングや新世代感あふれるインフォテインメントシステムなど、新型アコードの大きな進化を感じさせた。
新型アコードを紹介する前に、まずその歴史について少し触れておこう。じつはホンダの現行車ラインアップにおいて、シビックに次いで長い歴史を持っているのがアコードである。初代モデルの登場は1976年のことで、当初は3ドアハッチバックとしてデビュー。翌77年には4ドアセダンが追加されており、ボディサイズやエンジン排気量のいずれも「シビックのお兄さん」的な存在として登場した。
この初代アコードは、当時から90カ国に輸出されるという世界戦略車として開発されており、世代を重ねるたびに販売地域が拡大された。1981年にフルモデルチェンジを受け2代目へと進化すると、翌1982年にはアメリカ・オハイオ州メアリズビル工場において生産を開始。これは日本の自動車メーカーとしては初めてのことで、「自国内生産」となったアメリカ市場では、アコードの人気を決定づける要因となった。
1982年以降、2023年現在でもアメリカで生産は継続されており、アコードはミドルクラスセダンのナンバーワン車種であり続けている。アメリカ国内市場におけるアコードの販売台数は、2021年が20万2676台。2022年は11代目へのフルモデルチェンジが行われたことで一時的に販売を停止していた期間があったが、それでも15万4612台を記録。毎月1万台以上がコンスタントに売れている人気車種なのだ。
さらに近年では、欧州に加え中国やアジア地域での人気も急上昇中で、ホンダの四輪車事業において根幹を支える車種のひとつといっていいだろう。そのため最新の11代目アコードも、アメリカ市場だけでなく中国やタイなどのアジア地域でもすでに発売が開始されており、日本仕様がようやくお披露目されたという形だ。なお、日本国内で販売される新型アコードは、先代モデルと同様にタイのアユタヤ工場で生産される。
新型アコードはあっと驚く最新装備が盛りだくさん!
そんな新型アコードだが、前述のように現時点では日本国内仕様の詳細な車両スペックなどは明らかにされていない。パワートレインにはe:HEVと呼称している最新の2モーター式ハイブリッドを搭載する単一グレード展開であること、内外装の仕立てやインフォテインメントシステム、そして最新の安全運転支援技術である「ホンダセンシング360」の採用が明らかになったのみだ。それでも高級感と洗練さを増したスタイリングや、落ち着いた内装の質感など明らかな商品力の向上を感じさせる。
外観デザインについては、先代10代目アコードの正常進化版といえるもの。日本仕様のボディサイズは未発表だが、ほぼ同じと考えられるであろう北米仕様の数値を見てみると、全長が10代目と比較して70mm延長されている以外は数値の変更はなく、リヤトレッドが10mm拡幅されたのみとなっている。つまり、基本的な車体設計は従来モデルから継承されており、フロントのオーバーハングを延長したことでロングノーズ感を強調し、5ドアクーペとも言うべき流麗なフォルムを演出している。
フロントマスクはホンダの最新ファミリーフェイスと呼べるもので、シーケンシャルウインカーやデイタイムランニングライトを備えた薄型ヘッドライトを採用。ピアノブラックに塗装された大型グリルとの組み合わせは、シンプルでありながら力強さを感じさせる。このグリルの奥には電動開閉式のシャッターが設けられており、停車時にはラジエターやコンデンサーといった構成物を外部から見えにくくすることで高級感を演出。常時開放となっているロアグリルから導入する大気で充分冷却が可能だという。走行時などさらなる冷却が必要となった場合には、自動でシャッターが開いて走行風を積極的に導入する仕組みとなる。
サイドビューにおいては、前後タイヤハウス周辺のプレスラインが少なくなったことでフォーマルな印象が強まった。後方に向かって流れるようなルーフラインは従来と同様で、5ドアクーペというべきフォルムは車体の美しさと後席の広い頭上空間を両立。さらに、新型アコードではロングノーズ感が強調されたことにより、スポーティさも高められた。タイヤはミシュラン製eプライマシーで、サイズは235/45R18を装着する。
インテリアは、シビックなどと同様に水平基調のインパネを採用。高級サルーンにふさわしい品質と優れた前方視界を確保し、爽快さと安心感を両立させたコクピットとなっている。ダッシュボード中央には、12.3インチのディスプレイオーディオを標準装備。こちらはタッチスクリーン式モニターとなっており、中央に設置されたエクスペリエンスセレクションダイアルとの組み合わせで、オーディオやエアコンなど車内環境の操作を一括操作することができる。
このエクスペリエンスセレクションダイヤルは、エアコンやオーディオといった室内装備の操作をひとつのスイッチで行えるよう一元化したことにより、シンプルかつスマートなコクピットまわりを実現。また、自分仕様の室内セッティングを記憶させることができるため、オーナーはワンプッシュで自分好みの車内環境をすぐに設定することができる。
そして近年の高級車におけるトレンドといっていい装備、車内のアンビエントライトも新型アコードでは標準装備。インパネやセンターコンソール、ドアパネルなど車内各所にライトが装着されており、ドアの開閉やエアコンの温度調節といった操作が行われた際、色変化によってその内容を乗員へ伝えてくれる。また、オーナーの好みによってイルミネーション的に光らせることでもでき、とくにナイトドライブのようなシーンでは車内のムードを高めてくれる。
パワーユニットは2リッターの直噴エンジンに、2モーター内臓の電気式CVTを組み合わせたe:HEVユニットを搭載。こちらも従来は同軸モーターであったのに対し、新型アコードでは平行軸モーターへと進化している。
北米仕様のスペックでは、エンジン最大出力は145馬力/6100rpm、エンジン最大トルク17.8g/4500rpm。モーター最大出力が184馬力/5000-8000rpm、モーター最大トルクは32.1kg/0-2000rpmとなっている。
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