岡山国際サーキットで行なわれた2022年最初のスーパーGT公式テスト。motorsport.comがパドックで収集した情報、こぼれ話を一挙放出。
■前年王者トムスは体制にテコ入れ
■2022スーパーGT、気になるニューマシンを大胆分析!:低く身構え、獰猛なイメージが漂うNISSAN Z GT500
・岡山テストで最速タイムをマークしたのは、ディフェンディングチャンピオンである36号車au TOM'S GR Supraの坪井翔。彼はGT500デビューとなるチームメイト、ジュリアーノ・アレジのサポートに重きを置いており「ジュリアーノ選手にはまず慣れてもらうことが大事。彼はブリヂストンのタイヤも初めてなので、一緒に取り組んでいきたい」とコメントしている。
・そんなアレジのベストタイムは1分19秒045で、坪井より約1秒落ち。「(坪井は)ルーキーがよく苦戦する部分を教えてくれているし、僕にとって当たり前ではなかったことも教えてくれた。とても助かっているし、シーズンが楽しみだ」と語った。
・平川亮の後釜として37号車KeePer TOM'S GR Supraをドライブする宮田莉朋は、昨年履いたヨコハマタイヤと今季のブリヂストンタイヤの違いについて「ピークグリップは似ていますが、ウォームアップ特性が違います。特にロングランのペースが違っていて驚きました」としている。
・トムスは、東條力エンジニアのルーキーレーシング移籍に伴い、エンジニアリング体制に変更があった。昨年まで37号車のレースエンジニアだった小枝正樹がチーフに昇格し、トムスの2台を監督することになった。新たな37号車の担当は、昨年のデータエンジニアであり、スーパーフォーミュラの36号車も担当する大立健太。
■トヨタ陣営のエンジニア事情
・東条エンジニアが加入したTGR TEAM ENEOS ROOKIEの14号車ENEOS X PRIME GR Supraは、阿部和也が引き続きレースエンジニアを担当する。
・TGR TEAM WedsSport BANDOHは、パフォーマンスエンジニアとしてTGR TEAM ZENT CERUMOに移籍した林寛幸に代わり、ヴァルン・スリニヴァサンがレースエンジニアに。スリニヴァサンは昨年35号車arto RC F GT3を担当していた。
・TGR TEAM ZENT CERUMOのレースエンジニアは成澤健二。田中耕太郎監督曰く、チームは現時点では少々苦戦気味とのこと。
■ホンダの伸びしろはまだまだある?
・初日午後にトップタイムを記録した17号車Astemo NSX-GTの松下信治は、マシンに手応えを感じていた様子。「午前と比べてグリップが低かったので、もっと良いタイムが出せたはず。まだまだ改善の余地があるし、限界には達していません」と話した。
■牧野「スーパーGTはチーム戦」
・タイトル奪還を狙うTEAM KUNIMITSUの牧野任祐は昨年、前半スティントを担当し、できるだけ燃費を稼いで山本尚貴にバトンを繋ぐ役割を担った。今年もそれは変わらないようで「自分が仕事をこなせばチームの結果に繋がります。スーパーGTはチーム戦なので、僕としては(現在の役割で)問題ありません」とのことだ。
■3号車と88号車のインシデント
・テスト2日目には3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zがストップし赤旗の原因となったが、千代勝正曰く、1コーナーでインから88号車JLOCを交わそうとしたところ、直後のウイリアムズコーナーでサイドバイサイドとなり、3号車の左リヤに88号車がヒットしたという。メディアセンターのタイミングモニターには「Car88に対しインシデントと判定」と表示された。
■2月の岡山テスト
・ホンダとトヨタが参加した2月の岡山でのプライベートテストでは、日産勢が欠席となった。これはどうやらミシュランタイヤの輸送の遅れが原因だったようだ。
■バゲちゃん第2子誕生
・12号車カルソニック IMPUL Zのベルトラン・バゲットに、待望の第2子が誕生。ヨーロッパで出産に立ち会うため、鈴鹿でのファン感謝デーは欠席となっていた。ちなみに産まれたのは男の子で、名前は「Enael(エナエル)」とのこと。
■開幕戦、9号車は横溝がドライブか
・9号車PACIFIC hololive NAC Ferrariの木村武史は、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズとの日程の兼ね合いで開幕戦は欠場することになる模様。富士テストでは横溝直輝が参加予定であり、彼が代役を務める可能性大だ。
■名取「いつでもお声がけ下さい!」
・昨年18号車UPGARAGE NSX GT3をドライブした名取鉄平も、岡山テストのパドックで目撃されている。本人はTwitterにて「今シーズンは全部見に行きます。もちろん装備品も持ってサーキットにいるので、コロナや体調不良等でドライバーを探さなければいけない状況になったらいつでもお声がけ下さい!」と投稿している。
■開幕戦のレースフォーマット
・今季は3大会で450kmレースが実施されるが、その際はピットストップの度にドライバー交代をする必要はない模様。
・またGT300における一部レースでのタイヤ交換義務化も継続されるようだ。開幕戦岡山と最終戦もてぎでの義務化が濃厚か?
■昨季ウィナーの川端
・昨年21号車Hitotsuyama Audi R8 LMSをドライブし勝利も挙げた川端伸太朗は、チームの参戦休止によりレギュラーシートがない状態。ただプライベートテストではPACIFIC CARGUY Racingのマシンを走らせたという情報がある。
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