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【若者に響いている?】新型トヨタ・ランドクルーザー どんな層が購入?

掲載 更新 41
【若者に響いている?】新型トヨタ・ランドクルーザー どんな層が購入?

納期2年以上 人気のランクル

執筆:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

【画像】野生的上品さ【ランクル300系/ディフェンダー比較】 全186枚

編集:Taro Ueno(上野太朗)

2021年8月に、およそ14年ぶりのフルモデルチェンジを果たしたランドクルーザー。

かなり前から登場するうわさは出ていたため、多くのファンが今や遅しと待ちわびていた中での登場となった。

すでに発表前の事前受注の段階で相当数の注文が集中していたといわれる新型ランドクルーザーではあるが、現時点での納期は2年以上ともいわれており、トヨタのランドクルーザー公式ページにもその旨のお詫び文(名目上はご案内だが)が掲載されるという異例の事態となっている。

これは待望の新型モデルの登場という点と、この新型コロナウイルス感染症の影響で半導体などの部品供給が遅れていることによって工場の稼働が停止しているという点が相まって、需要と供給のバランスが大幅に崩れてしまったことも要因の1つといえるだろう。

また一部では当初から転売目的として購入を目論んでいる者も一定数いるようで、各販売店ともその対策にも頭を悩ませているという声も聞かれるほど、実際の現場は大わらわとなっているようだ。

では、そんな人気が集中している新型ランドクルーザーを注文しているユーザーとはどんな人が中心となっているのだろうか?

今回は首都圏にあるトヨタディーラー数件に話を聞くことができた。

大部分は先代からの乗り換え

「先代型をお乗りのお客さまの代替が大多数です」と話すのは、旧トヨタ店系列の販売店スタッフ。

現在、首都圏を中心にディーラーの再編が進み、「トヨタモビリティ」というほぼ全車種と取り扱うようになってきてはいるが、従来のランドクルーザー取り扱い店であったトヨタ店の顧客はやはり旧型からの乗り換え勢が大部分を占めているようだ。

最も安価なグレードでも510万円、最も高価なGRスポーツでは800万円となる新型ランドクルーザーではあるが、全盛期のクラウンのように(もともとクラウンもトヨタ店専売だった)「新型が出るということで無条件にお買い換えいただくお客さまもいらっしゃいました」とのこと。

ただし、新型ランドクルーザーは以前のクラウンのように明確な最上級グレードが設定されておらず、豪華版の「ZX」とスポーティな「GRスポーツ」の違いを説明しなければならなかった点はクラウンと異なるところだったと話してくれた。

また先代型では2015年8月に実施されたマイナーチェンジ以降は大きな変更がなされなかったこともあって、輸入SUVに移行してしまったユーザーも少なからず存在したそうだが、そういった元ユーザーが再びランドクルーザーを注文するケースもあったよう。

「新型のうわさを耳にして戻ってきてくれたことも嬉しかったですね」と感慨深げに話す姿も印象的だった。

意外? 若い層の関心高く

続いて話を聞いたのは、元ネッツ店だった販売店だ。ネッツ店といえば若いユーザーをターゲットにした販売チャンネルであり、ヴィッツやアルテッツァといった人気車種を取り扱っていたことは記憶に新しいところだ。

そんな若い層を狙ったディーラーだっただけにランドクルーザーの動きは鈍いかと思いきや、意外にも若いユーザーからの関心も高いのだとか。

そもそもネッツ店が生まれたのは1998年のことであり、気づけば20年以上が経過している。当時20代だった若者も、年齢を重ねて家庭を持ち、家族が増え、生活環境が大きく変わったユーザーも少なくない。

そんな当時から付き合いのあるユーザーが、ヴォクシーやヴェルファイアといったミニバンからの乗り換えでランドクルーザーに興味を示すケースが意外とあるのだそうだ。

「今は残価設定クレジットもありますし、そもそもランドクルーザーの残価率は非常に高いので、比較的若いお客さまでも買いやすい環境が整っているといえます」とは元ネッツ系列の販売スタッフ。

「ミニバンユーザーも子どもが大きくなってきてスライドドアの必要性をそれほど感じなくなり、そもそも3列目があってもほとんど使わなかったということもあって、エマージェンシー用の3列目シートがあるガソリンモデルを選ばれるお客さまが多くいらっしゃいます」

子どもが成長したことでライフスタイルが変わり、ミニバンまでは不要だけれど3列シートの使い勝手の良さも捨てがたい……と考えるユーザーには、ガソリンモデルの7人乗りはベストということらしい。

ベーシックなグレードであれば、ヴェルファイアの上級グレードと価格差もそこまでなく、乗り換えても金銭的負担が増えないという点も人気の理由なんだとか。

ベテランランドクルーザーユーザーから、若い層まで幅広くカバーする新型ランドクルーザー。この分だと納期の短縮はまだまだ先の話になりそうだ。

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