やっぱりリアルでの施設見学は楽し!
梅雨のように雨の日が続き、5月はほぼ1ヶ月雨だったんじゃないか? と思い返し、いまだに薄手のダウンが必要な気候のミュンヘンです。
昨年11月から始まった長~い二度目のロックダウンがついに緩和され、少しずつ日常生活が元に戻りつつあります。生活必需品以外のお店に入る際には、いまだに事前のオンライン予約制だったりもしますが、買い物するのにPCR検査の陰性証明は不要になりました。
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数ヶ月もの間ミュージアムや大型娯楽施設も全て、全て閉館していましたので、BMW本社敷地内のミュージアムや大型ショールームのBMW Weltも同様に休館して辺りはひっそりとしていましたが、やっと5月25日から再オープンとなりましたので、早速行ってきました!
実は私が学生時代からいまも住んでいるアパートからBMWミュージアムまでは徒歩数百メートル。スーパーマーケットへの買い物、郵便局や銀行に行くのに日頃から本社近辺をママチャリで駆け抜けている上、BMWの方とお仕事の際は打ち合わせが近くてラクなんですよ(笑)。いつもはママチャリですが、今日は久々に徒歩でミュージアムへ。ミュージアムまでには信号が二カ所あるのですが、赤信号に引っ掛かて3分半。もし信号が青ならば、きっと3分以内に到着できたでしょうね(笑)。
ミュージアムに入るには、まずは事前にサイトから予約をしなければなりません。5月25日のオープンの日には、再オープン記念で入場料が無料だった事もあり予約でいっぱいで残念ながら入れませんでしたので、翌日に予約を入れました。住所や電話番号等の個人情報と希望時間と人数を入力して予約完了です。
入口を入ると、すぐに係員の方ににこやかに案内されて、e-guestというシステムの登録の有無を聞かれます。まだ登録していない場合は、少々面倒くさいのですが、その場でまた個人情報を一通り入力します。これによって施設に滞在する人物と時間を管理するようです。もしもコロナに感染した場合に紐付けできるようにとの対策です。このe-guestシステムでチェックインを済ませると、チケット売り場に行ってオンラインで前もってしておいた予約表を見せて、大人10€の入場料を支払ってやっと入場です。
長期に渡ってお仕事がお休みになってしまったミュージアムの職員さんにとっても、開館再開は喜ばしい事のようで、『フレンドリーなサービス』という概念があまりないドイツですが、みなさんからいつもにないにこやかな笑顔とHerzlich Willkommen「ようこそいらっしゃいました」とお迎えくださいました。
近所という事もあり、もう何度来たか覚えていない程のBMWミュージアム。時間のない時や調べものをする時は、お目当ての車両のみサクっと見て帰ったり、季節ごとに変わる特別展だけ見に行ったりしますが、久々という事で全館を観て回りました。広い館内に30分最大50名までしか入れないという事もあり、ソーシャルディスタンスもバッチリでほぼ貸し切り状態でした。
マセラッティ クワトロポルテやルノー フロリード等のデザインを手がけたピエトロ・フルアのグリーンのBMW 2800 GTS クーペFrua(1969年)とランボルギーニ カウンタックやランチア ストラトスを代表作とする数々のデザインを手がけたマルチェロ・ガンディーニのデザインしたシャンパンカラーのBMW 2200tti ガルミッシュの二台が特別展として展示されていました。この世界的に著名な二名の名デザイナーが作り上げた色合いも何とも言えない美しいカラー、そして現代のクルマにも応用できるようなオシャレでスタイリッシュなデザインはため息もの。両車とも50年以上も前にデザインされたコンセプトスタディですが、とても半世紀以上ものとは思えない斬新さで、バイエルンのエンジニアリングとイタリアのデザインの融合はとてもステキでした。昨今色々なメーカーが開発する電気自動車のデザインが近未来的なのに対し、レトロなのにオシャレな昔のデザインに惹かれてしまうのはなぜでしょうね。
館内にあるカフェ『M1』もまだ外のテラス席でしか飲食はできませんので、店内は注文しかできませんのでガラガラ。おまけに外は寒くて、小雨も降っていましたのでとても外でコーヒーを飲んでいる場合じゃないですね。案の定、誰もお客さんはいませんでした。
ミュージアムから通りを挟んで向かいにあるのが巨大ショールームのBMW Welt。道路を渡らなくてもように橋が架かっており、ここからは”映える“写真を撮るのにちょうど良いポイントです。橋の右手は第一工場で、主に3シリーズや4シリーズが製造されています。以前は新車を運ぶ為の専用貨物列車に載せられた完成したばかり新車の窓には『JP』と日本行きのステッカーが貼ってあったのを見掛けて、これは日本のお客様の所に行くのね~と思って見ていましたが、いまは日本行きの3シリーズは南アフリカ製になったようですね。
BMW Weltの裏は1972年のミュンヘンオリンピックの会場跡地で、オリンピック後は市民や観光客でにぎわう大きな公園です。日本でいうところの代々木公園的な感じでしょうか。コロナがなければイベントや私の好きな蚤の市等も開催されます。
当時の選手村として利用されていた宿舎は巨大団地として数多くの方々がお住まいです。最近はこの団地に住む中国人の方が随分と増えた気がします。旧選手村の郵便局がウチから一番近い郵便局という事で、徒歩で行く際にはWeltの中を通り抜けて行くのが近道ですから、通り抜けついでに最新モデルをチェックできます。買えもしないので見ているだけですが、一度係員さんに「あなたよく来ますね。バイトしない?」とスカウトされた事があります(笑)。
さて、BMW Weltに入るにも、事前にオンラインでの予約が必要なうえ、ミュージアムでチェックインしたe-guestで再びチェックインです。既にミュージアムで個人情報は登録していますので、係の方のご指示に従ってQRコードをスキャンするだけでOKでした。
ここのよいところはディーラーと違ってクルマの注文を受け付けていませんので、セールスの方に寄って来られてドキドキする事もありません。
最近、ご近所さんや街でも少しずつ見掛けるようになった4シリーズのカブリオレも展示されていました。私の愛車のM240iのコンパクトなカブリオレと4シリーズのそれと比べると、4シリーズはめちゃくちゃ広く感じますね。以前ご紹介したようにミュンヘンの悪夢の駐車場探しを考えると大きなクルマを持つ方にはめちゃくちゃ大変そうだな、と思っていました。最近デリバリーされたばかりのご近所さんのステキな430iのカブリオレも縦列駐車です。
ヨーロッパで加速する電動化に向けて、電気・ハイブリッド車のコーナーも設けられているのですが、水素自動車も1台置いてありました。熱心に見ている方もおられる方や係員さんのi3の説明をじっくり聞いておられるご家族もあり、少しずつ一般の方の興味も増えているのかな? と思いました。毎日のようにドイツメディアはその話題を報じていますので、私は興味を持つ以前にもうお腹がいっぱい状態です。
日本と同様に、地元ミュンヘンでもMINIはオシャレで大人気!ポップな展示ブースも”映え“な感じなんですよ。
MINIに隣接しているのはショップコーナー。いつもではありませんが、日本人の店員さんもいらっしゃる時がありますので、運が良ければTax Freeのお手続きを日本語でスムーズにして頂けますね。BMWやMINIがお好きな方へのお土産に最適なお手軽価格の小物も数多く揃っていますし、ミュージアムとこのBMW Weltでしか買えないオリジナルグッズも販売しています。
こちらのBMW Welt内の一階にセルフ式のカフェテリア、二階にはカフェとレストランが併設されているのですが、一階のカフェテリアは休業中。二階のカフェとレストランは屋外のテラス席のみオープンしていますが、案の定、寒すぎてじっと座っているには難しい気候です。一階のカフェテリアに定番としてあるドイツ名物のカレーソーセージ(カリーヴルスト)はとてもおいしいですので、もしもいらした際には是非トライしてみてくださいね。
Mモデルのコーナーでは、なんと先日発表されたばかりの新M4コンペティションのカブリオレが展示されていました! 入場制限されていますので、館内にいる人の数は非常に少ないのですが、ここだけ入れ替わり立ち代わり人が集まって来ますのでクルマだけの写真を撮るタイミングを待ちました。
落ち着いたブルーのマットのボディが、ド派手なM3とM4の脇でも目を引きますね。リアやサイドのデザインはとてもシャープでカッコいい!でも新M3やM4など、最近のBMWの特大キドニーグリルのデザインは賛否両論で、好みが分かれるところ。
このM4コンペティションの帆は、他のBMWのカブリオレとは素材や光沢が違って、高級感がありました。
別料金と別予約にはなるのですが、こんな近所に住んでいながらまだ一度も行った事がない第一工場の工場見学にも是非近い内に行ってみたいです!ディンゴルフィングとランツフートの工場見学には参加した事があり、とても楽しかったのを思い出しました。そして、私の愛車が作られているライプツィヒ工場にも製造終了になる前に行かなきゃ!
アウディのインゴルシュタット、メルセデス・ベンツとポルシェのあるシュトゥットガルトの近郊はニュルブルクリンクやホッケンハイムに行く道中にありますので、しょっちゅう通るのですが、仕事に向かっているのでなかなか途中で降りてミュージアムへ寄る時間がありません。何度も取材で行っているとは言え、観光としてゆっくりと行ってみたいな、と思いました。フォルクスワーゲンのあるヴォルフスブルグに至っては、まだ行った事もありません!ちょっと離れているだけに、そちら方面へ行く機会が少ないのが難点ですが、いつか是非とも行ってみたいですね。
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