漫画や小説などあらゆる紙媒体が電子媒体に変わりつつある今日この頃。昔の自動車カタログを引っ張り出すと、紙質がよく、今でも印刷が悪くなっていない事に気付いて驚かされる。今回は自動車の紙カタログが消える前に、往年の名カタログを少し覗いてみよう。
文/佐々木 亘、写真:MITSUBISHI
何食べたら思いつくのかな……80年代、90年代の日産・三菱・ダイハツのカタログ秀逸コピーが凄い!
■主人公目線のエッセイのような言い回しが日産のスタイル
やっぱ昔のスポーツカーってええなぁ
日産の作り出すカタログは、エッセイストが書いた本のようだ。
シーマ現象を巻き起こした1988年登場のシーマでは、「快い刺激と自由という想い。高性能の深さを識る」と記されている。
これはコクピットやインパネ装備を紹介するページの見出しであり、「快い(こころよい)」「識る(しる)」という言い回しが、なんとも文学的だ。
1989年登場のフェアレディZでは、真っ白なページの真ん中に、一言こう記された。
「スポーツカーに乗ろうと思う。」
乗ってくれでも乗ろうでもなく、「乗ろうと思う」というのが洒落ている。カタログの中には主人公がいて、彼のいる世界に引き込まれる書き方だ。日産のカタログには、物語がある。
と思えば、1988年に発売されたシルビアのコンバーチブルモデルでは、パッと見ては理解できない文言が並んだ。
「泳ぐ、戯れる、ヒフ呼吸する。」オープンカーならではの外気に触れるドライビングを、こう表現したようだ。
クルマの見せ方が上手い日産は、クルマに対する文字表現もまた上手い。
■捻らず凝らずに真正面からぶつかってくる三菱
しっかりとした口調で「宣伝」するのが三菱流。
カタログでももちろん良いのだが、その1ページだけを広告として見せられても、十分魅力的で引き込まれる言い回しが多い。
1991年登場のパジェロでは「スタイリッシュなボディの中に、操る楽しみを高密度に凝縮。」と表現した。
メインに置かれているのは、パジェロの前七三の写真だ。写真と文字だけで、そのページが完成しており、パジェロの魅力が十分伝わっているのが面白い。
新しいクルマの提案も三菱の得意分野である。
1992年のGTOでは「スーパー4WDスポーツ・スポーツはもっと面白くなるはずだ。」と、クーペフォルムでありながら4WDであるGTOの能力を、真正面から表現している。
さらに駆動方式がFFのクーペFTOでは「この運動神経は、ふつうじゃない。こんどは、スポーツカーもかえたかった。」と自社のユニークな提案を、ズバリ、カタログに書き上げている。
また、この時代の三菱は「新次元」ということばが好きなようで、FTOは「新次元スポーツ」、ミラージュは「新次元のバリュー」と、他にない新しい価値のクルマということを、前面に押し出している。
三菱の個性的なクルマづくりを、良く表現したカタログが多かった。
■クルマに合わせた雰囲気作りが得意なダイハツ
この頃はマーチスーパーターボなど魔改造された小型車が多かった気がする
主力の軽自動車では、ポップな雰囲気を前に出し、目を通していると明るくなっていくカタログが多いダイハツ。
全体的には、楽しくカラフルなカタログが多いのだが、従前の雰囲気とは一線を画すカタログ作りをしたのが、シャレード・デ・トマソだった。
リッターカーという新ジャンルを作り上げたダイハツの中で、シャレードは無くてはならないモデルである。
この大切なシャレードに、イタリアの血を入れたのが「デ・トマソ」だ。
「ラテンの香り。走りの喜び。(中略)スポルトイタリアーノ」と、表現の意味は分かりにくいのだが、とにかく明るくて楽しそうなのは分かる。
カタログをクルマ色に染め上げるのがダイハツ。その表現方法は、クルマの数と同じだけの顔を持っているのであろう。
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みんなのコメント
始めのページを開いて読ませる・語りかける文句で、前からじっくり
見よう、という気にさせてくれる。
WEB移行すると最初がウザいフラッシュで待たされるイライラ感がもう
想像できる。
誰もがしあわせになる
が秀逸。