FIM世界耐久ロードレース選手権(EWC)2023が、4月15日から4月16日にフランスにあるル・マンサーキットで開幕。
ル・マン24時間というと、レース好きならクルマもバイクも1度は見に行ってみたい憧れのレースということで、今年は思い切って現地取材に行ってきました。
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まずは、レースウィークのパドックの様子をレポートします。
日本ではル・マン24時間と呼ばれているこのレースですが、正式名称は「CIRCUIT BUGATTI 24HEURES MOTOS」。
有名なル・マンサーキットというのはこのサーキット全体の総称で、EWCの24時間耐久レースが行われるのが「ブガッティ・サーキット」、そして4輪の24時間レースはこのブガッティ・サーキットと公道コースを含む「サルト・サーキット」で行われます。
ちなみに4輪のレースが開催されていない時の、サルト・サーキットの公道部分は一般公道として使用されている為、ナビの案内に沿ってブガッティ・サーキットに向かう途中にル・マン特有の黄色と水色のゼブラが道中の縁石として登場するので、初めて通る時はかなりテンションが上がります。
そんなブガッティ・サーキットはシャルル・ド・ゴール国際空港から、クルマで3時間弱の距離。サーキットの近くに駅もあるので、公共交通機関での移動も比較的楽な立地です。
CIRCUIT BUGATTI 24HEURES MOTOSのレースウィークは月曜日の搬入から始まって、日曜日の15時にチェッカーという約1週間のスケジュール。
EWCの日本ラウンドである鈴鹿8耐を含め、日本ではレースウィークにエントラントがチームごとサーキットのパドックに宿泊するという事はあまりありませんが、ヨーロッパでは見慣れた光景。
そのため、搬入してからレースが終わるまでサーキットを1度も出ないという人も、珍しくありません。
その滞在方法は、モータホームと呼ばれるチームのトラックにベッドが用意されていたり、キャンピングカーやテントを持ち込むなど様々。ほとんどのチームがホスピタリティテント(ホスピ)と呼ばれるチームの休憩場所兼レストランで朝・昼・夜の食事をとり、サーキット宿泊組とホテル組に分かれるというイメージです。
今回、私(先川知香)はキャラバンと呼ばれる宿泊可能な車両がレースウィーク期間、600ユーロ(約8万5000円)で借りられると言うことで、サーキットでの滞在を選択。実際のエントラントと同じ生活を体感してみる事に決めました。
ガッツリ車中泊をした経験がない私には、キャラバンのイメージが湧きませんでしたが、実際にパドックに用意されていたのはキャンピングカーのキャビンのような箱型の部屋。
室内は狭いビジネスホテルレベルの生活空間が確保されていて、ベッドも足を伸ばして寝られる広さなど、想像以上の快適さ。「なんだ、余裕じゃん!」と、まずは一安心。
コンセントは使いにくい場所にひとつしかありませんでしたが、冷蔵庫とヒーターは完備されているし、パドック滞在も悪くは無いかもというのが最初の印象でした。
レースウィークをキャラバンで過ごすと決めたことで、CIRCUIT BUGATTI 24HEURES MOTOSを戦うエントラントとほぼ同じ環境で生活する事になった私。
そんなCIRCUIT BUGATTI 24HEURES MOTOSのウィークのスケジュールは、月曜日が搬入。
火曜日に9時から11時55分と4時から16時55分の2本のフリー走行があり、水曜日は車検とオフィシャルの写真撮影やブリーフィング、そして木曜日は10時から12時のフリー走行と、ひとり20分ずつの1回目の予選に20時30分から22時の夜間走行。
金曜日に同じく、ひとり20分ずつの2回目の予選があって、夜はPit discovery(ピットウォーク)。そして土曜日の9時半から10時15分まではウォームアップ走行があり、13時55分からスターティンググリッドが始まって、日曜日の15時にチェッカーという流れです。
私は結構忙しいなと思いながらも、まずは1日目の夜を迎えました。
そんなパドック生活で、大変だった事その1。これはヨーロッパあるあるなのですが、ほとんどのトイレに便座がありません。直接座るのは、かなり抵抗があるということで、トイレは空気椅子スタイル。おかげでウィーク中、太ももが常に筋肉痛状態でした。
大変だった事その2は、サーキットのシャワーが簡易すぎること。キャラバンにはシャワーが付いていないので、お風呂はサーキットのトイレにあるシャワーを使うのですが、それが、角度が一切動かせない上に温度調節もかなりシンプルで、日によってお湯が熱かったりぬるかったり安定しません。
また、本当にただのトイレの一室なので、シャンプーなどはもちろん着替えやタオルを置くところもなく、落ちないようにシャワー室の壁にかけて浴びるしかないのです。
さらに、この時期のル・マンの夜はかなり寒く、ダウンを着て過ごすレベル。
湯冷めする程暖かいシャワーは出ない上に、浴びた後キャラバンへ帰る道中も極寒なことに加え、ウィーク中は何度も雨が降ったので、シャワーを浴びに行くのも帰るのも、結局雨に濡れながらという、悲惨な状態でした。
ほかにも、電気はパドックの地面から生えているコンセントが沢山ついたタワーから、それぞれ引っ張って来るのですが、夜はみんなが使うので、しょっちゅうブレーカーが落ちてヒーターを使うこともままなりません。ドライヤーで髪を少し乾かしては、外に出てブレーカーを上げに行くの繰り返しという感じで、休息というにはほど遠い状況です。
そしてさらに、そんなパドック生活に追い打ちをかける出来事が予選日前日、水曜日の夜から始まります。それは、24時間レースを観戦に来たオーディエンスによる騒音。魔改造バイクでエンジンを吹かす音が毎晩毎晩、1度も鳴りやむことなく響き渡るのです。
これは、CIRCUIT BUGATTI 24HEURES MOTOSの定番でもあるようで、レースが終了するまで、そのお祭り騒ぎは続きます。
毎晩毎晩エンジンが壊れるまで、改造マフラーからのエキゾーストノートを響かせて、一体この人たちは何時間耐久をしているんだろう?と思うぐらいエンジンを回し続けるのです。
私は幸い、爆音の中でも寝られるタイプなので、その騒音のせいで寝不足ということはありませんでしたが、寝られない人も絶対にいるというレベルのうるささで、この点もパドック滞在組は過酷だと感じるポイントでした。
パドックに滞在していると、爆音と煙をばら撒いてくるけど姿を見ることはできない、クレイジーなオーディエンスの正体は一体どんな人たちなのか。
エントラントやレース関係者は口を揃えて「酔っぱらいの無法地帯になっていて、危ないから近づいちゃダメ」といい、同じフランス人エントラントすら「クレイジーフレンチ」と呼ぶ人たちが奏でるエキゾースト音が、どんなバイクから発生している物なのか、気になって仕方がなかった私は、どうしても自分の目で確認したい衝動に駆られ、サーキットの周りに用意された観戦者用のキャンプ場に行ってみました。
すると、そこに居たのは、ただのバイク好きな人たち。
家族で観戦ついでに普通にキャンプをしている人もいれば、爆音が出るようにドラム缶のような大きな筒を付けて拡張したオリジナルマフラー付きの自慢の愛車で思い思いにエンジン音を奏でる、純粋なバイク馬鹿グループなど、「危険」とは少し違った印象です。
もちろん、これから24時間という過酷なレースを戦うエントラントからすれば、貴重な睡眠を邪魔する迷惑な存在ではありますが、これもお祭りとしてのレースの楽しみ方。
大黒PAに夜な夜な集まるクルマ好き集団みたいなイメージで、伝統の24時間レースをきっかけに自分たち独自のバイク文化を楽しんでいる愛すべき馬鹿たちでした。
これが、ル・マン24時間パドック生活編。結局、フランス人はバイク好きで耐久好きというのが現地で感じたEWC人気の秘訣。
モータースポーツが盛り上がるって、こういう事なんじゃないかなと体感する事ができた、パドック滞在となりました。
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