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マクラーレンがハイパフォーマンスのハイブリッドコンバーチブル「Artura Spider」を発売

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マクラーレンがハイパフォーマンスのハイブリッドコンバーチブル「Artura Spider」を発売

マクラーレンは、ハイパフォーマンス・ハイブリッド・パワートレインを搭載する初のコンバーチブル「Artura Spider」を発表した。

この新型「Artura Spider」は、パワー、パフォーマンス、ドライバーとの一体感が大幅にアップグレードされており、さらに五感を刺激するオープントップ・ドライビングの楽しさが組み合わされた次世代スーパーカーとなっている。

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Arrturaのパフォーマンスをさらに引き上げるため、スパイダーのために考案された最新のアップグレードは、クーペにも同様に組み込まれ、新モデルとして同時に導入する。

新型スパイダーと新型クーペは、いずれも最高レベルのダイナミクス・パフォーマンスを誇り、卓越したサーキット走行性能まで備える。

ただそれだけでなく、日常的なドライビングの必須要件も満たし、都市環境で非常に役立つほぼ無音のEV走行も可能となっている。

新型Arturaのスパイダーとクーペは、いずれも2025年モデル(「MY25」)に指定されており、現在注文を受け付けている。

超軽量がもたらす究極な走り

新型Artura Spiderは、乾燥重量がわずか1,457kg、DIN車両重量が1,560kgで、Arturaクーペからの重量増加は62kgに留まる。

そのため、同モデルはコンバーチブルのほかの競合モデルに大差をつけて軽量で、そのアドバンテージは最大83kgにも及ぶ。

さらに重要なのは、ハイパフォーマンス・ハイブリッド・パワートレインの最高出力700PSと組み合わせると、乾燥重量におけるパワーウェイトレシオが480PS/tに達する点となる。

そのためArtura Spiderは、スーパーカーが誇るハイパフォーマンスのあらゆる側面を最適化する完璧な条件が整っているといえる。

エンジンをミッドに搭載する後輪駆動というシャシー・レイアウトを最大限に生かしたこともそのひとつ。

またArturaのコアは、マクラーレン・カーボン・ライトウェイト・アーキテクチャー(MCLA)という安全なプラットフォームで構成されるため、固定ルーフを排除しても剛性がまったく損なわれない。

Spiderとクーペの重量差62kgの大半は、電動式リトラクタブル・ハードトップ(RHT)の作動メカニズムによるもの。

MCLAには、コアを成すカーボン・ファイバー製モノコックだけでなく、アルミニウム製の衝突吸収ストラクチャーと、ハイブリッド・パワートレインを搭載するリア・ストラクチャーも組み込まれている。

加えて、MCLAには革新的なイーサネット・エレクトリカル・アーキテクチャーも組み込まれており、これによってケーブルが25%減少し、その分の重量が削減されている。

エレクトリカル・アーキテクチャーは、新型Spiderの開発過程で最適化が進み、データ容量と転送速度が増加した。

さらに向上を果たしたパフォーマンス

マクラーレンのハイパフォーマンス・ハイブリッド・パワートレインはキャリブレーションが変更された。2025年モデルのArturaでは、V6内燃エンジンの最高出力が20PS向上して、総最高出力は700PSに高まった。

増大した出力は、4,000rpmからレッドラインの8,500rpmの間に集中しており、パフォーマンスに明らかな向上をもたらした。

最大トルクは720Nmで変わらないが、トルクデリバリーは電子的なマッピングをわずかに変更して最適化されている。

ドライサンプ式、アルミニウム製3.0リッターM630型ガソリンエンジンは、今や比出力が200PS/Lを超え、極めてコンパクトかつ軽量。

重量わずか160kgとマクラーレンV8より50kgも軽く、大幅に短くなってパッケージングの効率性が高まっている。こうしたサイズが実現したのは、バンク角を120°としたためで、これは低重心化にも貢献している。

この設計によって、排気システムでの圧力ロスが低減されると共に、高強度クランクシャフトの採用や、8,500rpmというレブリミットが可能となった。

V6エンジンの吹け上がりの鋭さは、ツイン・ターボチャージャーを「ホットV」に配置したことで実現。この配置によってターボチャージャーの回転上昇が速まり、スロットル・レスポンスが向上している。



さらにエンジンサウンドも強化された。バルブを改良した排気システムに、調整を施したレゾネーターを組み込み、テールパイプを上向きの円錐形とすることで、中~高回転域のエンジンノートがさらに洗練されている。

その結果、よりクリーンなサウンドが乗員を包み込む。オプションにはスポーツ・エグゾースト・システムもあり、全体に強化されたさらにクリーンな音色を提供。

また、テールパイプからキャビンへ本物のサウンドを送り込むエグゾースト・シンポーザーによって、ドライバーとの一体感がいっそう強まっている。

そしてArturaのV6が誇るレスポンスとパワーを補うのが、極めてコンパクトなアキシャル・フラックス型Eモーター。

Eモーターはトランスミッションのベルハウジング内に位置し、最高出力95PS、最大トルク225Nmを発生。1kgあたりの出力密度は、アイコニックなハイパーカー、McLaren P1のシステムを33%も上回る。

このEモーターに電力を供給するバッテリーパックは、5個のリチウムイオン・モジュールで構成される。実効容量は7.4kWhで、EV航続距離は33km(21マイル)に伸びた。

バッテリーは冷却レールを使った冷媒冷却方式となる。バッテリー電力を車両後方からフロントの補機類に伝送する配電ユニットも含めたアッセンブリーは、構造の一部を成すカーボン・ファイバー製フロアにマウントされており、このアッセンブリーをモノコックのリア底部にボルト付けすることで、剛性や重量配分、衝突保護性能を最適化している。

こうして、Arturaのコンパクトなハイブリッド・コンポーネントは、88kgのバッテリーパックと15.4kgのEモーターを含め、総重量わずか130kgとなった。

これも、Spiderが誇るクラス最軽量の車重に貢献している。Eモーターによる瞬時のトルクデリバリーとツインターボV6エンジンが発生する605PSのパワーによって、同一ギアでも複数のギアでも同様に、極めて鋭いスロットル・レスポンスと加速が実現。

Artura Spiderの公式な加速時間は、0-100km/h(0-62mph)3.0秒、0-200km/h(0-124mph)8.4秒、0-300km/h(0-186mph)21.6秒。330km/h(205mph)に制限された最高速に至るまで、いかにハイレベルなスーパーカー・パフォーマンスが秘められているかをよく示している。

多彩なドライビング・モード

新型Artura Spiderは、すべてにおいて野心的な目標を達成するために設計・開発された。とくに重点を置いたのが、ドライバーとの一体感、パフォーマンス、アジリティ、洗練性、効率性、上質さ。

さらには、わずか11秒で開閉する電動式リトラクタブル・ハードトップによって、コンバーチブルならではのエクスペリエンスを満喫でき、スーパーカーの刺激的な高揚感を味わえるという魅力が加わっている。

ルーフをオープンにし、静寂の中で走り出すArtura Spiderは、これまでのマクラーレン以上に五感を刺激する。

オープンエアでの体験は、素晴らしい海岸線をドライブしながら、昇る太陽の暖かさを直接感じたり、海水の香りのエッセンスを味わったりすることができる。

ラグジュアリーなタッチのステアリングホイールと彫刻が施されたシフトパドルを手に取り、ひとたび走り出したら、壮大なスーパーカーサウンドが ドライバーとパッセンジャーを包み込む。

その再設計されたエグゾーストシステムからのサウンドの高まりに合わせて、高揚感も急速に高まっていく。

そしてEモード、コンフォート、スポーツ、トラックという4つの多彩なドライビング・モードが、それぞれ新型Artura Spiderのポテンシャルを発揮してくれる。

■マクラーレン・オートモーティブ APAC・中国担当 マネージング・ディレクター ポール・ハリス氏のコメント

「新しいArtura Spiderは、マクラーレンの先駆的なエンジニアリングの粋を結集させ、これまでで最も魅力的なハイパフォーマンス・ハイブリッドとして誕生しました。

コッツウォルズのなだらかな丘陵地帯をクルージングするときも、ビクトリア州のグレート・オーシャン・ロードのカーブを駆け抜けるときも、ひとたびArtura Spiderのルーフをオープンにすれば、ドライバーとパッセンジャーの双方にとってエキサイティングなオープンエアの環境とダイレクトにつながる刺激がドライビングエンゲージメントを高め、まさに最高の体験となるでしょう。

またArtura SpiderのEモードによる、まるでステルスのような静寂は、市街地を楽しむ際には、心強いパートナーとなるはずです。

もちろんサーキットでは妥協することのない、純粋なスーパーカーのパフォーマンスと圧倒的な爽快感をご提供します」

■マクラーレン・オートモーティブCEO マイケル・ライターズ氏のコメント

「新しいArturaは、まさに完全なる次世代スーパーカーです。パワートレインとシャシー・システムをアップグレードしており、パワーとパフォーマンスの向上、さらに高いレベルでのドライバーとの一体感を実現しました。

同時に、日常的なドライビングについても一切妥協していません。今回は、Arturaクーペと並び Artura スパイダーも誕生しました。特にこの新型コンバーチブルは、オープンエアでの高揚感を新たな次元にまで高めたニューモデルなのです」

【主要諸元】

エンジン仕様:M630 V6エンジン、2,993ccツインターボ、アキシャル・フラックス型Eモーター搭載ハイブリッド
ドライブトレイン・レイアウト:縦置きミッドシップ、後輪駆動
最高出力:システムトータル700PS(ガソリンエンジン 605PS/7500rpm、Eモーター 95PS)
最大トルク:システムトータル720Nm(ガソリンエンジン 585Nm/2250-7000rpm、Eモーター 225Nm)
トランスミッション:8速SSG(後退はEモーターを使用)、電子制御式ディファレンシャル(Eデフ)
サスペンション:独立式アダプティブ・ダンパー(フロント)アルミニウム製ダブル・ウィッシュボーン/(リア)アッパー・ウィッシュボーン、ロワー・マルチリンク
ブレーキ:カーボン・セラミック・ディスク(フロント390mm、リア380mm)、鍛造アルミニウム製キャリパー(フロント6ピストン、リア4ピストン)
タイヤ:ピレリP-ZERO、ピレリP-ZERO Corsa、ピレリP-ZERO Winterタイヤ、ピレリCyber Tyreテクノロジー(フロント)235/35/ZR19 91Y、(リア)295/35/ZR20 105Y
サイズ:全長4,539mm×全高1,193mm×全幅1,913mm
ホイールベース:2,640mm
最軽量乾燥重量:1,457kg
DIN車両重量[フルード類+90%の燃料]:1,560kg
燃料タンク容量:65L
0-100km/h(0-62mph):3.0秒
0-200km/h(0-124mph):8.4秒
0-400m:10.8秒
最高速度:330km/h(※電子的に制限)
EV航続距離:33km
200-0km/h制動距離:124m
100–0km/h制動距離:31m

関連情報:https://cars.mclaren.com/jp-ja/artura-spider

構成/土屋嘉久

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