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【全ドライバー独自採点&ベスト5/F1第17戦】完璧なピアストリ。クラッシュを回避すべきだったサインツとペレス

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【全ドライバー独自採点&ベスト5/F1第17戦】完璧なピアストリ。クラッシュを回避すべきだったサインツとペレス

 長年F1を取材しているベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、全20人のドライバーのグランプリウイークエンドの戦いを詳細にチェック、独自の視点でそれぞれを10段階で評価し、ベスト5のドライバーを選出した。今回はアゼルバイジャンGPの週末を振り返る。

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【全ドライバー独自採点&ベスト5/F1第16戦】劣勢から勝利をつかみとったルクレール。期待以上の新人コラピント

 レース後にフェルナンド・アロンソが言ったように、51周のなかでドライバーたちが冒したリスクのレベルとミスの回数を見ると、今年のドライバーたちが非常に優秀であることが分かる。実際、半数が並外れたパフォーマンスを発揮した。今回の評価においては、素晴らしかったドライバーが10人、中間レベルが3人、良くなかったドライバーが7人という内訳だった。

【2024年F1第17戦アゼルバイジャンGP ベスト5ドライバー】

■評価 10/10:ルクレールとの戦いで実力を示したピアストリ
オスカー・ピアストリ(マクラーレン):予選2番手/決勝1位

 もちろん唯一満点を与えられるのはオスカー・ピアストリ(マクラーレン)だ。ランド・ノリスが不運にもQ1で敗退した後、ピアストリは、チームをリードする力があることを証明する機会を得た。予選パフォーマンスも非常に良かったが、特筆すべきは、ルクレールをオーバーテイクしたやり方と(彼を抜くのは簡単なことではない)、その後、30周にわたりルクレールからのプレッシャーに耐えたことだ。それによって彼のみに別レベルの評価を与えたい。

■評価 9/10:バクーで最速も、今年も勝てなかったルクレール
シャルル・ルクレール(フェラーリ):予選1番手/決勝2位

 シャルル・ルクレール(フェラーリ)はバクーで最速の男であることは明らかにもかかわらず、今年もここで未勝利に終わることになり、彼には同情せざるを得ない。FP1での軽率なミスは、その後のルクレールに影響することはなく、Q2での2周はどちらもポールポジションに当たるものだった。レースの最初のスティントは完璧だったものの、ハードタイヤに交換した後は、チームの指示に従って走り、ターン1でピアストリに攻め込まれた際に、ドアを開けてしまった。それがルクレールにとってレースでの唯一のミスだったが、そのミスが高くついた。

■評価 9/10:不運の予選から見事な挽回を見せたノリス
ランド・ノリス(マクラーレン):予選17番手/決勝4位

 ランド・ノリス(マクラーレン)は、FIAが予選で犯した失策による無実の犠牲者だった。レースにおいて、必要であれば反撃できることを証明、チャンピオンシップ争いのライバル、マックス・フェルスタッペンより9グリッド後ろからスタートしながら、コース上でフェルスタッペンを抜き、期待された以上の結果を出した。ノリスのペースとタイヤ管理、重要な瞬間にセルジオ・ペレスを抑えてピアストリを助けたチームプレイは素晴らしく、フェルスタッペンとのタイトル争いをチームがサポートしていくべきドライバーであることを示した。

■評価 9/10:ベテラン相手にミスなく戦い、入賞を果たしたコラピント
フランコ・コラピント(ウイリアムズ):予選9番手/決勝8位

 フランコ・コラピント(ウイリアムズ)が素晴らしいスターであることが証明されつつある。彼のスピードと自信は疑う余地がないもので、バクーでそのふたつを示した。FP1でのクラッシュは、その後に全く影響せず、予選でベテランのような走りをした。最初のふたつのミニセクションではアレクサンダー・アルボンより速く、ウイリアムズは2台揃ってQ3進出という快挙を達成。レースでは、アロンソやルイス・ハミルトンといったベテランと戦い、ミスをひとつも犯すことなく、チームに貴重な4オイントをもたらした。

■評価 8/10:逆境のなか、最善を尽くしたラッセル
ジョージ・ラッセル(メルセデス):予選5番手/決勝3位

 この週末、メルセデスは、マクラーレン、フェラーリ、そしてセットアップをうまくまとめた方のレッドブルに全く太刀打ちできなかったが、ジョージ・ラッセル(メルセデス)は最大の力を発揮した。金曜日は技術的な問題で後れを取ったものの、予選でスピードと決意を示し、レースでも完璧なパフォーマンスを見せた。

【ベスト6以下のドライバーとその戦い】

カルロス・サインツ(フェラーリ):予選3番手/決勝18位(リタイア)
=評価 8/10:バクーで今までで最高のパフォーマンスを発揮した。だが、最後から2周目に、ペレスとのクラッシュを避けるために、もっとやれたことがあったはずだ。

セルジオ・ペレス(レッドブル):予選4番手/決勝17位(リタイア)
=評価 8/10:ついに調子を取り戻したが、サインツとのクラッシュを回避するために全力を尽くさなかったことで、すべてが台無しになった。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン):予選8番手/決勝6位
=評価 8/10:予選でもレースでも、中団をリードし、ストリートサーキットでリスクとリターンの最適なバランスを選ぶ能力が、年齢によって損なわれていないことを示した。

アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ):予選10番手/決勝7位
=評価 8/10:Q3において新品タイヤで1周もアタックできなかったのは不運だった。タイヤ戦略がうまくいかなかったにもかかわらず、今季自己ベストの結果を出した。

オリバー・ベアマン(ハース):予選11番手/決勝10位
=評価 8/10:ケビン・マグヌッセンの代役として素晴らしい仕事をした。FP3での愚かなミスの影響なく、予選ですぐにペースに乗った。決勝では、VSCピリオド直前に、チームメイトのニコ・ヒュルケンベルグを抜いて、来季正式に加入するチームのために1ポイントをつかんだ。

ピエール・ガスリー(アルピーヌ):予選失格(13番手タイム記録)/決勝12位
=評価 7/10:アルピーヌが遅いサーキットで、非常に良い仕事をした。予選後に失格にならなければポイント争いができただろう。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル):予選6番手/決勝5位
=評価 6/10:予選で間違ったセットアップを選択し、それ以降はペレスに全く太刀打ちできなかった。

ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース):予選13番手/決勝11位
=評価 6/10:堅実な仕事をしたが、ルーキーのベアマンを圧倒することはできず、若手の速さに驚いていた。

エステバン・オコン(アルピーヌ):予選19番手/決勝15位
=評価 5/10:信頼性の問題でプラクティス2回で走れなかったため、何も見せられなかった。

角田裕毅(RB):予選12番手/決勝リタイア
=評価 5/10:予選で素晴らしい仕事をしたが、レースでは、ランス・ストロールとの接触の影響でリタイアした。ストロールが疑わしい動きをする傾向があることを考慮して、1周目には彼に対してスペースを与えることもできたのではないか。

バルテリ・ボッタス(キック・ザウバー):予選17番手/決勝16位
=評価 5/10:最も遅いマシンで全力を尽くし、Q2に近付いた。レースでミッドフィールドにとどまろうとしたが、ミディアムタイヤが最初の10周以内にだめになってしまった。

ルイス・ハミルトン(メルセデス):予選7番手/決勝9位
=評価 4/10:週末の初めは好調だったが、今年しばしばみられるように、予選に向けて誤ったセットアップを選び、パーツの不具合も影響した。PU交換でピットレーンからスタートしたハミルトンに、必死にポジションを上げていこうという気概が見られなかった。

周冠宇(キック・ザウバー):予選18番手/決勝14位
=評価 4/10:Q1でボッタスを助けるためにトウ(スリップストリーム)を提供し、チームプレイヤーであることを示した。レースではチームメイトよりも良い戦略で走った。

ダニエル・リカルド(RB):予選15番手/決勝13位
=評価 4/10:予選とレース前半で非常に苦しんだ。土曜日にはチームメイトに敗れ、日曜日にはまるで戦えない状態だった。

ランス・ストロール(アストンマーティン):予選14番手/決勝19位(リタイア)
=評価 3/10:予選でアロンソに大差をつけられ、レースでは1周目に判断を誤り、角田に強引に突っ込んだ。

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みんなのコメント

1件
  • tnw
    クラッシュするのが一貫性だと考える自動車関係者がいるのだと思う。ドライバーは柔軟でいられるが。

※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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