現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > 「中身がWRX STIのBRZダートラ4WD仕様!」デビュー2戦目で優勝を果たした超新星のマシンメイクに迫る【ダートラ改造無制限クラスが面白い!】

ここから本文です

「中身がWRX STIのBRZダートラ4WD仕様!」デビュー2戦目で優勝を果たした超新星のマシンメイクに迫る【ダートラ改造無制限クラスが面白い!】

掲載 更新
「中身がWRX STIのBRZダートラ4WD仕様!」デビュー2戦目で優勝を果たした超新星のマシンメイクに迫る【ダートラ改造無制限クラスが面白い!】

デビュー2戦目でいきなり優勝を果たしたダートラDクラスの新星

VABのドライブトレインをフル移植! BRZオーナーが夢見る4駆ターボを実現!

「中身がWRX STIのBRZダートラ4WD仕様!」デビュー2戦目で優勝を果たした超新星のマシンメイクに迫る【ダートラ改造無制限クラスが面白い!】

90年代にファンを熱くさせたモンスター田嶋vsキャロッセ大井のデッドヒート以来の盛り上がりをみせているのが、全日本ダートトライアル選手権の最高峰となるDクラス。2019年シーズンは参戦車両もグッと増え、最大では20台に迫る台数でバトルが繰り広げられているが、そんなDクラスに今年新たに投入された注目すべきニューマシンの1台がこの“itzzオクヤマDL栗原BRZ”。

ご存じ、スバルのFRスポーツBRZにVAB型WRX STIのパワートレインを流用した4WDマシンなのだ。ドライブするのは昨年のSA2クラスチャンピオンで、全日本ラリーにも参戦している鎌田卓麻選手。スピードパーク恋の浦で行われた第2戦で勝利を収め、そのポテンシャルの高さを証明してみせた。

itzzオクヤマDL栗原BRZを製作したのは、スバルのお膝元群馬県太田市にある栗原オート企画。2016年からの3年間は鎌田選手とともにSA2クラスのWRX STIで参戦していたが、 念願のクラスチャンピオンを獲得してDクラスへのステップアップを検討。「どうせやるなら改造無制限のDクラスらしいクルマで!」ということで、ストックしていたBRZをベースに4WD仕様を製作することになった。本格的に製作を開始したのは2018年の10月だったという。

マシン製作でこだわったのは、BRZのオリジナルスタイルを極力維持すること。そのためにホイールベースやトレッドなどジオメトリーは、ほぼノーマルのまま4WD化しているのが最大のポイントとなっている。前後のサスペンションとドライブトレインはメンバーごとごっそりとVABから移植。プロペラシャフトを70mm短縮加工することで、前後タイヤのハブセンターをピッタリとタイヤハウスに収めているのだ。

車高調整式のサスペンションは、テイン製のサブタンク付きワンオフスペシャル。鎌田選手の好みに合わせて“よく動く足”を目指し、ダンパーはで、スプリングレートはなんとフロント1.6kg/mm、リヤ1.8kg/mmというソフトな設定。ダンパーにはテイン独自の電子制御システムEDFC用のステッピングモーターも装備する。

ブレーキはフロントがウインマックスの試作4ポットキャリパー、リヤのAP製キャリパーは通称VOパーツと呼ばれるラリー用を装着。ハブボルトはS耐マシンなどが採用する、高強度で素早くタイヤ交換できる形状のものに変更している。

VAB用のEJ20はアメリカ製のパーツによる高回転型の2.2L仕様で、タービンはIHI製の試作ハイフロータイプ。現在は最高出力390ps、最大トルク60kgmのスペックとなっているが、500ps前後を発揮しているライバル勢に合わせて、さらなるパワーアップを計画している。4WD化の結果エンジン搭載位置は若干前になったため、重量バランス向上のためにリヤラジエター化を図っているのも注目のポイントだ。

オクヤマ製の19点式ロールケージに囲まれたスパルタンなインテリア。軽量化のために内装はすべて撤去され、ダッシュパネルはカーボン製となっている。センターコンソールには各種スイッチ類とEVC、EDFCのコントローラーが集中して配置されている。

メーターはエンジン制御用のモーテックに接続される多機能なダッシュロガー。左足ブレーキ用にAT車のような大型のブレーキペダルを装備しているのも興味深い。

栗原オート企画の代表である栗原善宏さん(左)は、長年スバルのテストドライバーを務めながらラリーやジムカーナ、ダートラに参戦。定年退職を機に、モータースポーツの活性化を目指してガレージをスタートさせた。itzzオクヤマDL栗原BRZの製作とメンテを担当するチーフメカニックの市村さん(右)も、長年競技車の製作に関わってきたエキスパートだ。

PHOTO:小竹充(Mitsuru KOTAKE)/TEXT:川崎英俊(Hidetoshi KAWASAKI)

関連タグ

こんな記事も読まれています

トヨタ「プリウスα」なぜ消滅? 「復活」の可能性はある? “ちょうどイイサイズ”に3列シート装備で「画期的」だったのに… 1世代限りで生産終了した理由は
トヨタ「プリウスα」なぜ消滅? 「復活」の可能性はある? “ちょうどイイサイズ”に3列シート装備で「画期的」だったのに… 1世代限りで生産終了した理由は
くるまのニュース
FUGU INNOVATIONS、新色電動キックボード発売
FUGU INNOVATIONS、新色電動キックボード発売
レスポンス
F1オーストリアGPスプリント速報|フェルスタッペンがポール・トゥ・ウィン! マクラーレンは力及ばず2-3。角田裕毅13位
F1オーストリアGPスプリント速報|フェルスタッペンがポール・トゥ・ウィン! マクラーレンは力及ばず2-3。角田裕毅13位
motorsport.com 日本版
リカルド、ローソンとの交代の噂は「ここに来て言われるまで知らなかった」と無関心。他チームとの交渉も否定
リカルド、ローソンとの交代の噂は「ここに来て言われるまで知らなかった」と無関心。他チームとの交渉も否定
AUTOSPORT web
フェルスタッペンまさに完勝。マクラーレン勢のプレッシャーも交わして最後は独走優勝。角田裕毅は13位|F1オーストリアGPスプリント
フェルスタッペンまさに完勝。マクラーレン勢のプレッシャーも交わして最後は独走優勝。角田裕毅は13位|F1オーストリアGPスプリント
motorsport.com 日本版
【2024年版】スズキ スペーシアVSホンダ N-BOXを徹底比較
【2024年版】スズキ スペーシアVSホンダ N-BOXを徹底比較
グーネット
V8を選んだベントレー コンチネンタルGT【九島辰也】
V8を選んだベントレー コンチネンタルGT【九島辰也】
グーネット
スーパーフォーミュラ富士公式テストが7月7~8日に開催。スケジュールとイベント情報が公開
スーパーフォーミュラ富士公式テストが7月7~8日に開催。スケジュールとイベント情報が公開
AUTOSPORT web
MINI カントリーマン 新型、最強「JCW」は300馬力ターボ搭載…新写真を公開
MINI カントリーマン 新型、最強「JCW」は300馬力ターボ搭載…新写真を公開
レスポンス
MotoGPオランダ予選|絶好調バニャイヤ、レコード大幅更新でポール獲得。マルティン僅差2番手
MotoGPオランダ予選|絶好調バニャイヤ、レコード大幅更新でポール獲得。マルティン僅差2番手
motorsport.com 日本版
トヨタが新型「カローラFX」初公開! 80年代イメージの「レトロ×スポーティ」斬新デザイン採用! ド派手な「FX16」の再来モデル アメリカ仕様に反響あり
トヨタが新型「カローラFX」初公開! 80年代イメージの「レトロ×スポーティ」斬新デザイン採用! ド派手な「FX16」の再来モデル アメリカ仕様に反響あり
くるまのニュース
“カワサキ製3気筒”を16基も連結! 4.2リッター48気筒の「モンスターエンジン」搭載!! ワケありカスタムバイクは“1気筒当たり約39万円”で落札
“カワサキ製3気筒”を16基も連結! 4.2リッター48気筒の「モンスターエンジン」搭載!! ワケありカスタムバイクは“1気筒当たり約39万円”で落札
VAGUE
デロリアン『DMC-12』をEVに、コンバージョンキット登場…0-96km/h加速5秒以下で航続240km以上
デロリアン『DMC-12』をEVに、コンバージョンキット登場…0-96km/h加速5秒以下で航続240km以上
レスポンス
GPSデータから見えたレッドブルとマクラーレンの違い。フェルスタッペンは最高速、ノリスはトラクションが武器に
GPSデータから見えたレッドブルとマクラーレンの違い。フェルスタッペンは最高速、ノリスはトラクションが武器に
motorsport.com 日本版
「ル・マン」は「メディアセンター」も24時間の戦い!? フランスの新聞社はおしゃべりも宴会も一流でした【みどり独乙通信】
「ル・マン」は「メディアセンター」も24時間の戦い!? フランスの新聞社はおしゃべりも宴会も一流でした【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
ヤマハ発動機、ロードスポーツ二輪「MT-03」「MT-25」に新色ダークグレー追加
ヤマハ発動機、ロードスポーツ二輪「MT-03」「MT-25」に新色ダークグレー追加
日刊自動車新聞
ただの直4SOHCにあらず。三菱が満を持した純国産ターボで強力な過給時のパワーを実現!【GTmemories12 A183Aスタリオン ダイジェスト(4)】
ただの直4SOHCにあらず。三菱が満を持した純国産ターボで強力な過給時のパワーを実現!【GTmemories12 A183Aスタリオン ダイジェスト(4)】
Webモーターマガジン
「俺のデモランを妨害した……幼稚だ」フェルスタッペン父の主張をレッドブルのホーナー代表が否定。“チーム外”からの雑音は意に介さず
「俺のデモランを妨害した……幼稚だ」フェルスタッペン父の主張をレッドブルのホーナー代表が否定。“チーム外”からの雑音は意に介さず
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

452.1485.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

84.01180.0万円

中古車を検索
WRX STIの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

452.1485.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

84.01180.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村