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現ラインナップで最高の選択肢 BMW M340i ツーリング 求めるすべてを叶えるワゴン(2)

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現ラインナップで最高の選択肢 BMW M340i ツーリング 求めるすべてを叶えるワゴン(2)

頼もしい制動力 高速での燃費は14.2km/L

筆者が最初に発見した、BMW M340i xドライブ・ツーリングの惜しい部分は、助手席に調整可能なランバーサポートが備わらないこと。プレミアムブランドのモデルで、コンフォートパッケージ・プラスというオプションが実装されているにも関わらず。

【画像】求めるすべてを叶える BMW M340i ツーリング 競合クラスのステーションワゴン M3 ツーリングも 全139枚

5640kmを走ったヨーロッパ大陸への自動車旅行では、妻にナビゲーターを任せ、すべての行程を自ら運転した。自宅に戻って初めて、助手席の快適性が運転席より確実に劣ることへ気がついた。驚いてしまうほど。

移動は基本的に高速道路。バルカン半島の交通法規を大きく侵さない範囲で、可能な限り短時間に次の目的地を目指した。スロベニアで警察から事情聴取を受けたものの、スピード違反で切符を切られることはなかった。

走行速度はご想像いただきたいが、燃費は平均で14.2km/L。遅いクルマの追い越しを活発にこなした影響か、郊外の一般道では12.4km/Lへ落ちてしまったが、充分に褒められる数字だろう。

1度の満タンで走れる距離は約640km。流石にこれだけ走れば、ドライバーもしっかり休憩したくなる。

2週間の旅で、M340i ツーリングの頼もしさを最も強く感じたのは、サラエボでの出来事。制御不能になった大型トラックが、反対車線へヨロヨロとはみ出してきたのだ。ブレーキペダルへ力を込めると、まっすぐ短距離で静止し、幸いにも衝突は免れた。

これには、筆者もかなりドキドキした。妻のハンドバッグの中身が、足元へ転げ落ちただけで済んだ。

ゾーンに入る静けさと快適さ

別の旅先では、車中泊もしてみた。最近はすっかりご無沙汰していたが、クルマの中で眠れない夜を過ごす感覚を、久しぶりに思い出した。

ル・マン・クラシックという、フランスで開かれるクラシックカー・レースへ、M340i ツーリングで向かったのだ。一応ホテルは予約していたものの、夜のスティントもドライバーとして出番があり、結局サーキットの駐車場で過ごした。

荷室は筆者には狭すぎた。フロアは固く、荷物も多く残っていた。結果的に、一番快適に休めそうだと思えたのが助手席。疲れていたのでウトウトしつつも、インフォテインメント用タッチモニターが消えず、明る過ぎて眠りにつくことはできなかった。

レースを終えた翌日、殆ど眠れていない状態でM340i ツーリングへ戻ると、根底にある素晴らしい魅力を改めて実感することになった。深呼吸して、約1000km離れた自宅を目指すべく、ステアリングホイールを握る。

休憩を挟むよう、車載機能のアラームが鳴る。しばしクルマを停めて、再び走り出す。ふと、しっかり休憩を取ろうと感じたのは、自宅まで残り10分程度の地点。静かで快適で、ある種のゾーンに入っていたようだった。

M340i ツーリングは速いだけでなく、エネルギー効率も悪くない。滑らかで、運転も非常にしやすい。筆者がクルマへ求めるすべてを叶えているといっていい。

現在のラインナップで最高の選択肢

これまでに感じた数少ない疑問は、ディーゼルターボのM340d ツーリングの方が、より望ましい相棒になるかもしれないということ。恐らく、きっとそうだろう。

欧州では軽油の方がガソリンより価格が大幅に安く、ランニングコストを抑えられる。燃費も良く、1度の給油で更に遠くまで走れるはず。常用域でのトルクが太く、長距離旅行も一層楽しめたに違いない。

それでも、M340i ツーリングには非常に満足している。もうじきBMWへお返しする日が来ることを考えると、今から悲しい気持ちになる。ところが、実はまだ続きがある。

筆者の親戚に、古いアルピナD3を所有している人物がいる。彼は乗り換えを考えており、このガンメタリックのM340i ツーリングを酷く気に入ったらしい。

お借りしたクルマはBMWへ戻ると適正な整備を受け、認定中古車として売りに出される可能性が高い。その時、筆者の親戚は真っ先に商談を申し込むはず。一体、どれくらいの値札が付くのだろうか。

幸運が巡ってきたら、筆者の近くに今後もこのステーションワゴンが存在することになる。彼が思い描く計画が、うまく実ることを願っている。

現在のBMWのラインナップで、最高の選択肢といえるのがM340i xドライブ・ツーリングだと改めて思う。そして、このカテゴリーでは最も優れた1台であることも間違いないだろう。

BMW M340i xドライブ・ツーリング(英国仕様)のスペック

英国価格:6万700ポンド(約1099万円)
全長:4709mm
全幅:1827mm
全高:1440mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:4.6秒
燃費:12.7km/L
CO2排出量:178g/km
車両重量:1893kg
パワートレイン:直列6気筒2998cc ターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:374ps/5500rpm
最大トルク:50.7kg-m/1900rpm
ギアボックス:8速オートマティック/四輪駆動

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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