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アルファベットと数字で「クルマの中身」がマル裸! 意外と知らない「ドイツ御三家」の車名の意味

掲載 更新 12
アルファベットと数字で「クルマの中身」がマル裸! 意外と知らない「ドイツ御三家」の車名の意味

 一見デタラメな文字の羅列のようだが明確なルールがある

 日本メーカーの場合、一部に例外はあるが、レクサスとマツダを除く全社が、車名にカタカナの造語(でない場合もあるが)を使用しているが、メルセデス・ベンツとBMW、アウディのドイツプレミアム御三家は、「Sクラス」や「X7」、「A8」のように、アルファベットや数字を記号として用いた車名を基本的に採用している。そしてその名付けには一定のルールが存在している。ここでは各メーカーのネーミングルールを解説する。

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 1)メルセデス・ベンツ

 メルセデス・ベンツの場合、セダン/ワゴン/クーペ/カブリオレ系モデルの車名は、小さい方から「A」、「B」、「C」、「E」、「S」に「クラス」が付く。GクラスとVクラスもこのタイプだ。

 しかしアルファベットが2文字以上になると「クラス」は付かない。「SL」や「CLS」、「GLE」、「EQC」などがこれに当たる。メルセデスAMG GTも同様だ。

 また、SUVは頭に「GL」が、BEV(バッテリーEV)は「EQ」が付き、3文字目のアルファベットは車両クラスを意味する。

 アルファベットに続く数字は、かつては排気量を示していたが、現在はダウンサイジングターボが一般的になったため、「E200のエンジンは1.5リッターターボ」のように数字と排気量が合わない状況となっている。今は「自然吸気エンジンだったら○リッターとイメージできる数字」くらいに考えておけばいい。

 数字の後ろに続く小文字のアルファベットは、「e」がプラグインハイブリッド車、「d」はディーゼルエンジン搭載車、「de」はディーゼル・プラグインハイブリッド車である事を意味している。

 この他にも「Long」はロングホイールベース車で、「4MATIC」は4WD車、「4MATIC+」は可変トルク配分機能を備えた4WD車のモデルに付けられる。

 BMWの奇数はセダン、偶数はクーペと覚えておけばOK

 2)BMW

 次にBMWだが、こちらは車名が数字である。

 セダン系モデルは「1」、「3」、「5」、「7」と奇数で、クーペ/カブリオレ系は「2」、「4」、「6」、「8」と偶数で、これに「シリーズ」が付く。

 また、オープン2シーター(かつてはクーペも存在したが)は、「Z+偶数」となる。

 SUVは頭に「X」が付き、その後の数字が奇数であればSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)、偶数ならSAC(スポーツ・アクティビティ・クーペ)だ。

 車名に続く2桁の数字は、こちらも以前は排気量を示していたが、小排気量ターボ化が進んだ現在は合致しない。メルセデスと同様に、出力性能をイメージさせる数字と考えればいい。

 Mパフォーマンスモデルについては、「M+車名を表す数字+出力性能をイメージさせる2桁の数字」が基本だが、SUVに関しては、「車名+M+出力性能をイメージさせる2桁の数字」となっている。

 2桁の数字に続く「L」はロングホイールベース車に与えられる。小文字のアルファベットは、「i」がガソリン車を、「d」はディーゼル車を意味し、プラグイン・ハイブリッド車はさらに「e」が加わる。

 また「xDrive」は4WD車を、SUVとZ4のみに使われている「sDrive」は2WD車であることを意味している。

 BEVについては、頭に「i」が付くルールが新たに出来たようだ。X3ベースのBEVは「iX3」で、今秋に日本上陸予定の次世代BEVは「iX」となっている。

 BMWとは名付けの法則が逆になるアウディ

 3)アウディ

 アウディの車名は、基本的にセダン/ワゴン系モデルは「A+偶数」で、クーペ/カブリオレ系モデルは「A+奇数」、SUVは「Q+奇数」となっている。

 ただし、A1とA3は「A+奇数」だがセダン系で、「A2」は欠番となっている(詳しくは別記事を参照)。

 また、SUVクーペは「Q+奇数+スポーツバック」だったのだが、「Q+偶数」の「Q8」の登場でルールが崩れている。

 さらに「Q4 e-tron(日本未導入)」には、オーソドックスなSUVとスポーツバックがあり、車名を決めるルールが若干迷走している感がある。

 高性能モデルは、「A+数字」のモデルは「S+数字」または「RS+数字」となるが、SUVの場合は「S+Q+数字」または「RS+Q+数字」と異なる。なお、「R8」と「TT」は、例外となっている。

 アウディのモデル名も、メルセデス・ベンツやBMWと同様に、車名の後ろに出力性能を示す2桁の数字が続くが、2020年に出力性能区分を25~60の数字で表現した、排気量をイメージさせる数字では”ない”表記に統一された。

 現在の区分は以下の様になっている。 ・25:80kW(108PS)以下 ・30:81~91kW(110~124馬力) ・35:110~120kW(150~163馬力) ・40:125~150kW(170~204馬力) ・45:169~185kW(230~252馬力) ・50:210~230kW(286~313馬力) ・55:245~275kW(333~374馬力) ・60:320~340kW(435~46馬力) ・70:400kW(544馬力以上) この2桁の数字の後ろには、ガソリンターボ車は「TFSI」、ディーゼルターボ車には「TDI」が続き、4WDモデルには「クワトロ」が付く。興味深いのは、アウディのみプラグイン・ハイブリッドとBEVに区別がなく、どちらも「e-tron」が付く。

 ここで説明したものがすべてではないが、ドイツプレミアム御三家のネーミングルールは基本的にこのようになっている。このルールを理解しておけば、モデル名を見ただけで、どんなクルマかおおよそ見当が付くようになるはずだ。

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みんなのコメント

12件
  • およそ検討がつくのはその通りなのだが、上級車種、大排気量ほどエラいという日本車的ヒエラルキーとは違うのがなかなか理解されない。
    少なくともS,E,C.7,5,3は自分の生活様式や環境、目的で選び、自分の一番使う走行(速度)域で排気量、好みで仕様を選べば良いと思う。
    どうせ買うなら無理しても高い方って人がいるけど、特に排気量はハイパワー=上質ってんじゃない。
    同じ車体で様々なエンジン、違う車体で同じエンジンを選べる(幅が大きい)のがドイツ御三家なんでアルファベットと数字に気を取られず自分のお気に入りを見つけて欲しいです。
  • 少し前までプジョーも一番頭の数字でカテゴリ(2**だったらBセグメント、3**だったらCセグメント)、真ん中は0で固定(SUVだと00)、末尾の数字で世代(206→207→208の順)だったのが、命名規則が変わって2代目208とかになって分かりにくくなりましたね…
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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