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コンパクトSUVにもフランスの味! シトロエン「C3エアクロスSUV」に乗ってみた

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コンパクトSUVにもフランスの味! シトロエン「C3エアクロスSUV」に乗ってみた

■シトロエンSUVラインナップのなかで最小のポップなモデル

 2020年は新型コロナウイルスによる影響で、輸入車の販売は苦戦している。2020年1月から9月の累計では、外国メーカー車の累計台数は18万2503台と、前年同期比で79.7%。ここ数か月はようやく持ち直してきつつあるとはいえ、厳しい状況は変わらない。

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 ほとんどのブランドが前年同期比でマイナスとなっているなか、こんな状況下でも前年よりも台数を伸ばしているブランドも少ないながら存在する。

 そんなブランドのひとつが、シトロエンだ。2020年1月から9月の累計台数は3179台、前年同期は3041台だから、このコロナ禍でも104.5%と増加しているのだ。

 シトロエン好調の理由が、SUVラインナップの充実ぶりだという。今回は、シトロエンSUVのなかで最小のモデル「C3エアクロスSUV」に乗った。

 C3エアクロスSUVは、いま世界的に人気の「Bセグメント・コンパクトSUV」というジャンルにあてはまるモデルだ。トヨタ「C-HR」やホンダ「ヴェゼル」、輸入車でいえばフォルクスワーゲン「Tクロス」やプジョー「2008」、ルノー「キャプチャー」など、そうそうたるライバルがひしめくジャンルになる。

 C3エアクロスSUVは、その名のとおりシトロエンのコンパクトモデル「C3」をベースに開発されている。

 そもそも、ベースとなるC3自体がSUVデザインをふんだんに採り入れた外観なのだが、C3エアクロスSUVはルーフレールやアルミのアンダーガードなどで、よりSUVらしさを強調しているのが特徴だ。

 C3エアクロスSUVは全長4160mm×全幅1765mm×全高1630mm、ホイールベースは2605mmと、C3と比較すると全長で165mm、全高は135mm、ホイールベースは70mmそれぞれ大きくなっている。

 これにより、C3では300リッターの荷室容量は、C3エアクロスSUVでは410リッター、後席スライドをいちばん前にすると520リッターへと広がっている。また助手席シートバックを折りたたむと2.4mの長尺ものまで積載することが可能だ。

 搭載エンジンは、プジョー/シトロエン/DSのモデルではおなじみとなった1.2リッター「ピュアテック」直列3気筒ガソリンターボ。110馬力/205Nmを発生するエンジンは、アイシンAW製6速ATと組み合わされ、WLTCモード燃費は14.7km/Lを誇る。

 グレードは「FEEL(フィール)」と「SHINE(シャイン)」の2種類。車両価格はフィールが267万円(消費税込。以下同)、シャインが282万円。またパノラミックサンルーフやグリップコントロール、17インチアルミホイール、オールシーズンタイヤが着いたパッケージオプション「シャイン パッケージ」は、シャインにプラス23万4000円となる。

■内外装の印象とマッチした元気の良い走り

 今回試乗したのは、C3エアクロスSUVの上級グレード「シャイン」にパッケージオプションが装着された「シャイン パッケージ」。

 外観は独自の世界観を表現している。シトロエンならではのポップな色づかいのボディカラーと、アンダーガードなどタフさを演出するアイコンが融合されて、ほかのブランドにはない個性を生み出しているのが特徴だ。

 2016年に登場した「C4カクタス」からはじまったシトロエンのSUV攻勢だが、このC4カクタスは、日本では限定車として扱われたこともあり、公式には2019年5月に発売された「C5エアクロスSUV」がシトロエン初のSUVモデル、という立ち位置になる。そして第2弾がこのC3エアクロスSUVとなっている。

 室内も、エアコン吹き出し口やハンドル、シートなどにオレンジの差し色が入り、外観同様にポップな印象だ。ほかにないデザインで、派手すぎず「良いもの感」にあふれたこういうインテリアは、オーナーに「所有する喜び」を与えてくれる。

 厚みがありながらもしっかりと身体を支えるフロントシートや、前後スライド/リクライニングも可能なリアシートも、長く付き合えば付き合うほどその良さを実感するものだろう。

 スタートボタンを押しエンジンを始動、ゲート式のシフトレバーを「D」に入れて走り出す。

 1.2リッターターボエンジンは、レスポンス良くクルマを前に進ませる。110ps/205Nmというスペック数値以上に元気の良いエンジンだ。パドルシフトは設定されていないが、クセのない6速ATもその元気な走りに貢献している。

 街乗りでは、よく動く足で乗り心地はなかなかのものだ。「シャイン パッケージ」グレードには17インチのオールシーズンタイヤが装着されるが、荒い路面の場所ではパターンノイズがちょっと気になったものの、それ以外にはタイヤのネガは感じなかった。

 高速走行では、風切り音やエンジンノイズがそれなりに室内に届いてくるが、この元気の良さはクルマの性格には合っていると感じる。

 ワインディング路で頑張って走っていくと、背の高さゆえロール感はあるのだが、そこはシトロエン。ロール自体は深いが、グラッとはせずに粘りながらコーナーをクリアしていく。

 プジョーやシトロエンのSUVモデルにも用意される「グリップコントロール」がパッケージオプションで選べるのは朗報だ。

 これは路面状況に応じてトラクションを最適化する機能で、「スノーモード」「マッドモード」など5種類のモードから選べるもので、これにより、前輪駆動(FF)ながら悪路走破性能も向上し行動範囲が広がる。
 
※ ※ ※

 ポップなデザインの外観と内装、その印象と合った元気なエンジンが組み合わされたC3エアクロスSUV。所有する喜びにあふれ、豊かなカーライフをおくることができる1台として、注目のコンパクトSUVだろう。

CITROEN C3 AIRCROSS SUV
・車両価格:279万1000円
・試乗車オプション込み価格:341万3810円
・全長:4160mm
・全幅:1765mm
・全高:1630mm
・ホイールベース:2605mm
・車両重量:1310kg
・エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ
・排気量:1199cc
・駆動方式:FF
・変速機:6速AT
・最高出力:110ps/5500rpm
・最大トルク:205Nm/1750rpm
・ブレーキ前/後:Vディスク/ディスク
・タイヤ前後:205/50R17(オプション)
・WLTC燃費:14.7km/L

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みんなのコメント

1件
  • 最近、周りにシトロエンが増えているのを感じる。デザインが目立つだけに、実台数以上に多いと感じるのかもしれないけど。最初は普通ではないと感じていたけど、最近は「ありだな」ですね。同じグループのオペルが同じようだデザインで導入されるみたいだけど、やっぱ、シトロエンが選ばれるんだろうなと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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