アルガルヴェ・サーキットで2020年MotoGP最終戦ポルトガルGPが行なわれ、ミゲル・オリベイラ(テック3・KTM)がポールトゥウィンで今季2勝目。母国戦を完璧な勝利で飾った。
サーキット周辺は雲ひとつ無い青空に包まれ、気温は22度、路面温度は29度まで上昇。レース日和としては最適なコンディションで決勝を迎えた。
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なお既にライダー、チームタイトルが確定済み。スズキとドゥカティのコンストラクターズ争いはまだ決していない状態だった。
予選では母国戦のオリベイラがキャリア初のポールポジションを獲得。中上貴晶(LCRホンダ)は11番手からのスタートだ。
シグナルがブラックアウトし、今季最後のレースがスタート。そのホールショットはPPのオリベイラが決め、先行していく。
オリベイラ、フランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)、ジャック・ミラー(プラマック)と予選上位3人が順当に並んで1周目を終えたが、既に先頭のオリベイラは後続を引き離しつつあった。
オリベイラはファステストラップを更新し続ける走りで一気に後続とのギャップを拡大しにかかる。そして5周目に入る頃には2番手のモルビデリに対して2.5秒と大きなリードを築くに至った。
この頃には隊列が縦に長く伸び、上位3台が抜け出す格好。4番手から8番手あたりまでが数珠つなぎの状態となった。
4番手集団ではカル・クラッチロー(LCRホンダ)とポル・エスパルガロ(KTM)が激しい鍔迫り合い。ポジションを入れ替えながら周回を消化していくと、ひとまずはポル・エスパルガロが4番手を確保した。ただこのバトルの間にペースが劣り、3番手との差がさらに開いてしまった。
逃げるオリベイラ、2番手争いのモルビデリとミラー、さらに間を空けて4番手ポル・エスパルガロ以下の集団という構図は変わらないままレースは12周を消化し、残すは半分となった。
ここまでで只ひとり1分39秒台のタイムを記録し、コンスタントなペースで独走するオリベイラ。彼は残り10周となっても全くペースを落とすことない走りで、2番手以下との差は4秒以上となっている。
残り10周、今季の王者ジョアン・ミル(スズキ)がピットイン。マシンにトラブルがあったようでこのままリタイアとなってしまった。
レース終盤に入ると、5番手以下の集団で大きく順位が変動。クラッチローのコースオフで隊列が乱れると、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)が5番手まで浮上し、中上も6番手にまでポジションを上げた。
中上はそのままドヴィツィオーゾも追い抜き5番手に浮上。さらに前を追う姿勢を見せるが、4番手のポル・エスパルガロとは2.5秒とかなり大きな差がある状況だった。
表彰台争いでは3番手のミラーがドゥカティのパワーを生かしてホームストレートで何度もモルビデリに接近。しかし抜き切るまでは至らず、その後のインフィールドセクションで離される……といったシーンが繰り返された。
レースは残り3周。中上は自己ベストをマークする走りでポル・エスパルガロを猛追し、残り2周となった段階ではその差は約1秒にまで迫ってきた。
そしてラストラップ、先頭のオリベイラは最後までハイペースで走り切ると、先頭でチェッカー。“母国戦でポールトゥウィン”という完璧な形で2勝目を挙げた。
2位争いは最後の最後で動きが。ミラーは終盤セクションでモルビデリに並びかけ、ついにオーバーテイクに成功。残るコーナーを抑えきってミラーが2位でフィニッシュを果たしたのだ。モルビデリは3位となった。
また中上は最終的に5位でフィニッシュ。終盤のラップでは4位のポル・エスパルガロとの差を一気に縮めるなどし、最終的には0.692秒差。速さを示してシーズンを締めくくった。
なお中上のチームメイトで今季限りで現役を引くクラッチローは、一度コースオフしてしまった後ポジションを落とし13位。また来季はサバティカル(休養)となるドヴィツィオーゾは6位という結果でレースを終えた。
さらに今戦の結果、2020年のコンストラクターズタイトルはドゥカティが獲得。スズキの3冠達成は叶わなかった。
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