広いラゲッジスペースが必要なら断然ミニバンがオススメ
最大4人乗車で、遠くまで大きな荷物を積んでドライブする機会の多い家族にとって、いま選ぶべきクルマはと言うと、候補は室内空間にゆとりあるミニバンか、超人気のSUVになるのではないだろうか。どちらにするかのポイントは、アウトドアやキャンプなどの大荷物を積むか否か、そして悪路や路面コンディションの悪い道をよく走るか否かである。わかりやすいTVCMが、三菱デリカD:5。SUVに積めない荷物も積めるとアピールしている。
SUVブームに飽きた! そんな人にオススメのイケてて使えるクルマ5選
ミニバンは多人数乗車できるのが持ち味だが、フル乗車しても無理なく走れ、乗員が不満なく乗車でき、荷物をたっぷり積める……という条件になると、2列目席までの使用が無難。実際、わが家が3人+大型犬+小型犬で数泊のドライブ旅行に出掛けるとなると、大きさにかかわらずSUVでは、人や犬はともかく、全員分の荷物など積めるはずもない。キャンプなどになればさらに荷物は増えるはず。
つまり、極端に荷物が多くなく、雪道や悪路などのオールロード性能を重視するなら(あるいはペットの多頭飼いでなければ)、SUVのほうがサイズ、価格など、選択肢も多く、選びやすく適役ということになる。
だが、よりラゲッジスペースの大きさが必要というなら、3列目席を畳んだ拡大ラゲッジスペースが有効。何しろ、SUVに比べてラゲッジフロアが低く、たとえばラゲッジフロアの地上高はトヨタならRAV4が695mm、ヴォクシー&ノアが500mm、三菱ならアウトランダーが720mm、デリカD:5が620mmとかなり違い、重い荷物の出し入れは、基本的にミニバンのほうがラクラク。
さらにラゲッジ部分の天井高にしても、ボックス型ミニバンであればより高く、大きな荷物を積みやすいことになる。自転車に乗っていった子どもを迎えに行き、自転車を積むようなシーンでもミニバンは活躍する。
具体的には、4名乗車(ミニバンは2列目席まで乗車)の場合のラゲッジ容量は、トヨタRAV4で580リットル(ラゲッジボード下位置)に対して、ヴォクシー&ノアの3列目格納状態の容量は約850リットルにも達するのだから、積載性は別格ということになる。
SUVもミニバンも選びきれない……なら両得モデルが1台だけある
とはいえ、ミニバンかSUVかで悩んでいるということは、走破性にもこだわりがあるはず。ミニバンにも4WD車はあるにはあるが、基本的には生活四駆で、最低地上高も乗用車と変わらない。4名乗車+大荷物はOKとしても、オールラウンダーにはなりにくいというわけだ。
でも、大きな荷物を余裕で積めて、悪路走破性もばっちりというミニバンが、ボクの知る限り、この世に1台だけある。そう、「ミニバンの皮をかぶった本格SUV」と言っていい、デリカD:5である。基本部分はアウトランダーであり、悪路走破性は新型でも世界のミニバンのなかでピカイチ。過酷なダカールラリーのサポートカーをこなしているぐらいの実力なのである。
その新型は社内外で賛否が分れるほどの強面だが、オンロード、オフロードを問わない乗り心地の良さ、操縦安定性の高さの進化はハンパじゃなく、居住性、荷物の積載性を含め、ファミリーユーザーにもふさわしい仕上がりだ。
4人家族で、どうしても新型デリカD:5の「顔」が苦手だ! と言うなら、純粋なミニバンかSUVかの選択になるのだが、最初に述べたように荷物の大きさ(あるいはペットの有無)で決めればいい。
どうしてもSUVで、荷物もいっぱい積みたいなら、ラゲッジ容量でクラストップレベルのトヨタRAV4、ホンダCR-V、スバル・アウトバック、トヨタ・ハリアーなどを選ぶといいだろう。
ちなみにミニバンの3列目席格納状態でのラゲッジ奥行きがたっぷりしているのは、トヨタ・アルファード&ヴェルファイアに尽きる。3列目席格納状態の拡大ラゲッジスペースの奥行きは、2列目席のシートスライド位置によって、1260~1320mmに達するのである。Mクラスボックス型ミニバンでは、ホンダ・ステップワゴン(1180~1550mm)に余裕がある。もちろん、ミニバン派、SUV派のどちらにも向く三菱デリカD:5も、大容量空間が出現する。
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