2021年のMotoGP第5戦フランスGPの予選が行なわれ、ヤマハのファビオ・クアルタラロが予選を制してポールポジションを獲得した。
予選Q1は直前のFP4終盤から振り始めた雨によってウエットコンディションで開始。ライダーはレインタイヤでアタックを開始することになった。
■MotoGPフランスGP、ホンダ勢の優勝候補は“ゼロ”。マルク・マルケスは初日終えて厳しい見方
ただQ1序盤の段階で既に雨は止んでおり、上空にも晴れ間も。しかし路面が乾くまでは至っていないため、レインタイヤでのアタックは続行された。
序盤はスズキのジョアン・ミルとアレックス・リンスの二人がタイムシート上部に並んで、セッションは折返りしとなった。
徐々に路面が乾く難しい状況の中、セッション後半にアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)がトップへ浮上。しかし最後までアタック合戦が続き、タイムシートは次々と入れ替わっていった。
最終的にはロレンソ・サヴァドーリ(アプリリア)が1分42秒550のトップタイムをマークし、自身初のQ2進出。2番手にはルカ・マリーニ(エスポンソラマ)が入り、Q2に駒を進めた。
ポールポジションを決するQ2が開始されると、ライダーたちはレインタイヤでコースイン。唯一ペトロナス・ヤマハSRTのふたりがスリックタイヤでコースへ出た。
彼らの判断に続くように、レインタイヤで出たライダーはタイムを記録する前にピットに戻り、スリックタイヤでのアタックに切り替えていった。
乾ききっていない難しい路面状況の中でのアタックとなったが、タイムは一気に上がっていった。ジャック・ミラー(ドゥカティ)が1分34秒台のタイムでひとまずセッション残り半分を切った段階でのトップに立った。
そこからは計測ごとに各ライダーが自己ベストタイムを更新する展開。目まぐるしくタイムシートの並びが入れ変わった。
残り3分を切った終盤を迎えた時、トップにはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)、中上貴晶(LCRホンダ)が2番手、更にポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ)が3番手とホンダ勢がトップ3を独占した。
更に残り40秒ほどとなった頃、コースの一部で再び降雨が。これで路面状況が再び悪化し、ホンダ勢によるフロントロウ独占かとも思われた。
しかし“それで諦めるライダーはいない”とばかりに各車アタック続行。クアルタラロがラストアタックで1分32秒600を叩き出し、トップへ浮上。母国戦で見事ポールポジションを獲得した。
2番手は0.081秒の僅差のタイムをマークした、チームメイトのビニャーレス。3番手にはミックスコンディションでこれまでも速さを見せてきたミラーが続いた。
そしてLCRホンダの中上貴晶は、最終的に7番手。フロントロウ獲得はならなかった。
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