もくじ
どんなクルマ?
ー 全33種のラインナップ
ー 2.0ℓインジニウムディーゼル試乗
「試乗ヴェラールR-ダイナミクHSE(ディーゼル)」すべての画像をみる
どんな感じ?
ー ラグジュアリーな走り 燃費14.4km/ℓ
ー 6種の走行モード 4WDは洗練
「買い」か?
ー 美しさで選ぶディーゼルSUV
ー レンジローバー・ヴェラールR-ダイナミックHSE(ディーゼル)のスペック
どんなクルマ?
全33種のラインナップ
ヴェラールは、レンジローバーのラインナップにおいては、スポーツとイヴォークの中間を担うモデルだ。日本仕様のラインナップは、まずエクステリアのディテールによって、「ヴェラール」と「ヴェラールR-ダイナミック」を設定。それぞれで3タイプのガソリンエンジンと、今回試乗したディーゼルエンジン搭載車の選択を可能とするほか、スタンダードモデルに加えて、「S」、「SE」、「HSE」の装備レベルが用意される。選択肢はトータルで32タイプ。さらに日本デビューから1年間のみ販売される、「R-ダイナミック」、「3ℓV型6気筒スーパーチャージドガソリンエンジン」、「HSE」という仕様に特別装備を採用した「ファーストエディション」が用意されているから、現段階では実に33タイプがラインナップされている計算になる。オプション装備の選択を含めれば、そのバリエーションはまさに無限大といえる。
このワイドなバリエーションから、どのモデルを選択しても、まず感動させられるのは、エクステリアとインテリアのデザインだ。ヴェラールがスポーツとイヴォークの間を担うモデルであることは最初に触れたが、なるほどエクステリアデザインには、その両方のエッセンスが採り入れられ、さらに「リダクショニズム」、すなわち無駄な加飾を省きシンプルなデザインを実現するというコンセプトのもと、あたかもひとつの固体から削り出したかのような、彫刻的な美しさを持つボディが実現している。
2.0ℓインジニウムディーゼル試乗
インテリアも同様に、このリダクショニズムのコンセプトを反映させたデザインといえるのだろう。シンプルな直線で構成されるダッシュボードや、ハードスイッチを少なく、操作系はタッチパネルに集約したことで、美しく、そしてもちろん居心地の良い空間が演出された。ちなみに試乗車の「HSE」には、20ウエイの電動フロントシートを始め、トップグレードに相応しいラグジュアリーな装備が満載。その雰囲気は明らかに高級サルーンのそれだ。
搭載される1999ccの直列4気筒ターボチャージド・ディーゼルエンジンは、180psの最高出力と43.8kg-mの最大トルクを発揮するもの。最高出力では250psと300psという、2タイプのチューニングが用意される1999cc直列4気筒ガソリンエンジンには及ばないものの、最大トルクでは3kg-m以上のアドバンテージがある。組み合わせられるミッションは8速ATで、駆動方式は通常時には50:50、ここから走行状況によっては、前後それぞれに最大100%までの駆動力を配分できる4WDとなる。
どんな感じ?
ラグジュアリーな走り 燃費14.4km/ℓ
注目のディーゼルエンジンは、アイドリング時にはわずかなノイズとバイブレーションをキャビンに伝えるものの、そのレベルは感動的なまでに小さい。その印象はドライブ中にも大きく変わることはなく、したがって走行中のキャビンは、常にラグジュアリーな感覚に包まれる。
前で触れたとおり、ヴェラールは確かにワイドなラインナップを持つモデルだが、これならばJC08モードで14.4km/ℓという燃費に象徴されるランニングコストを考え合わせれば、ディーゼルをチョイスしない理由はないだろう。実際の加速データは、ガソリンの250ps仕様が0-100km/h加速で6.7秒とされるのに対して、このディーゼルでは8.9秒という数字になるが、試乗中には加速の鈍さを感じるような場面はほとんどなかったし、市街地においても、そして高速道路においても、その流れを完全にリードできる余裕が感じられた。
ヴェラールの走りをラグジュアリーなものにしてくれるもうひとつの理由は、もちろんボディとシャシーのエンジニアリングにある。ホワイトボディの82%にアルミニウム素材を使用することで、軽量性とともに高剛性を実現。フロントがダブルウイッシュボーン、リアがインテグラルリンクというデザインになるサスペンションは、ディーゼルモデルでは残念ながらオプションでもエアサスペンションを装備することはできないが、乗り心地には十分なフラット感を感じるし、またオンロードでの動きにはサルーン並みの安定感がある。
6種の走行モード 4WDは洗練
センターコンソールのダイヤルスイッチで走行モードを選択するテレインレスポンスには、「オンロード」、「草/砂利/雪」、「泥/轍」、「砂地」、「エコ」、「ダイナミック」という6つのモードが用意されているが、さらに「テレインレスポンス2オート」を選択すると、ドライバーはそのチョイスをする必要もなくなる。走行状況をモニターして、システムの側が自動的に最適なモードへと移行してくれるからだ。
今回の試乗ルートは、東京都内のオンロードに限られていたため、ほとんどの時間はオンロード、エコ、そしてダイナミックのモードでドライブすることになった。HSEでは前後のタイヤは20インチ径となるが、これもまたコーナリングに軽快さを生み出す大きな理由だ。前後左右のトルクを常に最適に調節してくれる、インテリジェント・ドライブライン・ダイナミクス=IDDを備えた4WDシステムの機能も素晴らしい。その制御は実に自然で、もちろん違和感を覚えることなどは皆無だった。
あとはレンジローバー自慢のオフロード性能を試すことができればと思ったのだが、残念ながら今回はそのようなステージには恵まれなかった。もちろんこのヴェラールには、例のテレインレスポンスのほかにも、オールテレインプログレスコントロールやヒルディセンドコントロールのような、安全なオフロード走行をサポートするためのさまざまな機能が満載されている。
「買い」か?
美しさで選ぶディーゼルSUV
東京の街をドライブしていると、ときおりショーウインドウのガラスに映るヴェラールの姿を目にして、その美しさを再確認させられる。それこそが、ヴェラールのカスタマーが最も大きな喜びを感じる瞬間なのではないか。このようなモデルは、SUVの中ではもちろん珍しい。参考までに今回試乗したモデル、ディーゼルエンジンを搭載する、R-ダイナミックのHSEという仕様の価格は消費税込みで1053万円。価格に対する満足度は十分に高いといえそうだ。
レンジローバー・ヴェラールR-ダイナミックHSE(ディーゼル)のスペック
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