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F1チームが頭を悩ませるスペアパーツの問題。市街地スプリントのリスクと、予算制限がせめぎ合う

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F1チームが頭を悩ませるスペアパーツの問題。市街地スプリントのリスクと、予算制限がせめぎ合う

 今季のF1アゼルバイジャンGPは、ストリートサーキットで初めてのスプリント開催となるが、各チームはスペアパーツの負担を懸念しているようだ。

 アゼルバイジャンGPはただでさえリスクが高いコースだが、スプリントレース実施によってマシンがダメージを負うリスクが大きくなる。また、今季のスプリントレースは決勝とは独立したイベントとして開催されることが決まったため、事故が起きる可能性がより高くなる。

■F1が『スプリントシュートアウト』を発表。スプリントレースのグリッド決める新セッションの誕生で、決勝レースから“独立”

 さらには翌週はマイアミGPが控えている。そのため、チームは9日間で3つのストリートレースに挑まなければならず、新しいパーツが必要な場合、それをフロリダに届ける時間も限られている。

 アストンマーチンのチーム代表であるマイク・クラックは、motorsport.comの取材に対し「バクーでのスプリントは、大きなダメージがあった場合に修復する時間がないため、緊張する」と述べた。

「スプリントの直後にはカバーがかけられてしまう。大きなダメージを受けたマシンを修復するための時間が朝に3、4時間しかないんだ」

「だからハイリスクだ。だがバクーはオーバーテイクがそれほど難しくない。だがコーナーでは当然高いリスクがある。素晴らしいショーになるだろう」

 マクラーレンのチーム代表であるアンドレア・ステラは、ダメージが懸念材料であることを認めた。

「そうだね、我々はナーバスだ」

「同時に、スプリントレースを通じてスペクタクルを増やすことにも賛成している。どうにかして、適応しなければならない。FIAやF1との対話も始まっている」

「つまり、これは協力的なプロセスなのだ。最終的にはスペクタクルと、チームのスペアパーツ管理や予算制限の中でのコスト管理の最適なポイントを見つけなければならないだろう」

 ストリートコースでのレースに向けて、チームは十分なスペアパーツを用意する必要があるが、シーズンも序盤であり今季マシンの開発もまだ盛んに行なわれている。すぐにアップデートされるかもしれないスペックのパーツを作りすぎてしまうリスクもあるのだ。

 アルファタウリのテクニカルディレクターであるジョディ・エギントンは、次のように述べている。

「予算の上限が決まっている以上、それは常に頭をよぎる」

「最も避けたいのは、使っていないパーツが棚に置いたままになってしまうことだ。作ったパーツから利益を得ることなく、アップデートでそれが陳腐化してしまうリスクがあるんだ」

「以前はモナコで、何が起こるか分からないから、常に十分なパーツを用意しておこうと思ったのと同じだ。リスクとリターンがあるんだ」

「我々はいつも通りのアプローチで、現状を把握する。しかし、特に非常に強力な開発プログラムを持っている場合、部品を過剰に作る余裕はないだろう」

「我々はフロアに関するプログラムを非常に慎重に管理する必要がある。フロアの開発計画は強力だからだ。だから不要な在庫を抱えたままにしておくことはできない」

「しかし同時に、アップデートに失敗した場合、ロールバックして十分な在庫を確保できるようにしておきたいんだ」

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