2024年2月
■2024年2月
三菱自動車は、新型1トンピックアップトラック「トライトン」を2023年12月21日に発表、2024年2月15日に発売する。同車の日本導入は12年ぶりとなる。
新型「トライトン」は、1978年に発売された「フォルテ」をルーツとする1トンピックアップトラックだ。「Power for Adventure」をコンセプトに、内外装デザインからシャシー、ラダーフレーム、エンジンなどを一新し、2023年7月に生産工場のあるタイで販売が開始されている。今回日本に導入されるのは、ダブルキャブボディの4WDモデルで、マリンスポーツやウインタースポーツ、キャンプといったアウトドアアクティビティに最適なモデルと謳う。ボディサイズは上級グレードの「GSR」が全長5360mm×全幅1930mm×全高1815mm。エントリーグレードの「GLS」が同5320mm×1865mm×1795mm。ホイールベースはいずれも3130mm。
SUV並みの快適性とピックアップトラックに求められる堅牢性、実用性を兼ね備えた2列シートのダブルキャブボディで、ラダーフレーム、サスペンションなど主要コンポーネントを三菱自動車独自で新開発。ラダーフレームは従来型から大幅に剛性を高めながら、ハイテン鋼の採用比率を大幅に高めて重量増を最小限に抑制したという。これにより、走行性能や乗り心地の向上をはじめ、積載時の耐久性、衝突時のエネルギー分散性もアップするなど堅牢性を高たという。ボディはラダーフレームと同様に超ハイテン鋼を採用するなど軽量化を図り、衝突時のエネルギー吸収とキャビンの変形抑制を両立させた衝突安全強化ボディ「RISE」を採用している。
サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン式、リアには強度を確保しながら軽量化したリーフスプリング式を装備。4WDシステムは、パジェロゆずりのSS4-IIシステムを採用て、後輪駆動の「2H」、フルタイム4WDの「4H」、センターディファレンシャル直結の「4HLc」、同ローギアの「4LLc」の4種類が選択できる。また、それぞれの4WDモードに対応する7つのドライブモードを搭載している。さらにすべての4WDモードに共通する「NORMAL」モードをはじめ、2Hには経済性を重視した「ECO」、4Hに「GRAVEL(未舗装路)」と「SNOW(氷雪路)」、4HLcにトラクション性能を引き出す「MUD(泥濘)」と「SAND(砂地)」、4LLcには「ROCK(岩場)」などのドライブモードが用意される。
加えて、コーナー内側の前輪に弱くブレーキをかける事で旋回性を向上させるアクティブヨーコントロール[AYC]を新たに採用。空転している車輪にブレーキをかけて路面をグリップしている車輪に駆動トルクを分配し、滑りやすい路面での安全性が向上するとともにスポーティな運転を楽しむことができるアクティブLSD(ブレーキ制御タイプ)も備えている。その他、ヒルディセントコントロール [HDCやヒルスタートアシスト[HSA]などを採用した。
エクステリアでは、フロントデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を、力強く立体的なフロントグリルやフェンダーから繋がる力強い造形、それを強調するプロテクターでピックアップトラックに最適化。水平基調のボディサイドは、ドアの厚みを演出する張りのある大きな面で構成しながら、シャープに張り出したフェンダー造形とのコントラストで引き締めている。リアは十分な荷台サイズを確保しながら、サイドから続く張りのある面を後端まで回すとともに、両端にT字型のテールランプをあしらっている。
インテリアは、走行時の車体姿勢の変化をつかみやすい水平基調で力強い造形の「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル アクシス)」コンセプトを進化させたインストルメントパネルを採用。またプロフェッショナルユースを意識した乗員を保護するためのソフトパットを要所に施して、実用性を確保しながら幾何学的な造形とメタリックを多用した。さらにモニターやメーター、メタリックとブラックでコントラストをつけたスイッチ類は視認性にこだわるとともに、ステアリングホイールやグリップ、ドアハンドル類は握り心地や逞しさを追求するなど「MITSUBISHI TOUCH(三菱タッチ)」という考え方に基づいてデザインされている。
パワートレーンは、いずれも最高出力154kW(204PS)、470Nmを発生する新開発の4N16型クリーンディーゼルエンジンに、6速スポーツモードATとスーパーセレクト4WD-IIを組み合わせている。