キャデラックの車で、ブロアムという車種がありますが、フリートウッドブロアムといっしょですか??? あとビッグブロアムというのわ大きさがちがうのですか??? またちがうのであればどこがちが

Question

うのかおしえてください。

Answer 1

そもそもブロアムってのは車そのものの名前じゃなく、装備の豪華さを示すグレード名なんです。例えば"デラックス"みたいな。だから、キャデラック以外の車にも普通に使われます。

GMは80年代にフルサイズ(いちばん大きいサイズのセダン/クーペ/ワゴン)をFF車に世代交代しました。キャデラックも例外ではなくボディの小さいFF車になったのですが(基本バージョンのデ・ヴィル、豪華なフリートウッド、もっとも豪華なフリートウッド・ブロアムの三本立て)、車体を切って伸ばしたリムジンを作るのには従来のFR車でないとだめだと、リムジンを作る業者から要望があったんです。他のブランドでもキャンピング用のトレーラーを引っ張るのにFR車が必要だとかいろんな事情があって、結局新しいFF車と古いままのFR車(通称ビッグブロアム。メーカーがそう呼んでいるわけではない)の二本立てで行くことになったんです。

ただ、他のブランドはFFとFRで名前やボディタイプを明確に分けられたんだけど、キャデラックはブランドがブランドなので安易に名前を変えるわけには行かず、リムジン用なのでクーペやワゴンを用意するわけにも行かない。結局フリートウッド(・ブロアム)という車が二種類ある状況になったわけ。もっとも普通のお客さんはFF版を選んで、ビッグブロアムは一部の限られた人があえて選ぶ感じでした。トヨタで言うレクサスLSとセンチュリーみたいな関係と言えば、わかりやすいでしょうか。

ちなみに、キャデラックはFFのフリートウッドにも、ボディを伸ばしたモデルやリムジンを用意していました。それぞれ60(シックスティ)スペシャルや75(セブンティ・ファイブ)リムジンといったキャデラックにとって伝統ある名前を付けたんですが、まったくヒットしなかったですね。技術的には問題なくても、リムジン業者の意識が変わるには時間がかかったわけ。名前の面でも混乱が絶えなかったようで、結局90年代前半にどちらも新しいモデルになった時に、FFのキャデラックの豪華版はコンコースという新しい名前になり、フリートウッドはFRのモデルにのみ使われたのでした。