実際にドイツに住んでいる、もしくは住んでいたことのある方、またはドイツの車事情に詳しい方にのみお聞きします。

Question

ドイツにおいてBMW 3シリーズを買う人は、3シリーズ自体に魅力を感じて、3シリーズが欲しいと思って買うのですか？それとも、本当なら5シリーズが欲しいけど、金銭的な面から妥協案として3シリーズを買うだけであって、もしもっとお金があるなら5シリーズを買っているというような感じなのですか？もちろんどちらのパターンもあるとは思いますが、どちらかと言えばどちらが主流ですか？

Answer 1

yonaoshiya3939okokさまには申し訳ないのですが、実際にドイツ人（数名）と友達になるとかなりお答えと違うようです

●ドイツ人の感覚
日本人以上に「クルマ」への関心が強く、3シリーズ、5シリーズ、7シリーズの差は日本人がいだくブランド差以上に大きいです。自分のスタイルにあわせて、好きなものを買うのではなく、会社の友達や近所より少しでも高付加価値のクルマにしようとします。

たとえばレクサスはドイツで苦戦しています。しかしレクサスを選ぶ人にその理由を尋ねると、3シリーズでは友達と同じになる。少しでも他人と違うものを選ぶというのが理由でした。

●物価
日本人の社会の中で暮らしていると、豆腐や納豆などの食費が高いので、日本と同じ物価感覚になります。しかしドイツでは、ドイツ人の食べるものを買うようにすると、物価は日本の1/2から1/3です。このためついついドイツ人は食べ過ぎてしまうのです。またドイツ人はおいしくて安いレストランをよく知っており、週に二三回は行く機会があり、家族や友人で3時間くらい過ごします。この時の食費も日本の1/2くらいです。これはひとつのお皿にある量が多いためもあります。

●アパート
アパートなどを借りるとき、日本人の感覚では新しい物件は高い、古い物件は安いという意識があります。これは欧州では通じません。欧州では、地震が少ない、あるいはほとんど無いため、住宅は古いのが当然です。地区や住居には歴史によるブランドがあり、建築後の経過年より、この価値を高く評価します。

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●ドイツの消費負担
一般に下記のような消費が必要です。

・毎日，必要なもの … 食料品など
・一生に一，二度，必要なもの … 住宅など
・一生に数度必要なもの … 自動車など

このうち「食料品」などの毎日の負担は，非常に安く，暮らしやすい状況です。これには冬季，食料品が少なくなるという伝統から，食材を保存できるものに加工しておくという文化もあります。

次に「住宅」ですが，これも都市内のマンションを除けば，基本的にあまりお金がかかりません。地震がほとんどないため，人によっては，10年くらい掛けて自分で作る人もいます。また作ってからも自分で修繕したり，改築・改造をするのが一般的です。

このため「自動車」のような「耐久消費財」にはお金をかけられる状況があります。

●休日の過ごし方
日本では，土日は，ゴルフや買い物ということになりますが，ドイツでは，家族で出かけて，自然の中で過ごすのが一般的です。このためキャンピングカーを引っ張っていく（トーイング）能力がクルマに求められます。キャンピングカーがない人は，ワゴンタイプを選択します。

●カンパニーカー
例えばBMWの7シリーズにも，クリーン・ディーゼル車があります。もちろん個人で購入される方もいますが，部長・課長クラスの人に会社がクルマを与える，つまりカンパニーカーとしての需要もあります。

●ブランド
ルイ・ヴィトンなどの高級ブランド品はありますが，ほとんど人は関心がありません。日本では，高級ブランド品を多くの人が購入するため，同じ「モノグラム」のデザインでも違和感がありません。しかし欧州では，同じものをもつことをたいへん嫌がります。
このため高級ブランド品は，本当にセレブの人だけがもつものとなっています。

●ドイツのクルマ消費事情
このような事情から，ドイツでは，お金をかけてクルマを選べる状況です。もし金銭的に5シリーズが買えるなら，5シリーズを購入するのが一般的です。ちなみにドイツのプレミアムカーの順位は次のようになっています。

（高級） BMW ＞ ダイムラー（最近，少し復活していますが） >> アウディ >>> VW > オペル，ドイツフォード，フランス車

これは定量的な順位になっており，たとえば同じような仕様では，BMWとアウディでは，4000ユーロくらい，差があります。

簡単ですが，ご参考になれば幸いです。

Answer 2

5が上で3が下、というのは日本的発想です。ドイツでは、車に限らず自分に合ったもの、多すぎもせず少なすぎもせず、ちょうど合ったものを買うのが主流派です。たとえば、子供が3人いる家族なら、少し無理をしてでも５を買うかもしれませんが、いくらお金があっても独身が５を買うことはまれだと思います。もしM3のパワーでも飽き足らず、もっとハイパワーを求めるなら、５ではなく、ほかの車種にすると思います。たとえばポルシェとか。

ドイツも日本と同じで、みんな経済的に余裕があるわけではありません。失業者も多いです。まず税金がすごく高いです。所得税も消費税（付加価値税）も。食べ物も家も、日本の感覚と変わらないくらいの価格です（収入に対する相対的な価格）。安いのはビールとワインくらいです。一軒家など買うと、サラリーマンは日本と同じような長期ローンです。賃貸にしても日本の感覚とあまり変わりません。築40年のアパートでも、新築とほとんど変わらない家賃です。光熱費もしかり、保険もしかり、車も。教育費だけは安いかな。