VWが4台目のSUV・T-Rocを発表。デザイン重視の世界戦略車は若者向け?
掲載 更新 carview! 文:竹花 寿実/写真:Kimura Office
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全長4234mm、全幅1819mm、全高1573mmのT-Rocは、ティグアンより252mm短く、20mmスリムで、59mm背が低い。2603mmのホイールベースもティグアンより78mm短い。プロポーション的には、ティグアンよりもゴルフをアップライトにした感じである。まさにクロスオーバーなのだ。ホイールベースは、ゴルフと比べても24mm短いが、よりアップライトで高効率なパッケージングとしたことで、リアシートも特に狭くはない。またラゲッジもクラストップとなる5人乗車時で445リッターを確保。60:40分割の後席バックレストを倒せば最大1290Lに拡大し、優れた実用性を実現している。
搭載エンジンは、ガソリン3種類、ディーゼル3種類の計6種類となる。ガソリンは、85kW(115PS)と200Nmを発揮する1.0TSIと、110kW(150PS)と250Nmを発揮する1.5TSI、そして140kW(190PS)と320Nmを発揮する2.0TSIとなる。トランスミッションは1.0TSIは6速MTのみで、1.5TSIは6速MTと7速DSGが用意され、2.0TSIは7速DSGが標準で組み合わされる。駆動方式は1.0TSIが前輪駆動のみで、1.5TSIは前輪駆動と4WDの4MOTION(7速DSG車のみ)が用意され、2.0TSIは4MOTIONが標準となる。
ディーゼルは、85kW(115PS)と250Nmを発揮する1.6TDIと、110kW(150PS)と340Nmを発揮する2.0TDI、そして140kW(190PS)と400Nmを絞り出す2.0TDIとなる。1.6TDIは6速MTの前輪駆動のみで、110kW(150PS)仕様の2.0TDIは6速MTと7速DSGそれぞれに前輪駆動と4MOTIONを設定。140kW(190PS)仕様の2.0TDIは7速DSGの4MOTIONが標準となっている。
先進安全装備の類いは、ゴルフやティグアンと同様に充実した内容となっている。シティ・エマージェンシー・ブレーキ付きフロントアシストとレーンアシストは全車に標準装備だ。コネクティビティも最新世代のものを搭載し、スマートフォンの非接触充電にも対応している。
コンパクトSUVのトレンドを盛り込んだT-Rocは、主にヨーロッパと中国を含むアジア市場で販売される予定だが、ありきたりのコンパクトカーや、もはや当たり前の存在となった既存のSUVでは物足りない、感度の高い若者にアピールしそうである。ヨーロッパでの価格も2万390ユーロ(約270万円)からと比較的手頃だ。ちなみに日本への導入は現在前向きに検討中とのことである。
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