ベンツSクラスの新顔 S400ハイブリッド試乗
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:メルセデス・ベンツ日本
掲載 更新 carview! 文:清水 和夫/写真:メルセデス・ベンツ日本
まずはピストンエンジンを主役としたピストン種族のロードマップから説明すると、究極のエンジンは「ディゾット」であるとメルセデスは考えている。「ディゾット」とはメルセデスが作った造語なので、他の自動車メーカーには通じない。このエンジンの正体はオットー・サイクル(ガソリンエンジンのこと)とディーゼル・サイクルの優れた特性を併せ持った理想のエンジンなのだ。まだ研究段階ではあるが2007年のフランクフルトや東京モーターショーでコンセプトカー「F700」として展示されていた。
このエンジンはガソリンの1.8リッター直噴ターボであるが、比較的低い負荷領域では燃料がディーゼルのように自己着火するというもの。同時多発点火するので、一瞬に完全燃焼されるので極めてクリーン。ターボ過給で大きなトルクを発生するが負荷変動に弱い。そこでハイブリッドの登場である。ガソリン車からガソリン・ハイブリッド車へ、ディーゼル車からディーゼル・ハイブリッド車へとメルセデスはピストン種族を進化させるが、その究極はガソリンとディーゼルが一体となった「ディゾット」(ハイブリッド付き)へと進化するわけだ。このロードマップは実現性が高いだろう。
一方、電気駆動を主体としたEVやプラグインハイブリッドの戦略はどう考えているのだろうか。メルセデスはこのS400ハイブリッドを今年の秋には国内にも導入するが、2010年までにガソリン車とディーゼル車のハイブリッドを実現し、同時にプラグイン・ハイブリッドや電気自動車の開発も進めている。
そこで気になるのが、メルセデスの電気自動車の戦略だ。具体的にはBクラスベースで開発する電気自動車「E-CELL」と従来から開発を続けている水素燃料電池車「F-CELL」が究極の姿だ。この「F-CELL」に搭載される燃料電池本体を小さなエンジンと置き換えることで「レンジ・エクステンダー型ハイブリッド」が出来上がる。これをメルセデスは「E-CELL PLUS」と呼び、当面の主力と考えている。
同じ電気モーターとピストンエンジンを持つハイブリッドでも、 従来のハイブリッドの延長線にあるピストン種族のプラグイン型ハイブリッドと電気種族のプラグイン・ハイブリッド、つまりレンジエクステンダー型ハイブリッドとは、別個に分類するべきである。 このようにハイブリッドの多様化が当面の大きな変化なのである。
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