第3世代のパンダ登場 チンクとどっちを選ぶ?
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:吉田 匠/写真:中野 英幸
したがって、チンクエチェントと新型パンダの最も大きな相違点は、互いのボディサイズとそのスタイリングによってもたらされる、居住空間とラゲッジスペースにあるといえる。まず3ドアと5ドアの違いがリアシートへのアクセスの容易さを決定的にしているのに加えて、後席のスペース自体も当然パンダの方が広い。
先代より少し拡大されたとはいえ、パンダIIIの全長は3655mmだからそれほど余裕があるわけではないが、室内長はパンダIIより20mm延長されて、身長171cmの僕がポジションを決めた運転席の後ろに僕がきちんとした姿勢で座っても、かろうじて膝が前席のバックレストに触れないだけの空間は確保されている。チンクエチェントではそうはいかないのは、いうまでもないだろう。室内幅もパンダIIより前席で26mm、後席で5mm拡大され、5人乗り状態でのラゲッジスペースもIIの10リッター増しの225リッターになっている。
新型パンダの運転席に収まると、チンクエチェントもそうだが、高めの着座位置に決まる。今どきのクルマらしくピラー類は太いし、Aピラーはかなり寝ているが、視界はまずまず良好。運転姿勢は、アップライトなスタイルを好むドライバーには問題ないはずだが、僕のようにバックレストを寝かせて座る人間には、ペダルに脚を合わせると手が少し遠くなる傾向がある。ステアリングがチルトだけでなく前後調節も出来るといいのに、と思う。
ダッシュボードをはじめとするインテリアのデザインも一新され、角の丸い四角をモチーフとするメーター類やスイッチボード、あるいはシート表皮のパターンなどが目につく。見方によっては全体にややデザイン過剰といえなくもないが、室内のクォリティ感がパンダIIより確実に上がっているのは間違いのないところだろう。初代の棚をイメージしたというダッシュ左側の物入れなどは、パンダらしく使えるデザインかもしれない。
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