現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 長期テスト ホンダ・シビック(最終回) 往年のホンダらしい1台

ここから本文です

長期テスト ホンダ・シビック(最終回) 往年のホンダらしい1台

掲載 更新
長期テスト ホンダ・シビック(最終回) 往年のホンダらしい1台

もくじ

ー 積算8568km 独特だが徐々に慣れるスタイリング
ー 物足りないエンジンや燃費
ー 往年のホンダらしい 一押しモデル
ー 気に入っている点/気に入らない点
ー テストデータ

長期テスト ホンダ・シビック(6) 高い積載性を評価、燃費はイマイチ

積算8568km 独特だが徐々に慣れるスタイリング

ホンダは欧州の強豪に負けない、信頼性の高いファミリーハッチを作り上げることができたのだろうか。

古いモータースポーツの格言に次のようなものがある。「計測しなければわからない改善は、改善ではない」これは今回テストしたシビックにも当てはまった。一度乗れば、ほとんどあらゆる点で進化を果たしていることがわかったのだ。

しかし、当初多くのひとにとって最も興味を引いたのは、その派手派手しいスタイリングだったようだ。はじめはわたしも醜いと思い、特に夜近づくことができないほどだった。しかし、時がたつにつれて愛が芽生え始めたのだ。

この赤いボディと黒いアロイホイールは抜群の組み合わせで、129ps、1.0ℓ3気筒エンジンを搭載する中間グレードのSRだったにもかかわらず、タイプRかと聞かれることもしばしばだった。若いひとびとほどこのスタイリングを好ましく思っているようで、ホンダにとっても喜ばしいことだろう。

物足りないエンジンや燃費

しかし、ほかの格言にはこのようなものもある。「排気量に代わるものはなく、嫌う者もいない」この点では、このシビックは物足りない部分もある。

われわれはラインナップの中で1.0ℓがこそがベストだと判断し、ペーパー上のスペックも申し分なかった。しかし実際に乗ってみると、珍しいほどリニアな出力特性とレッドラインの低さ(5500rpm)が仇となり、少々パワー不足を感じざるを得なかった。

燃費にもときおり懸念材料のひとつとなった。最終平均燃費は16.0km/ℓで、優秀ではあるものの特筆すべきレベルではない。もっと良いと思っていた。エンジンは独特の鼓動を奏でるが、気になったのはほとんどの場合ロードノイズだった。シビックの扁平タイヤは見た目こそ良いが、幅広くノイズを立てやすい。特に高速道路で目立った。

悪口はここらでやめておこう。われわれはこのクルマを愛していたが、まるでともにした時間が楽しくなかったように聞こえるからだ。8500kmを走ったが、一度空気圧の警告灯が点灯したことを除けば終始問題はなく、不安になるような場面もなかったからだ。

往年のホンダらしい 一押しモデル

このクルマのハンドルを握った者が皆、降りると感想を熱く語っていたのは印象的だった。まず乗り込むと着座位置が低く、スイッチ類のロジカルなレイアウトが好印象。ギアレバーはしっくりくる設計で、なめらかなシフトフィーリングは美点だ。

何より良かったのはステアリングだ。理想的な重さで、操作すると喜びがあふれてくる。4人乗りのファミリーカーとして室内空間は十分以上だった。トランクルームも広く、フロアの機能は極めて優秀だった。

インフォテインメントシステムには多少難があり、リアウインドウを横切るバーのせいで視認性もいまいちだ。しかし、SRグレードならリアビューカメラがついているので、そこまで気にならなかったことも付け加えておこう。

このクルマは半ばスポーツカーのような、往年のホンダを思い出させる。細かいところまで作り込まれ、強固なのだ。振り返れば、ホンダの小型バイクは驚くほどスポーティなマシンを軽くチューニングしたような出来で、このクルマからも同じような印象を受けた。まるでデチューンされたタイプRのようだ。

ということで、進化度合いは測るまい。このシビックはすばらしい一押しのクルマだ。もう一度乗りたいかって?もちろんだ。

気に入っている点/気に入らない点

気に入っている点

ステアリング可変レシオ機構はタイプRほどよくはないが、近い仕上がりだ。精密でクイック、重さも好ましい。

気に入らない点

インフォテインメントシステム時代遅れで、わかりづらいグラフィック。混乱を引き起こすような直感的でないメニュー。タッチスクリーンの反応すら悪い。

テストデータ

テスト開始時積算距離:1004km
テスト終了時積算距離:8568km

価格

新車価格:2万340ポンド(314万円)
現行価格:2万340ポンド(314万円)
テスト車両価格:2万340ポンド(314万円)
ディーラー評価額:1万6496ポンド(238万円)
個人評価額:1万6496ポンド(238万円)
市場流通価格:1万6062ポンド(232万円)

オプション装備

なし

燃費&航続距離

カタログ燃費:23.6km/ℓ
タンク容量:46ℓ
平均燃費:15.99km/ℓ
最高燃費:19.73km/ℓ
最低燃費:14.62km/ℓ
航続可能距離:613km

主要諸元

0-100km/h加速:10.9秒
最高速:203km/h
エンジン:999cc 直列3気筒
パワー:129ps
トルク:14.2kg-m
トランスミッション:6速マニュアル
トランク容量:478ℓ
ホイールサイズ:17 x 7J
タイヤ:235/45 R17 ミシュラン・プレマシー3
乾燥重量:1284kg

メンテナンス&ランニングコスト

リース価格:234.05ポンド(3万3831円)/月
CO2 排出量:117g/km
メンテナンスコスト:なし
その他コスト:なし
燃料コスト:688.75ポンド(9万9555円)
燃料含めたランニングコスト:688.75ポンド(9万9555円)
1マイル当りコスト:82ペンス(119円)
減価償却費:4278ポンド(61万8361円)
減価償却含めた1マイル当りコスト:1.06ポンド(153円)
不具合:なし

こんな記事も読まれています

BMWの4ドアクーペEV『i4』、改良新型は表情変化
BMWの4ドアクーペEV『i4』、改良新型は表情変化
レスポンス
マツダ 新型EV2車種を北京モーターショー2024で初公開 今年度中に市場投入も 「EZ-6」/「アラタ」
マツダ 新型EV2車種を北京モーターショー2024で初公開 今年度中に市場投入も 「EZ-6」/「アラタ」
AUTOCAR JAPAN
トヨタEVの新型車「bZ3C」/「bZ3X」 北京モーターショー2024で世界初公開 知能化/電動化/多様化
トヨタEVの新型車「bZ3C」/「bZ3X」 北京モーターショー2024で世界初公開 知能化/電動化/多様化
AUTOCAR JAPAN
”日本とちょっと異なる動き” ホンダ「e:NP2」/「e:NS2」 北京モーターショー2024でEV発表
”日本とちょっと異なる動き” ホンダ「e:NP2」/「e:NS2」 北京モーターショー2024でEV発表
AUTOCAR JAPAN
邪道とされた4シーターモデルが人気爆発!! ロータスに異端児「エラン+2」って知っている?
邪道とされた4シーターモデルが人気爆発!! ロータスに異端児「エラン+2」って知っている?
ベストカーWeb
まわりを巻き込む可能性もあるからヤメてくれ! 元教習所教官が語る「よく見かける」危険運転3つ
まわりを巻き込む可能性もあるからヤメてくれ! 元教習所教官が語る「よく見かける」危険運転3つ
WEB CARTOP
日産、バイドゥと協業 生成AIを用いた新機能を共同開発
日産、バイドゥと協業 生成AIを用いた新機能を共同開発
日刊自動車新聞
MotoGP、来シーズンからロゴを刷新へ。11月に新バージョンをお披露目予定
MotoGP、来シーズンからロゴを刷新へ。11月に新バージョンをお披露目予定
motorsport.com 日本版
RAYS FAN MEETING2024は圧巻の800台エントリー! 新製品も続々と注目のホイールデザインを初展示
RAYS FAN MEETING2024は圧巻の800台エントリー! 新製品も続々と注目のホイールデザインを初展示
レスポンス
ランドローバー、レンジローバー2025モデルの概要を発表
ランドローバー、レンジローバー2025モデルの概要を発表
月刊自家用車WEB
F1コミッション、ポイントシステム変更についての決定を延期。今季スペインGPでの新リヤカメラ導入では合意
F1コミッション、ポイントシステム変更についての決定を延期。今季スペインGPでの新リヤカメラ導入では合意
AUTOSPORT web
ラリー仕様の初代アルピーヌA110を手懐けてみた 求められるは「勇敢さ」 歴史アーカイブ
ラリー仕様の初代アルピーヌA110を手懐けてみた 求められるは「勇敢さ」 歴史アーカイブ
AUTOCAR JAPAN
【MotoGP】ヤマハ、カル・クラッチローによる3回のワイルドカード参戦を発表。イタリア、イギリス、サンマリノを予定
【MotoGP】ヤマハ、カル・クラッチローによる3回のワイルドカード参戦を発表。イタリア、イギリス、サンマリノを予定
motorsport.com 日本版
ホンダ「新型ミニバン」! 斬新「対面シート」&窓なしテールの「次期型オデッセイ」!? “超開放空間”実現の「スペースハブ」実現性は?
ホンダ「新型ミニバン」! 斬新「対面シート」&窓なしテールの「次期型オデッセイ」!? “超開放空間”実現の「スペースハブ」実現性は?
くるまのニュース
ランボルギーニのSUV『ウルス』に800馬力のPHEV登場…北京モーターショー2024
ランボルギーニのSUV『ウルス』に800馬力のPHEV登場…北京モーターショー2024
レスポンス
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
タフでおしゃれなアウトドア派クロスオーバー スマート「#5」初公開 年内市販化予定
AUTOCAR JAPAN
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
もしや新型CX-5か!?  パキパキボディがイイね!!  しかもディーゼル廃止で全車電動化か!?【北京ショー】
ベストカーWeb
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
日産R35「GT-R」にコスパに優れた本格派ブレーキローターが誕生! 12ミリと14ミリのハブボルトに対応したスグレモノでした
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索
シビックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

193.7235.2万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

19.9219.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村