もくじ
ー 順風満帆とは行かない開発計画
ー 様々な企業と交渉も合意に至らず
コンパニオン大特集(13) 東京オートサロン2019 画像72枚
順風満帆とは行かない開発計画
今回のリストラは米CNBCによって報道され、その後アップルの担当者がその報道を認めた形だ。開発チームを離れた従業員はアップル内の元いた役職に戻るとみられる。
アップルは2018年にテスラ出身のエンジニア、ダグ・フィールドをハードウェア開発部門からこの自動運転プロジェクトに異動し、プロジェクトリーダーとして就任させた。自動運転用ソフトウェアとハードウェアの両方の開発はプロジェクト内で継続されると思われる。
2017年にアップルのティム・クックCEOはアップルが自動運転車の開発を中止したと認めた。5つの匿名ソースがニューヨーク・タイムズに話した内容によると、アップルは方向性の欠如を理由に自社独自の自動車開発をやめたが、自動運転技術の開発は継続しているとのこと。
完全自律運転か半自律運転か、それを巡ってプロジェクト内で方向性の違いによる開発計画の停滞が生じた。これによりアップルは競合他社より遅れを取る形となった。
クックCEOは2017年にブルームバーグのインタビューに答え、現在は「自律運転の根幹を成す」自動運転システムの開発を重視する方向になったと話した。彼はこの計画が最も困難を極めている計画のひとつだとも説明した。
様々な企業と交渉も合意に至らず
2016年に「iCar」と呼ばれる車両を開発していると報じられたアップルは、システム開発のパートナーとしてBMWやダイムラーとの提携を模索していたが交渉は決裂した。
ABIリサーチのアナリスト、ジェームズ・ホジソンはこれらの決裂や計画の変更が、アップルの完全自律運転を開発するという野望に大きな穴を生じさせた可能性があると指摘。
「アップルは完全自律運転システムのテストに時間がかかってしまい、それにより多大な技術的ギャップが生じました」と説明する。
同じ年にはアップルのマクラーレン買収を前提とした両社間の協議が行われていると報じられたが、結局その計画は白紙撤回となった。
アップルの二転三転する開発計画は、今回の200人規模のリストラの以前にも計1000人以上が計画からの脱退や異動を行なったとも言われている。
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