WRX S4に待望のトップグレード「STI Sport」が追加された(2018年9月3日発表、9月21日発売)。
これまでレヴォーグ、BRZに設定されてきた「STI Sport」は、このS4で第3弾となる。レヴォーグ、BRZでは設定されるやいなやたちまち大人気となったグレードだけに、このWRX S4版もモデルを代表するグレードになるだろう。以下、その概要をじっくり紹介したい。
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文:ベストカー編集部 写真:SUBARU
『ベストカー』 2018年10月10日号より
■内外装だけでなく足回りもきっちりセッティング
スバルとSTIとの共同開発によるこの「STI Sport」というグレードは、しなやかな乗り心地と俊敏なハンドリング、さらに高い操縦安定性を実現。また、STI Sport専用の内外装デザインにより、トップグレードにふさわしい内容に仕上げられている。
基本的には2017年正月に開催された東京オートサロンで出展された「WRX S4 STI Sportコンセプト」をそのまま市販化したもので、足回りにはSTI独自チューンを施したビルシュタイン製フロントストラット「ダンプマチックII」に加え、ステアリングギヤボックスの取り付け剛性を高めるクランプスティフナーを装着。段差や荒れた路面を走行する際、ボディの上下動やショックを抑えたしなやかな乗り心地に寄与している。
【WRX S4 STI Sport主要専用装備】
■245/40R18タイヤ&ダークグレーメタリック塗装アルミホイール
■STIチューニングビルシュタイン製ダンパー&コイルスプリング(ダンプマチックII)
■高剛性クランプスティフナー
■専用フロントグリル(ダークメタル塗装)
■ブラックカラードドアミラーカバー&シャークフィンアンテナ&トランクリップスポイラー
■ブラック/ボルドーインテリア&専用RECAROシート
また、エクスエリアも専用装備を与えられ、ダークグレーメタリック塗装のフロントグリルとSTIエンブレム、さらにブラックカラー化されたサイドガーニッシュ、トランクリップスポイラー、シャークフィンアンテナ、ドアミラーカバーを装着。標準仕様のS4とは差別化を図った。18インチアルミホイールは、ダークグレーメタリック塗装のSTI Sport専用デザインにして精悍さを強調。
これまでの「STI Sport」と同様に、インテリアにはブラック×ボルドーの専用カラーをあしらい、フロントシートにはボルドーの本革とウルトラスエードを組み合わせた専用RECAROシート、STIロゴ入りサイドシルスカッフプレート、レッドステッチ入り本革巻きステアリングなどが与えられた。
トランスミッションは「スポーツリニアトロニック(CVT)」のみ、もちろんアイサイト標準装備。300ps/40.8kgmで、JC08モード燃費は12.4km/L。
価格は409万3200円で、ベースのGT-Sアイサイトの373万6800円から35万6400円アップしている。装備差を考えればかなりお買い得といえよう。
これまで「WRX S4」は、どちらかというと「WRX STI」の影に隠れていたモデル。スバルファンにさえ、「デチューン版でしょ」、「おとなしいほうのモデルだよね」といった受け取られ方をしていたフシがある。
しかしここにきて「大人のセダン」というイメージを前面に押し出してきた。WRX S4のSTI Sportであれば、走行性能、安全性、クオリティ、どこをとってもその名に恥じない仕上がりであることは確実だ。やや高額ではあるが(最近の新型車は本当にどれも高い……)、一生モノの一台として長く愛せるモデルとなった。
■合わせてレガシィも一部改良
2018年9月10日発表、10月4 日発売というスケジュールで、レガシィの2車種にも一部改良が実施された。
同時にスバル60周年特別記念車としてアウトバックに「X-BREAK」が追加。アウトバックが持つ上質さにアウトドアスポーツギアのファッション性と機能性を融合させたモデルに仕上げられている。
一部改良の内容としては、アウトバック/B4とも全グレードでアイサイトVer3のプリクラッシュブレーキ制御を改良し、アイサイトの認識対象が車両と同一方向に進行する歩行者や自転車だった場合、減速制御の作動タイミングを早期化することで衝突回避性を向上させている。
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