システム最高出力440kW(600PS)というポルシェのハイパー電気自動車のコンセプト「ミッションE」に、市販をイメージして正式な名前が付けられた。その名は「タイカン(Taycan)」、ポルシェのエンブレムの中央に描かれた跳ね馬にインスパイアされた「生き生きとした若馬」という意味の言葉に由来する名前だ。
似たような響きのポルシェのクルマといえば、インドネシア語の「虎」に由来する「マカン」という車名もがあるが、「タイカン」がどの言語に由来するのかは、現時点では公表されていない。ヒントとして『オリエンタルな名前』と示されているのみだ。そのヒントに基づき、WEBサービスのGoogle翻訳を利用して言語の自動検出を試してみると、中央アジアに位置するウズベキスタンの公用語である「ウズベク語」という結果となった。
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その正否はともかくオリエンタルな響きがポルシェとして初めての電気スポーツカーに採用された背景と浅からぬ関係がありそうだ。というのもウズベキスタンといえば、アジアとヨーロッパをつないだシルクロードのど真ん中あたり位置する国であり、その交易によって発展したという歴史を持っているから。いまや陸路でモノを運ぶというのは考えづらい時代とはいえ、シルクロードという響きは陸上交通の持つ可能性や夢を感じさせる。800Vの急速充電に対応し、100kmを走行できるだけの電気を充電するのにわずか4分という「タイカン」、満充電での航続可能距離も500kmと発表されており、このオリエンタルな響きの名前はロングツーリング性能を予感させる。
また、パフォーマンスについてもEVだからといって大人しいわけではない。発表されている加速性能は0-100km/hが3.5秒以下、0-200km/hが12秒以下。ポルシェとしては平均的な数値だが、逆にいえばポルシェというブランドのモデルとしては相応しいパフォーマンスを有しているともいえる。パワートレインはモーターによる四輪駆動、前後それぞれに独立したモーターをレイアウトしている。このことから、前後の緻密な駆動力制御によるハンドリングへの貢献も期待できる。EVのスポーツカーであり、ツアラーという存在でありながら、その体躯から想像もできない俊敏な走りさえも期待できるのだ。
そして、「タイカン」と命名されたことで、そのローンチは着々と近づいていることが示された。スポーツカー・ブランドによるSUVというトレンドに先鞭をつけたポルシェ、はたして電動スポーツカーにおいても伝統的なライバルに対して差をつけることになるのだろうか。
(文:山本晋也)
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